

ベトナムコーヒーを飲むのに、専用カフェに行く必要はありません。自宅で簡単に本格的な一杯が作れます。
ベトナムコーヒーは、「フィン(Phin)」と呼ばれる金属製の小さなドリッパーを使って淹れるスタイルが定番です。フランス植民地時代にコーヒー文化が根付いたベトナムでは、手軽で道具が少ないこのスタイルが一般家庭にまで広く普及しています。
フィンは主に3つのパーツで構成されています。上から順に、コーヒー粉を入れる本体部分、粉を押さえる「プレスプレート(押し蓋)」、そして抽出したコーヒーが落ちるグラスまたはカップです。構造はシンプルです。だからこそ壊れにくく、長く使えます。
サイズは一般的に4oz(約120ml)、6oz(約180ml)、8oz(約240ml)の3種類が流通しています。一人分なら4〜6ozで十分で、価格は国内の通販サイトで1個500円〜1,500円程度と手が届きやすい価格帯です。有名どころでは「Trung Nguyen(チュングエン)」や「Highlands Coffee(ハイランズコーヒー)」などのベトナム現地ブランドのフィンが、Amazonや楽天で購入できます。
豆の種類も覚えておきたいポイントです。ベトナムコーヒーには一般的な「アラビカ種」より苦みが強く、カフェイン含量もやや多い「ロブスタ種」が多く使われます。独特の深みと濃厚さがロブスタ種の特徴で、コンデンスミルクとの組み合わせで甘みと苦みのバランスが絶妙に整います。これがベトナムコーヒーの醍醐味です。
| フィンのサイズ | 容量の目安 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 4oz | 約120ml | 濃いめの一人分・エスプレッソ感覚 |
| 6oz | 約180ml | 標準的な一人分に最適 |
| 8oz | 約240ml | 大きめのカップに合わせたい方向け |
参考:ベトナムコーヒーの豆の種類・ロブスタ種について詳しく解説されているページです。豆選びの基準として役立ちます。
実際の手順は非常にシンプルで、覚えてしまえば5分もあれば完成します。以下の流れに沿って試してみてください。
最も多い失敗は「お湯を一気に注ぎすぎること」です。一気に注ぐとコーヒー粉がフィンの下の小穴を塞ぐように均一に詰まらず、ムラが生じて薄い抽出になってしまいます。蒸らしの30秒が肝心です。
プレスプレートの締め具合も仕上がりに大きく影響します。きつく締めすぎると落ちるのに10分以上かかり、逆に緩すぎると2〜3分で全部落ちて薄くなります。目安は「少し力を入れればクルクル回せる程度」のゆるさです。これだけ覚えておけばOKです。
お湯の温度は90〜95℃が理想で、沸騰したお湯をそのまま使うと過抽出になり苦みが際立ちすぎます。電気ポットの「保温機能(90℃設定)」があれば温度管理が簡単です。Panasonicやタイガーの電気ポットで温度設定機能付きモデルは、5,000円台から購入できます。毎朝のコーヒーを丁寧に楽しみたい方には一つあると便利なアイテムです。
ベトナムコーヒーの味のカギを握るのは、コーヒー粉の量とコンデンスミルクのバランスです。分量が変わると風味が大きく変わります。意外ですね。
標準的な比率は「コーヒー粉15〜18g:お湯100〜120ml:コンデンスミルク大さじ1〜2」です。コンデンスミルク大さじ1は約20gで、砂糖換算すると角砂糖約2〜2.5個分に相当します。甘みが苦手な方はまず大さじ1から試して、少しずつ調整するのがおすすめです。
コンデンスミルクはスーパーで手に入る雪印メグミルクの「コンデンスミルク(練乳)」でも代用できます。ただし本格的なベトナムスタイルを楽しみたいなら、「Longevity(ロンゲビティ)ブランド」のコンデンスミルクをベトナム食材店やAmazonで購入するのもよいでしょう。価格は1缶(380g)で約250〜350円です。
