

砂糖を使っているのに、甘酒スイーツは血糖値が砂糖より急上昇しやすいです。
スーパーの棚に並ぶ「甘酒」には、大きく分けて2種類あります。米麹甘酒と酒粕甘酒です。この2つを混同したまま使うと、スイーツの味や安全性に大きな差が出てきます。
米麹甘酒は、蒸したお米に米麹を混ぜて発酵させたもので、砂糖を一切使わずに自然な甘みが生まれます。甘さの正体は、米のでんぷんが麹菌によってブドウ糖に分解されたものです。アルコールを含まないため、子どもや妊婦さんにも使えます。これが基本です。
一方、酒粕甘酒は日本酒を作るときの副産物である酒粕を溶かし、砂糖を加えて作ります。独特の香りとコクがある反面、微量のアルコールが残っているため、子どもや車を運転する方には向きません。スイーツの砂糖代わりに使いたいなら、必ず「米麹甘酒」を選ぶのが正解です。
栄養面でも違いがあります。米麹甘酒にはビタミンB1・B2・B6をはじめとするビタミンB群が豊富で、甘酒100gあたりのビタミンB2は玄米の約3倍に相当します。発酵によって栄養素がぐっと増えているのが特徴です。一方、酒粕甘酒は食物繊維が米麹甘酒の約3.7倍と豊富で、それぞれ得意分野が異なります。
市販品を選ぶ際は、原材料名に「米・米麹」のみと記載されているものが理想的です。「砂糖」や「食塩」「アルコール」の記載があるものは、スイーツ作りには不向きなことがあります。パッケージ裏をチェックする習慣をつけましょう。
| 種類 | 原料 | アルコール | 甘さの源 | スイーツへの向き不向き |
|---|---|---|---|---|
| 米麹甘酒 | 米・米麹 | なし | ブドウ糖(自然由来) | ◎ 砂糖代わりに最適 |
| 酒粕甘酒 | 酒粕・砂糖・水 | 微量あり | ショ糖(砂糖) | △ 独特の香りに注意 |
参考:甘酒の種類・栄養・選び方の詳細はこちら。管理栄養士監修の解説が確認できます。
甘酒の効果効能|栄養豊富で美容・便秘・血糖値改善も【管理栄養士監修】 – 川島屋
甘酒を使ったプリンは、材料3つで作れる定番スイーツです。砂糖を使わなくても甘酒のやさしい甘みが十分出るので、初めてスイーツを手作りする方にもおすすめです。
【基本の甘酒プリン材料(2〜3個分)】
作り方は非常にシンプルです。小鍋に甘酒と豆乳を合わせて弱火で温め、沸騰直前で火を止めます。ふやかしたゼラチンを加えてよく溶かし、カップに注いで冷蔵庫で2〜3時間冷やすだけです。工程は10分程度で完了します。
失敗しないポイントは2つあります。まず、甘酒は絶対に沸騰させないことです。ブドウ糖が焦げやすく、風味が飛んでしまいます。次に、ゼラチンは50〜60℃程度の液体に加えること。熱すぎると固まりにくくなります。
豆乳を使うと植物性のやさしい口当たりになり、さらにヘルシーです。これは使えそうです。好みで冷凍ミックスベリーやきなこをトッピングすると、腸活効果も高まります。市販のプリンと違い余計な添加物ゼロなので、毎日のおやつに取り入れやすいです。
蒸し器がなくても、フライパンひとつで甘酒蒸しパンが作れます。材料を混ぜて蒸すだけなので、お菓子作りが苦手な方でも失敗しにくいのが魅力です。
【基本の甘酒蒸しパン材料(3〜4個分)】
作り方は、全材料をボウルでよく混ぜ合わせ、シリコンカップや耐熱カップに注ぐだけです。フライパンに1〜2cmほど水を張り、カップを並べてふたをして中火で15分蒸します。竹串を刺して何もついてこなければ完成です。
米粉を使えばグルテンフリーになります。小麦アレルギーのお子さんがいる家庭でも安心して作れる点が、甘酒×米粉の組み合わせの大きなメリットです。
水分量の調整が成功のコツです。甘酒の状態によって濃さが異なるため、生地がやや重くもったりした状態が正解です。さらさらに流れるようなら米粉を少量足すと、食感よく仕上がります。また、甘酒には自然な甘みがあるため、砂糖を足さなくてもほんのり甘いパンが焼き上がります。つまり砂糖ゼロで作れるということです。
夏に大活躍するのが、甘酒アイスです。材料は2〜3つだけ。混ぜて凍らせるだけで完成するので、火を使わずに作れます。これは簡単です。
【基本の甘酒アイス材料(4〜5本分)】
材料をよく混ぜ合わせてアイスの型や保存袋に流し込み、冷凍庫で3〜6時間冷やすだけです。途中(約2時間後)に一度取り出して全体を揉みほぐすと、空気が入ってなめらかな食感に仕上がります。
