山ウドの下処理と天ぷら酢味噌保存術

山ウドの下処理と天ぷら酢味噌保存術

山ウドの下処理

山ウドの下処理で失敗しない要点
🔪
部位で切り分け

穂先・茎・皮で向く料理が違うため、最初に分けると味も食感も決まりやすい。

🫙
アク抜きは短時間

酢水や片栗粉水で「変色とえぐみ」を抑えつつ、香りを逃がしすぎない。

🧊
保存は乾燥と光を避ける

湿らせた紙で包み、ポリ袋で保湿して野菜室へ。短期勝負の野菜として扱う。

山ウドの下処理のコツ:アク抜きと変色を抑える


山ウドは香りが魅力ですが、切り口が褐変しやすく、アクも出やすい食材です。そのため「切ったらすぐ浸ける」前提で、ボウルに酢水(目安:水に酢を少量)を先に用意してから包丁を入れると段取りが崩れません。酢水にさらす方法は多くのレシピで紹介されており、切り分け後すぐに酢水へ入れるのが基本です。
アク抜きは、やりすぎると山ウドの“春っぽい香り”まで薄くなります。おすすめは次の「短時間・小分け」運用です(家庭で再現しやすい順)。


・酢水:切った直後に入れて5〜10分で引き上げ、キッチンペーパーで水気をふく
片栗粉水:酸味をつけたくない場合に便利で、沈殿しやすいので時々混ぜる
・とぎ汁:昔ながらの方法として知られますが、香りを活かすなら短時間が無難
とくに片栗粉水は「でんぷんがアクを吸着する」として紹介されることがあり、酸味が残りにくいのが利点です。酢水派・片栗粉水派は好みが分かれますが、料理が酢味噌なら酢水、天ぷらやきんぴら中心なら片栗粉水、のように“料理に合わせて選ぶ”と失敗が減ります。


調理中の手のベタつき(アク由来)が気になるときは、酢水でさっと手を洗うと落ちやすいという実用的なコツもあります。地味ですが、作業ストレスが減って処理が雑になりにくいので、結果として味も安定します。


山ウドの天ぷら:穂先の香りと食感を活かす

山ウドは部位で性格が違い、穂先はとくに香りが立ちやすいので天ぷら向きとよく言われます。葉や穂先を衣で包むと、揮発しやすい香りが逃げにくくなり、口に入れた瞬間に「ほろ苦さ→清涼感」の流れが出やすいのが良いところです。
天ぷらにするなら、下処理は「洗う→必要なら短時間の水さらし→水気を徹底的に取る」が要点です。水気が残ると油はねしやすく、衣も重くなります。穂先は形が複雑なので、キッチンペーパーで押さえるように水を取ると扱いやすいです。


味付けは塩でも成立しますが、天つゆにすると香りがぼやけることがあります。まず塩で食べ、途中で柑橘(すだち等)を少量、という順が香りを楽しみやすいです(酸を強くしすぎると“山ウドらしさ”が引っ込みます)。


家庭の揚げ物で失敗しがちなポイントは「衣を練りすぎる」ことです。山ウドは香りがごちそうなので、衣はさっくり混ぜる程度で十分。衣が軽いほど、噛んだ瞬間の香りが前に出ます。


山ウドの酢味噌:茎をシャキシャキに食べる

山ウドの茎は、皮を厚めにむいて中心部のやわらかさを活かすと、サラダや酢味噌和えに向きます。栽培物の白いウド(軟白ウド)に比べ、山ウドは香りが強く、アクや苦みも出やすい傾向があると言われるため、酢味噌のように酸と甘みでまとめる料理が相性良いです。
酢味噌で大切なのは「食感を残す火入れ」です。生食に近い食感を狙うなら、アクが強いときだけ短時間の下ゆで(または熱湯をさっと回しかける程度)にして、すぐ冷ますのがコツです。ゆですぎると香りが湯に逃げ、同時にシャキシャキも失われます。