| お好みのタイプ | コーヒー粉 | コンデンスミルク | 仕上がりのイメージ |
|---|---|---|---|
| 甘め・カフェオレ風 | 15g | 大さじ2(約40g) | まろやかで飲みやすい |
| 標準・バランス型 | 16〜18g | 大さじ1〜1.5(約20〜30g) | 苦みと甘みが共存 |
| 苦め・ブラック寄り | 18〜20g | なし〜大さじ0.5 | 深みと余韻が際立つ |
豆の量を増やすほど濃くなりますが、フィンのサイズに対してコーヒー粉を詰め込みすぎると落ちなくなります。フィンの7〜8割程度を目安に粉を入れるのが原則です。
コンデンスミルクを後入れにするのが基本スタイルですが、グラスの底に先に入れてからコーヒーを落とすスタイルもあります。後者のほうが混ぜる手間が省ける点では楽です。これは使えそうです。
暑い季節には「カフェ・スア・ダー(Cà Phê Sữa Đá)」と呼ばれるアイスバージョンが絶品です。これが現地でも最もポピュラーな飲み方で、ホーチミンやハノイの街角では1杯あたり約30〜50円相当で売られています。
作り方は非常に簡単です。グラスに氷をたっぷり(200〜250ml分)入れ、その上から熱いフィンコーヒーを直接注ぐだけです。コンデンスミルクはホット同様に大さじ1〜2が目安です。
ポイントはコーヒーを「濃いめ」に抽出しておくことです。氷で薄まるため、通常より粉の量を20〜30%ほど増やしておくと、最後まで濃度を保ったまま飲めます。つまり、アイスにするときは粉多めが基本です。
夏場に自宅でカフェ気分を楽しみたいときにも、このアイスベトナムコーヒーは重宝します。市販のペットボトルコーヒーを購入するより1杯あたりのコストが圧倒的に安く、フィン・豆・コンデンスミルクをそろえてもトータルで月換算すると数百円のコスト削減になることも多いです。
夏に向けて、大きめのアイスグラスとフィンを一緒に揃えておくと、朝のルーティンがワンランクアップします。AmazonなどでベトナムコーヒーのスターターセットはAmazonで1,500〜2,500円程度で購入できます。検索ワード「ベトナムコーヒー フィン セット」で見つかります。
ベトナムコーヒーは、実はスタバやカフェの代替として「在宅カフェ節約術」として注目されています。外出してカフェで飲む場合、1杯あたり500〜700円が相場です。
自宅でフィンを使って淹れると、豆代・コンデンスミルク込みで1杯あたり約40〜60円に抑えられます。月に20回飲むと仮定すると、カフェとの差額は約9,000〜13,000円にもなります。これは大きいですね。
健康面では、ロブスタ種のコーヒーにはアラビカ種の約2倍のクロロゲン酸(抗酸化物質)が含まれているという研究報告があります。ただしカフェイン含量もアラビカ種比で約1.7〜2倍あるため、1日2杯程度に抑えるのが安心です。妊娠中の方は1日のカフェイン摂取を200mg以下に抑えることがWHOでも推奨されており、ロブスタ種は1杯あたり約80〜100mgのカフェインを含む点は注意が必要です。
また、「コーヒーかすの再利用」という視点でも家計に貢献できます。フィンから出たコーヒーかすは、消臭剤・植物の肥料・台所の排水口の除菌として再利用できます。捨てるだけのゴミが家の中で三役こなすのは、環境的にも経済的にも一石三鳥です。
ベトナムコーヒーの豆をどこで購入するかも節約ポイントです。国内では「Trung Nguyen(チュングエン)」のコーヒー粉が200g約500〜700円で購入でき、1杯あたりのコストは15〜20円程度です。Amazonや楽天のほか、カルディ(KALDI)の一部店舗でも取り扱いがあります。
参考:コーヒーかすの再利用方法について詳しくまとめられています。エコな活用法を知りたい方はこちらが参考になります。

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