食物アレルギー食材対策と安全な選び方の基本知識

食物アレルギー食材対策と安全な選び方の基本知識

食物アレルギー食材の基本知識と対策

食物アレルギー食材の基本知識
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義務表示8品目

えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生が対象

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推奨表示20品目

アーモンド、いくら、キウイなど症例数や重篤度で推奨

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年齢別の変化

乳児では卵・乳・小麦、成人では魚介類・果物が多い

食物アレルギー食材の義務表示8品目とその特徴

食物アレルギーの原因となる食材のうち、特に重要とされる8品目が特定原材料として義務表示されています。これらは発症数や重篤度から勘案して表示の必要性が最も高いものです。
参考)https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/recipe/knowledge/processfood.html

 

義務表示の8品目

  • 🥚 卵:乳児期から成人まで最も多い原因食材
  • 🥛 乳(牛乳):乳児期に特に多く見られる
  • 🌾 小麦:パンや麺類など幅広い食品に含有
  • 🦐 えび・🦀 かに:甲殻類アレルギーとして重篤な症状も
  • 🥜 落花生(ピーナッツ):生命に関わるアナフィラキシーの原因
  • 🍜 そば:重篤な症状を引き起こしやすい
  • 🌰 くるみ:2025年3月まで移行期間中

    参考)https://www.city.komaki.aichi.jp/admin/soshiki/kenkouikigai/hoken/1/5/2/45181.html

     

これらの特定原材料は、使用されている場合には必ず表示される仕組みになっています。特に注目すべきは、くるみが2021年に新たに義務表示に追加されたことです。これは木の実類による食物アレルギーが急増していることを反映しています。

食物アレルギー食材の推奨表示20品目の重要性

特定原材料に準ずるものとして、20品目の推奨表示があります。これらは症例数や重篤な症状を呈する者の数が継続して相当数みられるものの、特定原材料に比べると少ない品目です。
参考)https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/shokuhyouhou_kakou_allegy.html

 

推奨表示の主要品目

  • 木の実類:アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ
  • 魚卵類:いくら、数の子類(2014年調査で急増)
  • 果物類:キウイフルーツ、バナナ、オレンジ、もも、りんご
  • 魚類・肉類:さけ、さば、牛肉、鶏肉、豚肉
  • その他:大豆、ごま、ゼラチン、やまいも

2024年の改訂では、まつたけが削除され、マカダミアナッツが新たに追加されました。これは即時型食物アレルギーの調査結果に基づく変更です。
注意すべき点は、推奨表示は義務ではないため、含有していても表示されない場合があることです。初めて摂取する際は十分な注意が必要です。

食物アレルギー食材の年齢別発症パターンと変化

食物アレルギーの原因食材は年齢によって大きく異なります。この変化を理解することは、適切な食材管理において極めて重要です。
参考)https://www.jstage.jst.go.jp/article/jafps/36/2/36_89/_article/-char/ja/

 

乳児期(0-1歳)

  • 発症率:約10%と最も高い
  • 主な原因:卵、乳、小麦のトップ3で大部分を占める
  • 特徴:消化器官が未熟なため、タンパク質の消化が不十分

幼児期(3歳)

  • 発症率:約5%
  • 変化:成長とともに耐性獲得により改善傾向
  • 注意点:魚卵アレルギーが1-6歳で急増(第2位、15%弱)

学童期から成人(小学生〜高校生)

  • 発症率:約1.5-2.5%
  • 特徴:木の実類、特にクルミとカシューナッツが急増
  • 成人の特徴:小児と異なり耐性獲得の可能性が低い

意外な事実として、いくらによる魚卵アレルギーが急増しており、魚卵アレルギーの95%をいくらが占めています。回転寿司などで手軽に食べられるようになったことが要因の一つと考えられています。

食物アレルギー食材表示の読み方と安全な選択法

加工食品におけるアレルゲン表示は、「個別表示」と「一括表示」の2つの方法があります。正しい読み方を身につけることが安全な食材選択の基礎となります。
参考)https://www.food-allergy.jp/blog/allergy/label/

 

表示方法の種類

  • 個別表示:各原材料ごとにアレルゲンを記載

    例:「小麦粉(小麦を含む)」「マヨネーズ(卵・大豆を含む)」

  • 一括表示:文末にまとめて記載

    例:「(一部に小麦・卵・大豆・豚肉・ごまを含む)」

表示の注意点

  • 同じアレルゲンが複数の原材料に含まれる場合、重複して表示されることがある
  • 「may contain(含む可能性がある)」表示は日本では義務化されていない
  • 推奨表示品目は表示されない場合がある

安全な選択のポイント

  • 初めて食べる食品は少量から始める
  • 加工度の高い食品ほど注意深く表示を確認
  • 外食時は店舗に直接確認することが重要
  • 家庭での調理器具の共用にも注意が必要

厚生労働省の検査方法として、スクリーニング検査にELISA法、確認検査には乳・卵はウェスタンブロット法、エビ・カニ・小麦・そば・落花生はPCR法が使用されています。

食物アレルギー食材による症状と対処の知識

食物アレルギーは即時型アレルギー(Ⅰ型)に分類され、摂取後60分以内に症状が現れることが特徴です。症状の重篤度を理解し、適切な対処法を知ることが重要です。
主な症状の段階

  • 軽度:皮膚症状(かゆみ、湿疹、蕁麻疹)
  • 中等度:口腔症状、眼症状、鼻症状
  • 重度:呼吸器症状、消化器症状、血圧低下
  • 最重篤:アナフィラキシーショック(生命の危険)

年齢別の発症状況

  • 乳児:約10%(消化器官の未熟さが要因)
  • 3歳児:約5%
  • 小学生〜高校生:約1.5-2.5%
  • 成人:耐性獲得の可能性が低い

対処法と治療
現在、食物アレルギーに対する根本的な治療法は存在しません。最も現実的で効果的な対処法は、原因食材の完全除去です。
重要な対応策

  • エピペン(アドレナリン自己注射薬)の携帯
  • 緊急時の連絡先確保
  • 周囲への情報共有
  • 定期的な専門医受診

意外な注意点として、食物依存性運動誘発アナフィラキシーや口腔アレルギー症候群など、特殊なタイプのアレルギーも存在します。これらは通常の食物アレルギーとは異なるメカニズムで発症するため、専門医による正確な診断が不可欠です。
また、アレルゲンの除去などは自己判断せず、必ず医師に相談することが重要です。インターネット上の情報に頼らず、適切な医療機関での診断と指導を受けることが、安全な食材管理の基本となります。
参考情報:アレルギーに関する包括的な情報
アレルギーポータル(独立行政法人環境再生保全機構)
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/
食品表示基準に関する詳細情報
東京都保健医療局「食品衛生の窓」
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouji/shokuhyouhou_kakou_allegy.html