また、皮をむく厚さで食感が大きく変わります。繊維が気になる根元側は少し厚め、上の方は薄め、のように部位で調整すると、口当たりが揃って食べやすくなります。


酢味噌は作り置きしやすい一方、和えると水が出て味がぼやけやすいです。対策は「食べる直前に和える」「切った山ウドの水気をふく」「味噌を少し固めにする」の3点。ここを押さえると、山ウドの香りが味噌に負けません。


山ウドのきんぴら:皮まで食べ切る

山ウドは「捨てるところがない」と言われ、皮もきんぴらにできるのが強みです。むいた皮は香りが強い側に寄っているので、きんぴらにすると“山ウドらしさ”が一番わかりやすく出ます。
皮きんぴらは、太さを揃えた細切りが重要です。太いと筋っぽさが残り、細すぎると香りより辛味(調味料)ばかりが立ちます。目安は「細めの千切り」ですが、手の感覚で“繊維を断ち切る角度”を意識すると口当たりが変わります。


炒め方は「強火で短時間」より「中火で香りを立てながら水分を飛ばす」寄りが安定します。山ウドは水分が出やすいので、最初に油でしっかりコートしてから調味料を入れ、最後に少し火を強めて照りをつけると仕上がりが良いです。


きんぴらの応用として、白ごま・唐辛子は定番ですが、山ウドの香りを主役にするなら入れすぎないのがコツです。唐辛子は少量でも香りの方向性を変えるので、まずは“入れない版”を一度作り、次回から好みで調整するとブレません。


山ウドの保存:香りを落とさない冷蔵と冷凍(独自視点)

山ウドは時間が経つと香りが落ち、アクや苦みが強く感じられやすくなります。冷蔵の基本は「湿らせた紙で包む→ポリ袋→野菜室」で、乾燥と光を避けることがポイントです。短期で使い切る前提で、買った日〜翌日に下処理まで終えると失敗が減ります。
冷凍するなら、“そのまま冷凍”より「下ゆで→水気をふく→小分け冷凍」が使いやすいです。下ゆでの際に酢を少量入れる方法が紹介されており、褐変を抑えやすいとされます。冷凍後は食感が変わりやすいので、自然解凍してサラダに戻すより、きんぴら・炒め物・汁物など加熱向きに回すのが合理的です。


ここからが独自視点の工夫です。山ウドの“香り”は揮発性成分が関係しているため、保存の設計は「香りを閉じ込める」より「香りが抜ける要因(乾燥・切断面・長時間の水さらし)を減らす」方が結果的にうまくいきます。具体的には、
・買った当日は“丸のまま”冷蔵(切らない)
・翌日にまとめて下処理し、用途別に切り分け(穂先/茎/皮)
・水さらしは必要最小限、最後は必ず水気をふき取る
・茎の中心部は「酢味噌用に短冊」、皮は「きんぴら用に細切り」で固定化
このように作業を型にすると、毎年の春に“山ウドの当たり外れ”を受けにくくなります。


香りの背景として、山ウドにはリモネンやα-ピネンなどの精油成分が含まれるという説明もあり、これが清涼感のある独特の香りの一因とされています。香りを活かしたい日は、あえて濃い味付けを避け、天ぷら・酢味噌・皮きんぴらの3点セットで“香りの出方の違い”を食べ比べると、同じ山ウドでも印象が変わって面白いです。


下処理(酢水・片栗粉水)の考え方が参考。
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=56
片栗粉水でのアク抜きの考え方が参考。
https://blog.tenzo.net/?p=3639
山ウドの香り(精油成分)の背景が参考。
https://www.hoku-iryo-u.ac.jp/~maruho/2b-09yamaudo.html
冷蔵・冷凍保存(乾燥と光/下ゆで冷凍)の実務が参考。
https://www.nichireifoods.co.jp/media/12039/




北海道産 山ウド2Kg(10~20本程度)