

バルフィを「インドの激甘なだけのお菓子」と思っていると、1個100kcalで栄養効果も高い高コスパおやつを損しますよ。
バルフィは、インドやパキスタンで古くから親しまれてきた伝統的なミルク菓子です。牛乳や練乳、砂糖を長時間煮詰めて固め、カルダモンやサフランなどのスパイスで風味をつけた半生の固形スイーツで、その食感はしっとりとしていながらホロリと崩れる独特のものです。
名前の由来については、ヒンディー語の「बरफ़(barf)=雪・氷」に由来するという説が広く知られています。冷やして固める工程が氷を作るプロセスに似ていること、また口の中でとけるような食感が「雪のよう」と例えられることから、この名がついたと言われています。
形はひし形や四角形が一般的で、大きさは一口サイズのものが多く、食べやすいのも魅力のひとつです。ひし形のカジュカトリなどは表面に食用銀箔(ヴァルク)が貼られていて、見た目もとても華やかです。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 主材料 | 牛乳・練乳・砂糖・ギー |
| 食感 | しっとり・ホロホロ・クリーミー |
| 香りづけ | カルダモン・サフラン・ローズウォーター |
| 形 | ひし形・四角形・丸形など |
| カロリー | 1個あたり約100kcal |
インドのお菓子全般は「ミターイ(Mithai)」と呼ばれ、バルフィはその中でも特に代表的なひとつです。インドでは「甘いものは幸福をもたらす」という考え方が根強く、大切な人への手土産やお祝いの場に欠かせない存在となっています。ディワリ(光のお祭り)の時期には、お菓子屋さんでキロ単位でバルフィが売れるほどの人気ぶりです。
日本人にとっては「インドのお菓子=とにかく甘すぎる」というイメージがあるかもしれません。確かにバルフィは甘さが強めですが、1個あたり100kcal程度と意外にも食べやすいカロリーにおさまっています。インドの揚げ物スイーツと比べると、バルフィはむしろ「健康的」な部類に入るとも言えます。
参考:インドのスイーツ文化・バルフィの基本情報がわかります
インドの人々にとって特別なお菓子「バルフィ」は見た目も華やか | kimini
バルフィには非常に多くの種類があります。地域や家庭によってレシピが少しずつ異なるのも、インドのお菓子文化らしいところです。代表的な種類を知っておくと、インド料理店やオンラインショップで選ぶ際にとても役立ちます。
まず最もシンプルな「ミルクバルフィ(Milk Barfi)」は、牛乳・練乳・砂糖だけで作られる基本のバルフィです。濃厚なミルクの甘さがダイレクトに感じられ、バルフィ初心者にもおすすめです。
「カジュカトリ(Kaju Katli)」は、カシューナッツをペースト状にして練り込んだバルフィで、表面に銀箔(ヴァルク)が貼られた見た目が特徴です。インドでは高級なお菓子として知られており、贈り物としても人気があります。5センチ四方で約125kcalと、カロリーは少し高めです。
「ピスタ バルフィ(Pista Barfi)」はピスタチオを練り込んだ鮮やかな緑色のバルフィで、ナッツの香りと風味が豊かです。カシューナッツ・サフラン・カルダモン・ピスタチオが入ったものは「PISTA BARFI」とも呼ばれ、日本の専門店でも販売されています。
「ベサン バルフィ(Besan Barfi)」は、チャナ(ひよこ豆)の粉であるベサン粉をギーで炒めて作る種類で、香ばしさが特徴です。茶色がかった色が目印です。
「ナリヤル( ココナッツ)バルフィ(Coconut Barfi)」は、すりおろしたココナッツをたっぷり加えたタイプで、南インドでとりわけ人気があります。日本でも「グレーテルのかまど」というNHKの番組でインド・ネルー首相のバルフィとして紹介され、ココナッツバルフィの作り方が披露されました。
バルフィの選び方として、初めて食べるならミルクバルフィやカジュカトリが試しやすいです。ナッツ類にアレルギーがある方は、購入前に成分を確認することをお忘れなく。ミターイ専門店では、見た目の色でもある程度種類を判断できます。銀色に光っているものはほぼカジュカトリと考えて問題ありません。
参考:バルフィの種類とアーモンドを使ったバダム・バルフィのレシピが確認できます
バダム・バルフィのレシピ | ティラキタレシピ
バルフィは、一見難しそうに見えて材料はとてもシンプルです。主に必要なのは練乳・粉ミルク・ギー(なければ無塩バター)・カルダモンパウダーの4つ。これらはスーパーや通販でそろえることができます。
ここでは家庭でも再現しやすいミルクバルフィの作り方をご紹介します。
