サンマルスラン チーズのとろける味わいと食べ方を知る

サンマルスラン チーズのとろける味わいと食べ方を知る

サンマルスラン チーズのとろける魅力と、家での楽しみ方

カマンベールより小さいのに、カマンベールより濃厚で、値段は倍近くします。


🧀 サンマルスラン チーズ:3つのポイント
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フランス王室も認めた15世紀の味

1445年、ルイ11世が熊に襲われた際に匿ってくれた木こりの小屋で出会ったチーズ。王室の食卓に採り入れられた歴史ある一品です。

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わずか80gの小さな贅沢

手のひらに乗るほどの円盤形で約80g。熟成するにつれてスプーンですくえるほどとろとろになる、ソフトチーズの傑作です。

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陶器ごとオーブンで焼くだけ

陶器入りタイプなら180℃で10分焼くだけで絶品フォンデュに変身。特別な道具も手間も要りません。


サンマルスラン チーズとは?基本の特徴と歴史


サンマルスランは、フランス中部・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地方のイゼール県、ドーフィネ地方の小さな町「サン・マルスラン」で生まれたソフトタイプのチーズです。直径7〜8センチ、重さ約80グラムの円盤形で、カードやポーチドエッグほどのサイズ感です。


このチーズの歴史は15世紀まで遡ります。1445年、当時まだ王太子だったルイ11世がアルプスのヴェルコール山中で狩猟をしていたところ、熊に襲われてしまいました。命からがら逃げ込んだ2人の木こりの小屋で食べさせてもらったのが、このサンマルスランだったといわれています。その味に感激したルイ11世は王位につくと宮廷の食卓に頻繁にこのチーズを取り寄せ、執事の記録にもその名が残るほど溺愛したそうです。つまり、王室公認のチーズです。


元々は山羊乳、あるいは山羊乳と牛乳を混ぜて作られていました。農家が家族のために作り、余った分を市場に出すという素朴なチーズでした。しかし19世紀に入って需要が増えると生産が追いつかなくなり、現在では主に牛乳だけで作られています。2013年にはIGP(地理的表示保護)の認定を受け、イゼール・ドローム・サヴォワの3県が産地として認定されています。これが信頼の証です。


味の特徴は「ヘーゼルナッツのような香りと、おだやかな酸味、ミルクの甘み」の三つがバランスよく重なった点にあります。カマンベールのような白カビ独特の刺激的な香りは少なく、チーズが苦手な方でも食べやすいと評判です。


参考:サンマルスランの歴史と詳細情報(Le Comptoir公式ページ)
https://www.lecomptoir.co.jp/products/cheese-saint-marcellin


サンマルスラン チーズの「フレ」と「アフィネ」の見分け方

サンマルスランには大きく分けて2つの状態があります。それが「フレ(frais=若い)」と「アフィネ(affiné=熟成)」です。この違いを知っておくと、購入時に迷わなくて済みます。


フレは熟成が浅い若い状態のチーズで、見た目は真っ白でやや崩れやすい質感です。口に入れると軽やかな酸味とほろっとした食感があり、さっぱりとした印象を受けます。若いうちはナイフでカットしてサラダに加えたり、そのままバゲットにのせてかじったりするのに向いています。


一方、アフィネは熟成が進んだ状態で、表面に薄い白カビや淡いオレンジ色の斑点がうっすら出てきます。内部はとろとろと流れるほど柔らかく、スプーンですくって食べるのが現地流です。ミルクのコクと旨みが凝縮されていて、ヘーゼルナッツのような後味がより強く感じられます。


見分けるポイントは「形の崩れ具合」です。陶器に入っているタイプなら、チーズが器の縁からはみ出しそうなほど柔らかくなっていたらアフィネのサインです。パッケージのまま確認できる場合は、押した時に中身が波打つように動けばとろとろの熟成状態といえます。


賞味期限は購入後おおむね2週間程度とされています。冷蔵保存が基本ですが、食べる1時間ほど前に常温に出しておくと、香りが立ちやすくなりよりおいしく楽しめます。これは覚えておけばOKです。


サンマルスラン チーズの食べ方:そのままからオーブン焼きまで

サンマルスランを一番シンプルに楽しむ方法は「バゲットにのせてそのまま食べる」ことです。フランスでは食後のチーズタイムに家族でテーブルに数種のチーズを並べ、パンと一緒につまむのが日常です。サンマルスランもその代表格で、ライ麦が入ったパン・オ・セーグルとの相性が特によく、チーズの濃厚な乳のコクがライ麦の香りでキリッとまとまります。


