
パルメザンチーズは、イタリアの硬質ナチュラルチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」を英語名にしたもので、極めて硬いハードタイプのチーズです。本来は熟成に1年以上かけて作られ、その後粉末にして料理に用いられます。
参考)https://kotobachigai.com/parmesan/
ナチュラルチーズは乳を乳酸菌や酵素で固めて発酵や熟成させたままの自然なチーズのことで、原料や製法によるチーズの個性がはっきりしているのが特長です。市販品の100%パルメザンチーズは、種類別がナチュラルチーズ、原材料には生乳と表示されています。
参考)https://www.micreed.co.jp/shop/app/page/contentex/?diramp;contents=micstore%2Fread%2Fizakaya145.html
パルメザンチーズの熟成期間は通常2年ほどですが、5年以上もの長い時間をかけて熟成させることもあります。熟成の間に完全に水分がなくなり、非常に硬質なハードチーズへと仕上がっていくのです。
参考)https://www.napolipizza.jp/blog/2520/
一方、単に「粉チーズ」と表記されているものはプロセスチーズを使用したものです。プロセスチーズとはナチュラルチーズを加熱して固めなおした加工チーズのことで、ブレンドしたり副原料を加えたりしているので、安定した風味と保存のきくのが利点です。
プロセスチーズは、生乳から作った非加熱のナチュラルチーズを砕いたりブレンドしたり加熱したりして加工したものです。ナチュラルチーズよりも均一的な製品が作れる、長期間品質が変化しにくい、という利点があります。
参考)http://imasara-chigai.lance5.net/z630.html
市販品の粉チーズは長期保管ができるよう乳化剤が加えられたプロセスチーズとして販売されています。商品名に特定のチーズ名を名乗る場合はそのチーズを60%以上使用していなくてはなりません。
パルメザンチーズから作られた粉チーズは、シンプルでクセがなく、香りもマイルドなので子どもも食べやすいのが特徴です。パルメザンの味わいは、さまざまな料理に合わせやすく日常使いしやすいという長所があります。
参考)https://hikaku.kurashiru.com/articles/01J34PAJ2EWSM7A6JHKPWNTCD4
本物のパルミジャーノ・レッジャーノの味わいは、パルメザンチーズに比べるととても複雑です。ナッツのようなコクにフルーツを思わせる甘みや酸味、少しの苦みなどが混然一体となっており、料理のおいしさをワンランクもツーランクもアップさせてくれます。
長期間熟成させることによって旨味が増し、豊かな風味を楽しむことができるパルメザンチーズ。口に入れるとアミノ酸の結晶のジャリっとした歯ごたえを感じ、ミルクの豊かな香りと深いコクがパッと広がります。
粉チーズの保存は、常温(冷暗所)が基本です。冷蔵庫で保存すると、キンキンに冷えた状態の粉チーズを冷蔵庫から取り出す際に、室温との間に大きな温度差があるので、容器内に結露が発生する可能性が高くなります。
参考)https://kumiko-jp.com/archives/262723.html
それを何度も繰り返していると、粉チーズが水分を含んで固くなってしまいます。日の当たらない涼しい場所で保存するのがよく、夏の盛りには冷蔵庫で保存した方がよいとされています。
粉チーズの賞味期限は、常温・冷蔵・冷凍に限らず、開封後1ヶ月くらいが目安です。開封前の粉チーズであれば、製品によって違いますが、例えば「クラフト 100%パルメザンチーズ」なら製造から9ヶ月間で、開封前であれば常温保存で問題ありません。
しばらく使わない場合は、粉チーズを袋に小分けにして冷凍保存するのも有効です。冷凍しておくとカビが生える可能性が低くなるので、さらに安心して保存できます。
パルメザンチーズは栄養価が非常に高く、100gで445kcalとカロリーも高めです。特にカルシウムやビタミンB12の含有量が多いのが特徴で、大さじ1杯(6g)でタンパク質2.64g、脂質1.85gを含みます。
参考)https://calorie.slism.jp/113038/
牛乳の約10倍のカルシウムを含んでおり、ひとふりで手軽にカルシウムを補えるのもうれしい特長です。すりおろして粉末状に加工されるパルメザンチーズは、ナチュラルチーズであるため、ミートソーススパゲティやカルボナーラなどの濃厚な料理と相性が良いとされています。
パルメザンチーズはクセがなく香りもマイルドなので、価格も手ごろで日常使いできる粉チーズを探している人におすすめです。一方、本格的な料理を作りたい場合は、パルミジャーノ・レッジャーノを使った粉チーズの方が複雑で豊かな風味が楽しめます。
粉チーズの用途は非常に幅広く、パスタやグラタン、サラダにかけるのが定番ですが、ご飯にかけてふりかけの代わりに使ったり、ドレッシングの材料にしたり、ジェノベーゼソースを作る際にも活用できます。
日本では一般的に粉状のチーズの総称として「パルメザンチーズ」といっている場合が多く、アメリカから日本に入ってきた時には、すでに粉チーズの状態だったので、日本では一般的に粉チーズの総称をパルメザンチーズと呼ぶようになりました。
参考)https://nyukyou.jp/dairyqa/2107_154_386/