寺島ナス 食べ方 レシピ 下処理 保存 調理法

寺島ナス 食べ方 レシピ 下処理 保存 調理法

寺島ナス 食べ方

寺島ナス 食べ方の全体像
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下処理で味が決まる

切り方・塩・水分の扱いで、香りと食感が大きく変わります。

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加熱は「短く・的確に」

高温で揚げる/先に油を吸わせるなど、家庭の火力でも再現可能です。

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保存でロスを減らす

買った当日〜数日後まで、用途に合わせて状態をコントロールします。

寺島ナス 食べ方の特徴


寺島ナスは江戸東京野菜として知られ、「江戸ナス」とも呼ばれる古い品種「蔓細千成(つるぼそせんなり)」系統に由来するとされます。寺島地区で盛んに生産されていたことが名前の由来で、黒紫色のつや、なす特有の香りが強い点、鶏卵くらいの小ぶりなサイズが“おいしい目安”として語られるのが特徴です。こうした性格から、料理では「香りを消さない」「小ささを活かして丸ごと・大きめに使う」方向が相性良く、薬味や濃い味で覆い隠すより“主役として扱う”ほうが良さが出ます。
また、小ぶりで皮がしっかりしているタイプは、焼く・揚げると見た目のツヤが出やすく、料理としての満足感(映え)も作りやすいです。逆に、細かく刻んでしまうと「どのなすでも同じ」に寄ってしまうので、まずは形を残す食べ方から試すと違いが体感できます。
料理に入る前に知っておくと便利なのは、「小ぶり=火が入りやすい」ことです。大きな長なすと同じ感覚で加熱すると、外側が柔らかくなりすぎて、香りの立ち方も単調になりがちなので、火入れは短めを意識すると仕上がりが締まります。

寺島ナス 食べ方と下処理

下処理の基本は「洗う→切る→水分を扱う→必要ならアクを調整する」です。東京グロウンのレシピでは、寺島ナスを末広に切った後、少し水に浸けてから、切り口に塩をかけて5分ほど置き、キッチンペーパーで拭き取る手順が紹介されています。これは、余分な水分や渋みをコントロールしつつ、表面を整えて加熱ムラを減らす実務的なやり方で、家庭でも再現性が高いです。
切り方は「末広」「縦割り」「大きめ乱切り」が向きます。小ぶりな寺島ナスは、薄切りより“厚みを残す”ほうが、香りの立ち上がりと食感の差が出ます。特に揚げ・焼きは、断面積が増える切り方(末広や縦割り)にすると、たれや塩が絡みやすく、同時に加熱も入りやすいので失敗しにくいです。
意外と盲点なのが「拭く」工程です。塩をした後に表面を拭いておくと、揚げ焼きやフライパン調理で油はねが減り、温度が下がりにくく、結果として短時間で香りを閉じ込める方向に働きます。塩を振った後に水で流してしまうと、表面に水が残りやすいので、拭く前提で進めるほうが扱いやすいです。
参考:寺島ナスの下処理(切り口に塩→5分→拭き取り)と、170℃で5~7分揚げる手順の根拠
https://tokyogrown.jp/recipe/detail?id=1567159

寺島ナス 食べ方のレシピ

寺島ナスは、まず「揚げてたれで食べる」が相性抜群です。東京グロウンの「なす重」は、末広に切って下処理した寺島ナスを、胡麻油で170℃・5~7分ほど揚げ、みりん・醤油・砂糖で作る甘だれをかけて、ご飯にのせる構成です。うな重をモチーフにして“ナス以外を最小限にする”コンセプトなので、寺島ナスの存在感を正面から感じられます。
家庭で作るときのコツは、油の温度と入れ方です。フライパンで油量を抑える場合は、いきなり強火で煙が出るまで熱するのではなく、弱火で温めてから入れると焦げにくく、中心まで入りやすいです(紹介レシピでも「弱火で油を少し温めた後」に投入しています)。揚がったら、たれは別鍋(別フライパン)で軽く煮詰め、盛り付け直前にかけると、衣がない素揚げでもべちゃっとしにくいです。
もう一つ、食べ方の幅を広げるなら「香りを活かす薄味の焼き」も入れておくと便利です。塩・しょうが・醤油などで寄せると、寺島ナスの香りが残りやすく、脂の少ない献立にも組み込みやすくなります。揚げのような“強い旨味”に寄せる食べ方と、焼きのような“香りを立てる”食べ方を行き来できると、飽きずに使い切れます。

寺島ナス 食べ方と保存

寺島ナスの保存は、「まず乾かさない」「次に傷を増やさない」が基本です。小ぶりななすは、見た目は丈夫でも、ヘタ周りや表皮の小さな傷から傷みが進みやすいので、買ってきたら早めに状態確認をします。今日使う分は室温に近い場所で置き、翌日以降に回す分は、表面の水気を拭いてから保存(余計な結露を作らない)に寄せると扱いやすいです。
調理の段取りとしては、「下処理の途中まで前倒し」がおすすめです。末広や縦割りにしてから、塩を振って拭き取るところまで進め、キッチンペーパーで包んでおくと、翌日の焼き・揚げのスタートが速くなります(塩を当てる工程は、東京グロウンの手順に沿った考え方です)。ただし、切って長時間放置すると香りのピークが落ちるので、“前日に全部切っておく”より“当日加熱”が前提の調整が無難です。
さらにロスを減らすなら「加熱してから保存」も現実的です。素揚げ・焼きまでしておけば、翌日はたれで和える、丼にする、味噌汁に入れるなど、用途転換が簡単になります。特に寺島ナスは「主役にしやすい」個性があるため、保存後の食べ直しでも存在感が残りやすく、作り置きとの相性は悪くありません。

寺島ナス 食べ方の独自視点

独自視点として提案したいのは、「寺島ナスは“うなぎの代替”ではなく、“江戸のごちそうの型”に乗せると強い」という考え方です。東京グロウンの「なす重」は、うな重の“型”(照り、甘だれ、ご飯、香味)を借りることで、寺島ナスの色・香り・食感を主役として成立させています。つまり大事なのは、うなぎっぽさを再現することより、江戸料理が得意だった「照り」「香味」「たれ」の設計に寺島ナスを当てることです。
ここから発想を広げると、同じ“型”で他の食べ方も組めます。例えば、照りを作るなら「揚げる(または焼く)→甘辛だれ→しょうが少々」という流れは崩さず、たれを少し軽くして香りを立てる、逆に濃くしてご飯に寄せるなど、目的で調整できます。寺島ナスの小ぶりさは、盛り付けの密度を上げられる利点でもあり、丼・重・小鉢のどれでも「少量で満足感」を作りやすいです。
最後に、料理する人向けの実務として“失敗回避のチェック”を置いておきます。
- 揚げ:油に入れる前に表面の水気を拭く(油はねと温度低下を防ぐ)。
- 焼き:薄切りにしすぎない(香りが飛びやすく、食感差も出にくい)。
- たれ:かけるのは最後(べちゃつきを抑え、照りをきれいに出す)。
この3点だけでも、寺島ナスの「食べ方」が“普通のなす料理”から一段上がり、素材の個性が前に出やすくなります。




日本農林社 「寺島なす」のタネ