甘酒アイスのカロリーは約312kcalと、市販のアイスクリーム(バニラ・100mlで約180〜200kcal)と比較しても大幅にカロリーが抑えられます。さらに砂糖なし・乳製品なしで作れるため、健康志向の方にとって一石二鳥のスイーツです。
コーヒーゼリーや冷凍バナナと組み合わせると、また違った風味を楽しめます。バナナは自然な甘みが加わるので、甘さを増したいときに活用できます。腸活を意識するなら豆乳ヨーグルトの代わりに無糖プレーンヨーグルトを使うと、乳酸菌も一緒に摂れます。
参考:材料少なめ・砂糖不使用の甘酒アイスレシピはこちらで確認できます。
砂糖不使用!簡単甘酒ヨーグルトアイスの作り方 – マルカワみそ
甘酒をスイーツに使いこなすうえで、多くの方が最初に戸惑うのが「砂糖との置き換え量」です。ここを間違えると、甘さが足りなかったり生地がべちゃっとしたりと失敗の原因になります。黄金ルールが3つあります。
【置き換え黄金ルール3つ】
甘酒の水分量は砂糖にはない特性です。たとえばクッキー生地に甘酒を使うと、砂糖を使ったときより生地がまとまりにくくなります。この場合は薄力粉を小さじ1〜2ほど追加して水分を吸わせると、まとまりやすくなります。
もうひとつ覚えておきたいのが、甘酒の甘みには「上限」があるという点です。砂糖は量を増やせばその分甘さが増しますが、甘酒はそれ以上甘くなりにくい特性があります。ガツンとした甘さが欲しいスイーツ(例:チョコレートケーキなど)には不向きな場面もあります。甘酒はやさしい甘さを活かすスイーツ向きです。
また、ケーキやパウンドケーキのような焼き菓子では、甘酒の水分と糖分が焦げやすくなる点に注意が必要です。焼きすぎを防ぐために、レシピより5〜10分早めにオーブンを確認する習慣をつけると安心です。オーブンに入れたら早めに確認するだけで大丈夫です。
市販の甘酒は商品によって濃度が異なるため、初回は少量で試してみることをおすすめします。「糀甘酒」と記載されているストレートタイプを使うと、希釈の手間なく使えて便利です。マルコメやマルカワみそなどのメーカーが、スイーツ向けの甘酒原液を販売しています。
参考:砂糖の代わりに甘酒を使う際の量と注意点についての詳しい解説はこちらです。
甘酒は砂糖の代わりになる?レシピや目安の量を紹介! – JUNGUMI
「体にいいとわかっていても、忙しくて発酵食品を続けられない」という声をよく聞きます。甘酒スイーツが注目されているのは、毎日のおやつタイムに自然に取り入れられるからです。
まず、腸活効果についてです。米麹甘酒には麹菌が作り出すオリゴ糖と食物繊維が含まれており、腸内の善玉菌のエサになります。森永製菓の研究によれば、甘酒(酒粕+米麹)を継続摂取した被験者では腸内環境の改善が確認されています。腸がきれいになると、便通が整い肌の調子も良くなる傾向があります。
次に美肌効果です。甘酒100gあたりのビタミンB2は約0.06mgで、これは玄米の約3倍に相当します。ビタミンB2は新陳代謝を促し、肌のターンオーバーを正常化する働きがあります。月桂冠と神戸女学院大学との共同研究では、米麹甘酒を4週間継続して摂取した被験者に、首や腕のキメが整い肌の水分量が高まる傾向が確認されました。これはうれしいですね。
節約の観点でも、甘酒スイーツはメリットがあります。市販の甘酒(500ml・200〜300円程度)を砂糖代わりに使えば、高価な有機砂糖やメープルシロップを使わずにヘルシーなスイーツが作れます。砂糖と甘酒の置き換えでは甘酒を2倍量使う分、コスト感覚が変わりますが、腸活サプリや美容ドリンクの代わりと考えると、コストパフォーマンスは高いです。
ただし、健康によいからといって摂りすぎには注意が必要です。米麹甘酒100mlあたりのカロリーは約100kcalで、これはオレンジジュース(100mlで約42kcal)の約2倍に相当します。また、ブドウ糖を多く含むため、血糖値が上がりやすいという特性があります。1日の摂取目安は100〜200mlが基本です。甘酒は適量が条件です。
参考:甘酒を継続摂取した場合の美肌効果の研究データが確認できます。
甘酒による美肌効果を確認!(神戸女学院大学との共同研究) – 月桂冠株式会社

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