鯵節の作り方と出汁の取り方を徹底解説

鯵節の作り方と出汁の取り方を徹底解説

鯵節の作り方と出汁の取り方を徹底解説

鯵節を単体で使うと出汁が薄くなり、料理が物足りない味になります。


🐟 この記事でわかること
📌
鯵節とは何か・かつお節との違い

原料はムロアジ。甘みとコクがあり、魚臭さが少ない出汁が特徴。かつお節との違いを知ると使い方が広がります。

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家庭でできる鯵節の自家製作り方

下処理→煮熟→乾燥→焙乾(燻製)の4ステップで、スーパーのアジから本格的な鯵節が作れます。

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美味しい出汁の取り方と混合出汁のコツ

鯵節はサバ節・宗田鰹節と合わせるのが基本。ムロ:サバ:宗田=2:1:1の割合が名古屋のプロも使う黄金比率です。


鯵節の基本知識とかつお節との違い


鯵節(あじぶし)とは、ムロアジを原料として作られる節のことで、「ムロ節」とも呼ばれています。スーパーの鰹節売り場で「混合削り節」として袋に入っているのを見たことがある方も多いかと思いますが、じつはその中に鯵節が含まれているケースがほとんどです。


では、かつお節とどう違うのでしょうか?ポイントを整理すると以下のようになります。


| 比較項目 | 鯵節(ムロアジ) | かつお節 |
|---------|--------------|--------|
| 原料 | ムロアジ | カツオ |
| 出汁の色 | 薄い黄色み | 淡い琥珀色 |
| 香り | 控えめ・魚臭さなし | 独特の上品な香り |
| 味の特徴 | 甘みとコク・まろやか | 上品でさっぱり |
| 主な用途 | 混合出汁・味噌煮込み | 吸い物・薄味料理全般 |


かつお節のような上品さはありませんが、甘みとコクがしっかりあります。これが特徴です。特に、たまり醤油や赤味噌のような濃い味付けの料理と非常に相性が良く、名古屋名物の「きしめん」や「味噌煮込みうどん」の出汁として中部地方を中心に長年使われてきた理由もここにあります。


また、マアジ(スーパーで売っている一般的なアジ)とムロアジは別の魚です。ムロアジは体長が約40cmほど(一般的なアジの約2倍)で、体に黄色い縦帯が走り、「ぜいご」と呼ばれる硬いうろこが体の後半4分の3を占めています。脂肪分はマアジより少なく淡泊な味わいのため、鮮魚として売られることはほとんどなく、鯵節や「くさや」の原料として活用されています。


香りが控えめで魚臭さが出にくいという性質から、味が濃い料理の邪魔をしないのが鯵節の大きな強みです。


参考:鯵節の出汁の特徴や使い方については、削り節メーカー小林食品の解説記事が詳しくまとめられています。


甘味とコクの鯵節!出汁の取り方から使い方まで徹底解説 – 小林食品


鯵節の作り方:家庭でできる4つのステップ

「節を家で作るなんて難しそう」と思いがちです。でも実は手順はシンプルで4ステップです。愛媛在住の食の探求家による自家製節チャレンジの記録でも、「作業自体はシンプル」「意外としっかり出汁が出た」という声があります。スーパーで手に入るアジで挑戦できます。


【ステップ1】下処理


頭と内臓をしっかり取り除きます。内臓を残すと生臭みの原因になるため、丁寧に処理することが重要です。処理後は血をよく拭き取っておきましょう。ここでのポイントはできるだけ脂の少ない魚を選ぶこと。脂が多いと出汁が濁り、仕上がりの見た目と風味が落ちてしまいます。脂が多い旬の大きなアジよりも、やや小ぶりで脂の少ないものが節作りには向いています。