次に試してほしいのが「陶器ごとオーブンで焼く」方法です。日本でも通販で手に入る陶器入りのサンマルスランは、そのままオーブン180℃に入れて約10分焼くだけでチーズフォンデュのような仕上がりになります。薄い白カビの皮はそのまま残り、中身がとろとろに溶け出したところをスプーンですくってパンにつけて食べます。これは使えそうです。


野菜と合わせる場合は、フェルミエのレシピが参考になります。なす・アスパラ・プチトマト・パプリカなどをソテー耐熱皿に並べ、中央にサンマルスランをのせ、オリーブオイルとピンクペッパーをかけて180℃で10分焼くだけです。火が入ったチーズが野菜全体にとろけ出し、カジュアルなディナーの主役になります。


トースターでも代用できます。アルミホイルの上にチーズをのせ、1〜2分温めるだけでも半とろけ状態になります。特別なオーブンは必須ではありません。


参考:フェルミエによるサン マルスランと野菜の重ね焼きレシピ
https://fermier.co.jp/recipe/1279/


サンマルスラン チーズとワイン・パンの相性:知ると得するペアリング

サンマルスランのペアリングで「何となく赤ワインを合わせている」という方は、実は損をしているかもしれません。正しい組み合わせを知るだけで、同じチーズが驚くほどおいしく感じられます。


熟成度が浅いフレのサンマルスランには、キリッとした酸味のある白ワインやボジョレーのような軽い赤ワインがよく合います。チーズの軽やかな酸味とワインの果実感が口の中で溶け合い、すっきりとした後味になります。


熟成が進んだアフィネには、甘口の白ワインやスパークリングワインがぴったりです。とろとろのクリーミーな質感と甘口ワインの余韻が重なって、デザートのような豊かな味わいになります。これは意外ですね。


パンとのペアリングでは、ライ麦パン(パン・オ・セーグル)が最もおすすめです。チーズ専門の研修を積んだプロも「サンマルスランには30〜50%ライ麦パン」と推奨しています。カンパーニュ(フランスパン系の田舎パン)や、くるみ入りのパンとも相性抜群です。サンマルスランはクルミの名産地であるドーフィネ地方の出身なので、くるみパンとの組み合わせは「故郷の味」そのものともいえます。


シンプルな楽しみ方として、好みのパンとサンマルスラン1個、そして白ワイン1杯を用意するだけで、本格的なフランスのチーズタイムが完成します。チーズは冷蔵庫から1時間前に出しておくことだけ忘れずに。


参考:パンとチーズのペアリング・サンマルスランの食べ方詳解(パンの学舎)
https://pan-manabiya.com/パンを楽しむ料理4パンとチーズのペアリング/


サンマルスラン チーズの日本での入手方法と価格・保存のコツ

「輸入チーズは手に入りにくそう」と思っている方も多いかもしれませんが、サンマルスランは現在いくつかのルートで比較的手軽に購入できます。価格帯を知っておくと予算が立てやすいです。





























購入先 特徴 参考価格(税込)
チーズ専門店フェルミエ(通販) 農家製・無殺菌乳使用、本格品 約1,650円/個
パリの台所(通販) AOP認証・パリから直送・陶器入り 約1,660円/個(免税)
DEAN & DELUCA(通販・店舗) 陶器なしタイプ・入手しやすい 約1,620円/個
Amazon・楽天市場 各ショップが出店・送料に注意 1,600〜2,000円前後


1個あたり約80gで1,500〜1,700円ほどが相場です。カマンベール(スーパーで200〜300円台)と比べると高めに感じますが、80gでリッチな食体験が得られる凝縮された贅沢として考えると、特別な日の食卓や贈り物に最適です。


保存で大切なのは「クッキングペーパーで包んでラップをかける」ことです。ラップだけで直接包むとチーズが窒息して風味が落ちます。クッキングペーパー→ラップの二重包みで10℃以下の冷蔵庫に入れることが原則です。


食べるタイミングがコツです。冷蔵庫から出してすぐは硬くて香りも弱め。常温に30分〜1時間置いてから食べると、とろとろ感と香りがぐっと際立ちます。初めてサンマルスランを食べてみたけどピンとこなかった、という方の多くは「冷たいまま食べていた」ケースが多いです。温度に注意すれば大丈夫です。


なお購入後の賞味期限は2週間程度です。到着後はなるべく早めに食べるのがおすすめです。


参考:チーズ専門店フェルミエのサンマルスラン商品ページ
https://shop.fermier.co.jp/view/item/000000000104






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