| 材料 | 分量(約10個分) |
|---|---|
| 練乳 | 200g |
| 牛乳 | 100ml |
| 粉ミルク | 100g |
| 砂糖 | 50g(お好みで調整) |
| ギー(または無塩バター) | 大さじ1 |
| カルダモンパウダー | 小さじ1/2 |
| ピスタチオ・アーモンド | 適量(飾り用) |
作り方のポイントは「弱火でじっくり、手を止めずにかき混ぜ続けること」です。火が強いと焦げつきやすく、かき混ぜをやめると底面に固まりができてしまいます。この点だけ注意すれば、初めてでも比較的うまくいきます。
手作りバルフィは常温でも2〜3日、冷蔵保存であれば約1週間を目安に食べきるのが基本です。日持ちするので、作り置きのおやつや手土産にも向いています。
少し応用するなら、ローズウォーターを数滴加えるとより本格的な香りに仕上がります。またNHK「グレーテルのかまど」で紹介されたネルー首相のバルフィ( ココナッツ版)では、牛乳400gを80gになるまで煮詰めるという方法が紹介されていました。牛乳:砂糖:ココナッツ=1:1:1(それぞれ80g)で覚えやすく、再現性が高いのも魅力です。
参考:NHK「グレーテルのかまど」で紹介されたネルー首相のバルフィの工程が確認できます
「グレーテル」のスタジオから【インド ネルー首相のバルフィ】 | 辻調グループ
バルフィには砂糖や乳製品が多く使われているため、「甘いだけで体に悪いお菓子」と思われがちです。しかし見逃せないのが、バルフィに必ずと言っていいほど使われる「カルダモン」と「サフラン」の効能です。
カルダモンはショウガ科の多年草で、インドでは「スパイスの女王」と呼ばれています。主な効能としては以下のものが挙げられます。
サフランにも注目です。サフランは強力な抗酸化作用を持つほか、抗うつ作用やストレス・不安の軽減効果も研究されています。老化防止や免疫力の向上にも寄与するとされており、健康面でもプラスの要素があるスパイスです。
これらのスパイスのおかげで、バルフィは単なる甘いお菓子以上の役割を担っています。甘さとスパイスの健康効果がセットになっているということですね。
ただし、バルフィはやはり糖質・脂質が高め。1個あたり100kcalというのは、チョコレート1かけ(約30kcal)の約3倍に相当します。おやつとして食べるなら1〜2個を目安にし、食べすぎには注意が必要です。
糖質を気にする場合は、練乳・砂糖の量をアガベシロップやデーツなどの天然甘味料に置き換える「ヘルシーバルフィ」も近年人気を集めています。デーツ&ナッツで作るカジュールバルフィはグルテンフリーかつミルク不使用で、国内通販でも購入できます。
参考:カルダモンの効能・ダイエット効果・バルフィへの活用法が詳しく確認できます
インド発、カルダモン香る今話題の有名伝統スイーツ「バルフィ」を砂糖不使で作ろう! | マクロビオティックが大好き!
日本国内でもバルフィを味わえる場所は増えてきました。特にインドからの移住者が多い東京・江戸川区の西葛西エリアや、四谷周辺にはインドスイーツ専門店があり、本場に近いバルフィを購入できます。
東京・西葛西の「東京ミタイワーラー」や、「ムンバイ 四谷店」のティーハウスでは、ラドゥやバルフィなど複数種類のミターイをイートインまたはテイクアウトで楽しめます。なかなか実店舗に行けない場合は、オンラインショップの「アンビカ(Ambika)」でも「フレッシュ ドライフルーツ バルフィ(250g)」などが1,607円(税込)前後で購入できます。
本場インドの食べ方としては、しょっぱいナムキーン(スナック菓子)を添えて甘さを引き立てるスタイルが定番です。甘いものとしょっぱいものを交互に食べる「甘じょっぱい組み合わせ」は、日本のみたらし団子や磯辺餅に通じるものがあります。
チャイ(スパイスミルクティー)やマサラティーと一緒に食べるのも定番の楽しみ方です。バルフィの濃厚なミルク甘さとチャイのスパイシーな風味は、互いを引き立て合う相性の良い組み合わせです。
バルフィをプレゼントにする場合は、インドの文化を踏まえると「大切な人への幸福を願う贈り物」という意味合いが込められています。特にカジュカトリのような銀箔付きバルフィはおめでたい場にぴったりで、見た目のインパクトも大きいため、手土産に選ぶ主婦の方も増えています。贈る相手がいれば、アンビカやオンラインショップで詰め合わせを注文するのが手軽です。
参考:日本で購入できるインドスイーツ・バルフィの種類や美味しい食べ方が紹介されています
バルフィ - インドのスイーツ | Ambika Veg and Vegan Shop