

トースターでドライトマトを作るとき、多くの方が「高温で短時間がいい」と思いがちですが、じつは120〜180℃で複数回に分けて焼く方が旨味が格段に上がります。
ドライトマトをトースターで作るときに最初につまずきやすいのが、下ごしらえの段階です。ここを丁寧にやるかどうかで、仕上がりが大きく変わります。
まず使うトマトは、ミニトマトがおすすめです。普通の大玉トマトに比べて水分量が少なく、均一に乾燥しやすいため、初心者でも失敗しにくい点が魅力です。ミニトマトは縦半分にカットするのが基本で、この切り方には理由があります。ヘタの反対側をよく見ると白い筋が通っているので、その筋に沿って縦にカットすると種が外に出やすく、乾燥しやすい状態になります。
カットしたら、切り口を下にしてキッチンペーパーの上に10分ほど置きます。この一手間が大事です。表面の余分な水分をあらかじめ取り除くことで、トースター内での乾燥時間を短縮できます。その後、全体に薄く塩を振ってもう一度キッチンペーパーで水分を押さえてください。塩を振ることで浸透圧が働き、トマト内部の水分がより外に出やすくなります。
天板(またはトースターの付属バット)にはアルミホイルを敷いて準備します。アルミホイルはクシャっと軽くしわを入れておくと、トマトが滑らず並べやすいです。下ごしらえが完了したら、切り口を上向きにして並べましょう。重なりなく並べることが条件です。
| 準備アイテム | 用途 |
|---|---|
| ミニトマト | 乾燥しやすくおすすめ |
| キッチンペーパー | 水分を事前に除去 |
| アルミホイル | 天板への貼り付き防止 |
| 少量の塩 | 浸透圧で水分を引き出す |
塩は振りすぎ厳禁です。後の料理に使うとき塩分が強くなりすぎます。
トースターでドライトマトを作るときの最重要ポイントが、温度管理です。「高温で一気に焼こう」は失敗の原因になります。
正しい手順は2段階で進めます。まず最初に180℃で15分焼きます。焼いたらトースターの扉を開けたまま10〜15分放置し、蒸気を逃がして水分を飛ばします。この「焼く→扉開けて放置」をもう1セット繰り返したら、次は温度を120℃に落として15分焼き、再度扉を開けて水分を飛ばします。最後にミニトマトを裏返して15分ほど焼けば完成です。
全体の目安時間は約1時間半〜2時間程度。作業自体は「焼いて放置、また焼く」を繰り返すだけなので、他の家事と並行して進められます。これは使えそうです。
注意が必要なのは途中の焦げ確認です。トースターは機種によって庫内温度にばらつきがあるため、最初の15分が終わった段階で一度確認する習慣をつけてください。端の方のトマトは特に焦げやすいので、焦げそうなものは先に取り出しましょう。表面が黒くなってしまうと苦味が出て旨味が損なわれます。
🍅 トースター2段階焼きの流れ
- STEP1:180℃で15分焼く → 扉を開けて15分蒸気を飛ばす
- STEP2:STEP1をもう1回繰り返す
- STEP3:120℃に下げて15分焼く → 扉を開けて15分置く
- STEP4:STEP3をもう1回繰り返す
- STEP5:ひっくり返して15分焼いて完成
完成の目安は「ミニトマトがひと回り以上小さくなり、表面がしわしわになった状態」です。触ってみてまだ柔らかく水分が残っている場合はセミドライトマトの状態で、これはこれで美味しく食べられます。さらにしっかり乾燥させたい場合は追加で焼いてください。
セミドライが基本です。
参考:オーブントースターを使ったセミドライトマトの作り方と乾燥状態の比較
意外と簡単!失敗しにくい3種のセミドライミニトマトの作り方(nomina.jp)
生のままトマトを食べるのが一番体にいいと思っていませんか。じつはトマトは加熱することでリコピンの吸収率が最大で3〜4倍にアップします。
リコピンはトマトの赤い色素成分で、強力な抗酸化作用を持つことで知られています。生のトマトにも豊富に含まれていますが、リコピンは植物の細胞壁の中に閉じ込められているため、そのままでは体に吸収されにくい性質があります。加熱すると細胞壁が壊れてリコピンが外に出やすくなり、吸収率が劇的に上がるのです。
