白ごま黒ゴマ違いは皮の厚さと風味|栄養や使い分け方を解説

白ごま黒ゴマ違いは皮の厚さと風味|栄養や使い分け方を解説

白ごま黒ゴマ違い

この記事でわかること
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皮の特徴と風味の違い

白ごまは皮が薄く甘みがあり、黒ごまは皮が厚く香りが強い

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栄養成分の違い

白ごまはセサミンと脂質、黒ごまはポリフェノールとカルシウムが多い

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料理への使い分け

白ごまは和え物に、黒ごまはスイーツや赤飯のアクセントに最適

白ごまの皮は薄く控えめな甘み

白ごまは黒ごまと比べて皮が白く、薄いのが大きな特徴なんです。味わいはナッツのような甘みと香ばしさがあり、控えめな風味なので他の食材の味を邪魔しません。
参考)https://web.hh-online.jp/hankyu-food/blog/lifestyle/detail/002065.html

この薄い皮のおかげで、白ごまは脂質の含有量が多くなっています。実際、市販されているごま油のほとんどは白ごまから作られているんですよ。日本では生産量がトップで、特に西日本で好まれています。
参考)https://www.gourmetcaree.jp/matome/2019/06/03/post-14264/

白ごまに含まれる脂質には、リノール酸やオレイン酸といった不飽和脂肪酸が豊富です。これらの成分は動脈硬化や肥満の予防、血中コレステロールを下げる働きが期待できます。さらに、セサミンという抗酸化成分も黒ごまより多く含まれているのが特徴です。​

黒ごまの皮は厚く香り高い風味

黒ごまは白ごまより皮が黒くて厚く、これが味や栄養に影響を与えています。特有の重い香りとほのかな苦みがあり、他の食材にも負けない存在感を放ちます。
参考)https://www.kuki-info.co.jp/gomanokoto/gomanokoto-001.html

この黒い色素の正体は、カテコール系タンニンというポリフェノールの一種なんです。皮が厚いぶん、ポリフェノールやカルシウムの含有量が白ごまより多くなっています。特にアントシアニンというポリフェノールが含まれていて、これは白ごまにはない成分です。​
黒ごまは皮が硬いため、そのまま食べるよりも「いりごま」「すりごま」「練りごま」として使われることが多いです。すりつぶすことで栄養素の吸収率が良くなるんですよ。ミャンマーやボリビア、グアテマラなど限られた地域で栽培されています。​

白ごまと黒ごまの栄養成分比較

両者の栄養成分はほぼ同じで、主な成分は脂質が約50%、たんぱく質が約20%を占めています。ただし、皮の色と厚さの違いから、一部の栄養素に差が見られるんです。​

栄養素 白ごま 黒ごま
脂質 多い やや少ない
セサミン 多い やや少ない
ポリフェノール 少ない 多い
カルシウム 少ない 多い
アントシアニン 含まない 含む

セサミンはごま1粒に1%未満しか含まれていない希少成分で、抗酸化力を高めて体の酸化を防いでくれます。一方、黒ごまに含まれるアントシアニンは目の機能回復に働きかけ、飛蚊症に良いとも言われているんです。
参考)https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/52ad5814fdb35eeebbfa8246f43eead10cf60689

どちらも健康に良い不飽和脂肪酸を豊富に含んでいるので、栄養面での優劣はありません。好みや料理の用途に応じて選ぶのがおすすめです。
参考)https://itosyoku.jp/blog/column/20210906161149-7777

白ごまは和え物や調味料に最適

白ごまは控えめな味わいなので、素材の風味を引き立てる料理にぴったりです。たっぷり使っても他の食材の邪魔にならないので、コクのある香りを楽しみたいときに最適なんですよ。​
インゲンのごま和えやきゅうり豚肉の和え物など、野菜との相性が抜群です。おひたしや白和えといった和食の定番料理にも欠かせません。うどんのつけつゆや冷やし中華のタレに加えれば、風味が格段にアップします。
参考)https://macaro-ni.jp/159960

白ごまの甘みとコクは「塩味」との相性が良いという特徴もあります。味噌ラーメンに練りごま白を加えると、濃厚なコクが加わった担々麺風になるんです。豚汁の仕上げにふりかけるだけでも、いつもの味がワンランク上になります。
参考)https://www.kuki-info.co.jp/gomanokoto/gomanokoto-0010.html

黒ごまはスイーツや彩りのアクセント

黒ごまは香りが強くコク深い味わいなので、料理にアクセントを加えたいときに活躍します。特有の苦みがあるため、意外にもスイーツとの相性が抜群なんです。​
赤飯やさつまいもごはん、大学芋の仕上げに散らすと、見た目や食感が良くなります。黒い見た目がアクセントになり、料理にパラッと足すだけで色合いが華やかになるんですよ。黒ごまクッキーや黒ごまプリンなど、スイーツでも人気があります。​
黒ごまの香りと苦味は「甘み」との相性が良いという特徴があります。ハニートーストの上に黒ごまをかけたり、バニラアイスに練りごま黒を混ぜるだけで、甘さの中に黒ごまの苦みが加わり、ほどよいアクセントになります。主張の強い食材と合わせれば、たくさん使って香ばしさをプラスできます。​