【ステップ2】煮熟(しゃじゅく):75〜95℃で約1時間煮る


「煮熟」とは、魚を熱湯で煮て殺菌と乾燥しやすくする工程です。75〜95℃のお湯に入れ、約1時間〜1時間半かけてゆっくり煮ます。家庭ではザルを鍋の中に入れて、その上に魚を並べると崩れにくくなります。火加減は沸騰直前の「グツグツしない」状態をキープするのがコツです。煮熟によってタンパク質が凝固し、次の乾燥・燻製工程で水分が抜けやすくなります。これが重要な工程です。


【ステップ3】乾燥


煮上がったアジをしっかり乾かします。もっとも手軽な方法は、ラップなしで冷蔵庫に一晩~二晩入れておくだけです。乾燥が不十分だと燻製してもカビが生えやすくなるため、焦らずしっかり乾かしてください。オーブンを使う場合は100℃で1〜2時間の低温乾燥が有効です。ただし電気代がかかるので、急ぎでなければ冷蔵庫放置が現実的です。


【ステップ4】焙乾(ばいかん):燻製にする


燻製にする工程を「焙乾」と呼びます。フライパンにアルミホイルを敷いてスモークチップ(サクラ・リンゴがおすすめ)を散らし、その上に網を置いて魚を乗せます。全体をボウルで覆い、さらにフタで抑えて弱火~中火で約1時間燻します。燻し終わったら蓋をしたまま30分ほど休ませてください。


このサイクル(燻す→冷ます→乾かす)を理想は4〜5回繰り返すと、しっかりとした節らしい質感になります。1回仕上げでも燻製の香りがついた「荒節」として十分に出汁が取れます。


燻製の目的は3つあります。


- 🐟 魚の生臭さを消し、燻製の香りをつける
- 💧 水分を抜いて保存性を高める
- 🛡️ 煙のフェノール成分が脂の酸化を防ぐ


参考:自家製雑節(鯵節・鯖節節・鶏節)の手作り体験レポートが詳しく紹介されています。


アジ・鯖・鮭・鶏。スーパーで手に入る食材で【自家製雑節】に挑む – まいにちリビング


鯵節の出汁の取り方:おいしく仕上げる3つの注意点

鯵節の出汁の取り方は、基本的にかつお節と同じです。ただし、いくつかの点でかつお節と異なる扱いが必要です。これだけ覚えておけばOKです。


【基本レシピ


- 🥄 水:1L
- 🐟 鯵の削り節:40g(水1Lに対して40g)


1. 鍋に水1Lを入れ、完全に沸騰させます。


2. 火を弱めて「微沸騰(90℃前後)」の状態にし、削り節を投入します。


3. 中火より少し弱い火加減で10分間煮出します。


4. 火を止めて3分置きます。


5. キッチンペーパーを敷いたザルでゆっくり濾します。


注意点は3つあります。まず、かき混ぜないこと。煮出している最中にかき混ぜると雑味が出てしまいます。次に、鍋に無理やり押し込まないこと。削り節を入れる際に雑味が出るため、自然に沈むのを待ちます。そして最後に、絞らないこと。濾す際に削り節を絞ると渋みが出てしまうため、重力に任せてゆっくり落とすだけにします。


かつお節の場合は沸騰後すぐ火を止めて数分置くだけでよいのですが、鯵節は10分間の煮出しが必要な点が大きな違いです。それだけコクと甘みがじっくり出てくる素材だということです。


出汁の色は薄い黄色みを帯びており、透明感があります。これが鯵節出汁の証です。香りはかつお節ほど強くなく、飲んでみると優しい甘みとまろやかなコクが口に広がります。


鯵節を使った混合出汁の黄金比率とレシピ活用

鯵節を単体で使うと出汁が少し物足りなく感じることがあります。これが基本です。そのため、プロの料理人や老舗のうどん店では必ず他の節と組み合わせて「混合出汁」として使います。