トマトソースで調理したトマトのリコピン吸収率は約32.5%とされており、生のトマト(約8%程度)と比べておよそ4倍になることが実証されています。つまり、ドライトマトのようにしっかり加熱したトマトは、栄養面でも生トマトより優れているといえます。
さらに、オリーブオイルと組み合わせると吸収率はさらに高まります。リコピンは脂溶性の成分なので、油と一緒に摂ることでミセルが形成され、腸での吸収が促進されます。ドライトマトをオリーブオイル漬けにして保存するのは、保存性だけでなく栄養吸収の観点からも理にかなった方法です。
一方、加熱によって減少する栄養素もあります。ビタミンCは熱に弱く、加熱調理によって量が落ちます。ただし、食物繊維やβ-カロテンはしっかり残るため、全体的な栄養価は加熱後の方が高いと考えてよいでしょう。
加熱+油が基本です。
参考:リコピンは加熱すると吸収率が生の3〜4倍になるという解説
オススメは朝or夜?トマトの栄養リコピンを効率良く摂る方法(カゴメ)
トースターで作ったドライトマトは、そのまま保存すると冷蔵で5日〜1週間ほどしか持ちません。長く使い続けたいなら、オイル漬けにするのが正解です。
作り方はとても簡単です。熱湯消毒した清潔な保存容器(密閉瓶が理想)にドライトマトを入れ、エキストラバージンオリーブオイルをドライトマトが完全に浸るまで注ぎ、蓋をして冷蔵庫へ。これだけで冷蔵保存1〜3ヶ月が目安になります。
ポイントは「トマトが常にオイルに浸っている状態を保つこと」です。使うたびにトマトを取り出した後、残ったトマトがオイルから出てしまっていたら、オイルを足してください。空気に触れると酸化が進んで傷みやすくなります。また、オリーブオイルは冷蔵庫内で白く固まることがありますが、品質には問題ありません。使う少し前に冷蔵庫から出しておくと扱いやすくなります。
オイル漬けのいいところは、トマトだけでなくオイルも活用できる点です。トマトの旨味がオイルに移り、このオイル自体がドレッシングやパスタの味付けに使えます。捨てるところがゼロです。
🫙 オイル漬けの保存期間まとめ
| 保存方法 | 保存期間の目安 |
|---|---|
| 密閉容器に入れてそのまま冷蔵 | 5日〜1週間 |
| オイル漬けにして冷蔵 | 1〜3ヶ月 |
| 密閉袋に入れて冷凍 | 約1ヶ月 |
冷凍保存する場合は、オイルに漬けずジップロック等に入れて冷凍すると、1ヶ月ほど持ちます。使うときはそのままスープやパスタに投入すればOKです。解凍の手間が省けます。
参考:ドライトマトの保存期間と保存のコツについての詳細解説
ドライトマトの保存方法|長持ちさせる保存のコツと賞味期限(agriture.jp)
せっかく作ったドライトマトも、使い方が分からないともったいないです。実は毎日の定番料理に自然に組み込める万能食材なのです。
① パスタに混ぜるだけの旨味パスタ
茹でたパスタにドライトマト(またはオイル漬けトマト)を刻んで加え、オリーブオイルを回しかけて塩・こしょうで味を調えるだけで完成します。刻んだにんにく・バジル・粉チーズを加えると本格的なイタリア風パスタになります。オイル漬けの場合はそのオイルごと使えるので、別にオイルを足す必要がありません。旨味がパスタ全体に広がります。
② トーストに乗せてブランチに
食パンにドライトマトとモッツァレラチーズを乗せ、岩塩を一振りしてトースターで軽く焼くだけで、カフェ風のブランチが完成します。ドライトマトの甘酸っぱい旨味とチーズのコクが抜群に合います。朝食にもランチにも使えます。
③ スープやリゾットの隠し味として
コンソメスープや野菜スープを作るとき、ドライトマトを1〜2個丸ごと入れて煮込むだけで、スープに自然な甘みと旨みが加わります。トマトの旨味成分であるグルタミン酸が溶け出し、味に深みが出ます。わざわざトマト缶を開けなくても、ストックしたドライトマトで十分代用できます。これは便利ですね。
💡 活用のポイントまとめ
- ドライトマトは刻んで使うのが最も汎用性が高い
- オイル漬けのトマトは水分がある程度戻っており、そのまますぐ使える
- オイル漬けのオイルも料理に使えるので丸ごと活用が鉄則
- パスタ・スープ・トースト・マリネに幅広く対応できる
作ったドライトマトが余ったときは、刻んでパスタに混ぜるだけと覚えておけばOKです。
参考:ドライトマトを使ったパスタや活用レシピの詳細