白ごまと黒ごま保管方法と適量

ごまは開封後、空気に触れると酸化が進むため、密閉容器に入れて冷暗所で保管するのがおすすめです。特にすりごまは表面積が大きく酸化しやすいので、使う直前にいりごまをすって使うと香りが断然違います。​
1日で大さじ2杯のごまを食べれば健康に良いと言われています。ごま10g(大さじ1杯強)で、コップ1/2杯(100ml)の牛乳とほぼ同等のカルシウムが摂取できるんですよ。毎食の料理に少しずつ加えたり、ごまを使ったお菓子をおやつにすれば、無理なく健康効果を享受できます。
参考)https://magokoro-care-shoku.com/column/treasury-of-nutrition-sesame/

ただし、食べすぎには注意が必要です。ごまを食べすぎると脂質や食物繊維の過剰摂取につながり、便秘や肥満の原因になる場合があります。適量を守って、毎日の食事に取り入れるのがポイントです。​

白ごまと黒ごま以外の金ごまとは

実はごまには白と黒以外に、金ごまという品種も存在します。外皮が黄色から茶色で、金色にも見えることから金ごまと呼ばれているんです。​
金ごまは白ごまや黒ごまと比べて香りとコクが最も強いのが特徴です。すりごまにした場合、3種類のごまの中でもっとも香ばしいのが金ごまなんですよ。トルコ産が有名ですが、全体的に生産量が少なく高級な品種として扱われています。​
金ごまには抗酸化作用があるフラボノイドが多く含まれています。その豊かな風味から、懐石料理でも使われることがあるんです。白ごまや黒ごまに慣れたら、金ごまも試してみると料理の幅が広がりますよ。
参考)https://oggi.jp/6476192

ごまの種類は皮の色の違いによって大きく3つに分けられますが、色の濃淡などでもっと細かく分類することもできます。世界には約3,000種のごまがあると言われているんです。
参考)https://www.shinsei-ip.ne.jp/knowledge/sesame-type/

白ごまと黒ごまの産地の違い

白ごまと黒ごまでは、栽培されている地域にも違いがあります。白ごまはアジア、中南米、アフリカ、アメリカなど比較的世界各地で栽培されています。日本国内でも生産されていて、特に西日本で好まれているんです。​
一方、黒ごまは主にミャンマーや中南米のボリビア、グアテマラなど限られた地域で栽培されています。高温多照を好み、干ばつに強い作物のため、熱帯から温帯地域での栽培に適しているんですよ。​
ごまの主な産地としては、タイ、中国、アフリカ、トルコなどがあります。特に白ごまは世界各地で生産されているため、流通量も多く手に入りやすいです。黒ごまは生産地が限られているため、やや希少性が高いと言えます。
参考)https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1610/01.html

日本で消費されるごまのほとんどは輸入品ですが、国産のごまも少量ながら生産されています。国産ごまは風味が良いと評価されていますが、価格は輸入品より高めです。

 

白ごまと黒ごま調理法の工夫

ごまは調理法によって風味や栄養の吸収率が変わります。いりごまは加熱することで香りが立つので、温かいおかずや焼き菓子にぴったりです。すりごまはごまをすることで香り・風味が増し、細かくすればするほど栄養素の吸収率が良くなります。
参考)https://delishkitchen.tv/articles/985

プチプチとした食感を楽しみたいならいりごま、なめらかな口当たりが好みならすりごまや練りごまがおすすめです。この消化吸収という点からは、ペースト状の練りごまが最も効率が良いんですよ。​
白ごまと黒ごまの風味の差はそれほど大きくないため、見た目にこだわらなければどちらでも代用可能です。ざっくり言うと、ごまをメインにしたいときは白ごま、味や見栄えのアクセントにしたいときは黒ごまを選ぶと良いでしょう。​
和食やサラダ、汁ものなどにアクセントとして、パラっと最後に足してみてください。いつもの料理に大さじ1杯から取り入れてみると、手軽にごまの健康効果を楽しめます。​
農林水産省の情報によると、白・黒・金で成分にそれほど大きな違いはなく、成分の約50%は脂質で、次いで約20%がたんぱく質です。

 

白ゴマや黒ゴマなど種類があるが、何が違いますか - 農林水産省
ごまの詳しい栄養成分や健康効果については、こちらの専門サイトが参考になります。

 

ごまの栄養成分|体に良いと言われる理由