おすすめの混合割合:ムロ:サバ:宗田鰹節 = 2:1:1


- サバ節(鯖節):濃厚な旨みと力強い香りが特徴。後味まで香りが続きます。


- 宗田鰹節(宗田節):コクと深みが加わり、少し酸味がある力強い香り。


この3種を組み合わせることで、赤味噌やたまり醤油の濃い味付けに負けない、深みのある出汁が完成します。名古屋の「きしめん」「味噌煮込みうどん」が独特の力強さを持っている理由はここにあります。


「3種類揃えるのが大変…」という場合は、市販の「混合削り節(合わせ削り)」を使うのが現実的です。ヤマキやにんべんなどの大手メーカーが混合削り節を販売しており、その多くに鯵節(ムロアジ節)が含まれています。袋の裏の原材料名を見て「むろあじ」と書いてあれば、鯵節入りの混合出汁が楽しめます。これは使えそうです。


実際の活用レシピ例


| 料理 | 出汁の合わせ方 | 醤油の種類 |
|-----|------------|---------|
| きしめん | ムロ+サバ+宗田 | たまり醤油または濃口 |
| 味噌煮込みうどん | ムロ+サバ | 八丁味噌 |
| みそ汁 | ムロ+昆布 | – |
| 煮物・おでん | ムロ+宗田 | 濃口醤油 |


鯵節の出汁は昆布と合わせるのも好相性です。鯵節のイノシン酸と昆布のグルタミン酸が組み合わさることで、うま味の相乗効果が生まれ、単体の7〜8倍ものうま味を感じられるという研究データもあります。意外ですね。


参考:かつお節以外の節(鯵節・鯖節・宗田節など)の特徴と使い分けについて詳しく解説されています。


知ってトクする鰹節の世界「節」の種類と和食の出汁の深い関係 – koizumipress


鯵節の保存方法と節作りで失敗しない独自のコツ

手作りの鯵節、あるいは購入した鯵節の削り節を長持ちさせるためには、保存方法が重要です。保存が条件です。


手作り節(荒節)の保存


焙乾(燻製)を終えた手作り節は、常温ではすぐに傷んでしまいます。しっかりと冷めたら密閉袋に入れて冷凍保存するのがベストです。冷凍なら約3ヶ月ほど保存できます。使うときは凍ったまま削るか、そのまま鍋に投入して出汁を取れます。冷蔵保存の場合は1週間を目安に使い切りましょう。


購入した削り節の保存


市販の鯵の削り節(袋入り)は、開封後は冷蔵庫で保存し、1〜2週間以内に使い切るのが理想です。開封後は酸化が進むため、毎回しっかり密閉してください。長期保存したい場合は、小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。


節作りで失敗しないための独自ポイント


ここからは、検索記事にはあまり書かれていない視点をお伝えします。


節作りに失敗する最大の原因は「脂の多い魚を使うこと」です。脂が多いと燻製しても内部の水分が抜けにくく、カビが生えやすくなります。スーパーでアジを選ぶ際は、旬(5月〜9月)の脂ののったアジよりも、秋〜冬の小ぶりのアジを選ぶと節作りに適しています。


また、「乾燥が不十分なまま燻製を始める」失敗もよくあります。煮熟後の魚をしっかり乾かさないと、燻煙の入りが悪くなり、生臭みが残ります。冷蔵庫で丸1日乾かしてから燻製を始めると、仕上がりが格段に良くなります。


燻製を繰り返す回数ですが、4〜5回が目安と書かれていることが多いです。ただ、1〜2回でも「燻製香のついた荒節」として十分に出汁が取れます。忙しい日は1回の燻製で止めてしまっても問題ありません。無理なく続けることが大切です。


削り器を持っていない場合は、手作りの節を厚削りとして鍋にそのまま入れて煮出すだけでも、香り豊かな出汁が取れます。それで大丈夫でしょうか?「削らないと出汁が取れない」わけではないのでご安心ください。小さく割ってから鍋に入れると、よりしっかり出汁が出ます。


節作りは手間と時間がかかる分、完成したときの達成感と風味は格別です。まずは小ぶりのアジ1〜2匹で試してみることをおすすめします。




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