
厚生労働省は食品衛生法に基づき、食材の安全性確保のために包括的な管理体制を構築しています。食品衛生法による規制は、厚生労働大臣が定めた規格基準に適合しない食品等の販売、製造、輸入、加工等を禁止することで、食品の安全性を担保しています。
参考)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/index.html
具体的には以下の項目について基準を設定しています。
監視・指導体制については、輸入食品は国が、国内流通品は都道府県等が担当するという役割分担が明確化されています。このシステムにより、食材の流通段階全体において安全性が確保されています。
参考)https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000172343.pdf
2021年6月に完全施行されたHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points)制度は、すべての食品等事業者に対してHACCPに沿った衛生管理の実施を義務化しました。この制度は食材の安全性を科学的に管理する画期的なシステムです。
参考)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000197196.html
HACCP制度の特徴。
小規模営業者等については、厚生労働省ホームページで公表している手引書を参考に、簡略化したアプローチで取り組むことが可能です。これにより、規模に関わらずすべての食品事業者が適切な衛生管理を実施できる体制が整備されています。
厚生労働省承認のHACCP承認制度では、1995年から「乳・乳製品」「食肉製品」「魚肉練り製品」「清涼飲料水」「レトルト食品」を対象として、現在495施設(718件)が承認を取得しています。
参考)https://www.kenko-kenbi.or.jp/columns/sanitation/1944/
厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」を策定し、国民の健康保持増進を図るための栄養素摂取量に関する科学的根拠を提供しています。2025年版では、摂取不足の回避、過剰摂取による健康障害の回避、生活習慣病の発症予防を目的とする指標から構成されています。
参考)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
主要な栄養素指標。
対象栄養素には、たんぱく質、n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸、炭水化物、食物繊維、各種ビタミン類、ミネラル類が含まれます。また、過剰摂取が問題となる脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類、ナトリウムについても基準が設定されています。
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001396865.pdf
2015年4月から施行されている「健康な食事」認証マーク制度は、消費者が健康に配慮した食材選びを容易にするための画期的な取り組みです。この制度は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで販売される調理済み食品を対象としています。
参考)https://www.osp.co.jp/ospnews/20150729-certificationmark/
認証基準の詳細。
この認証マークは、食品製造者が厚生労働省の栄養基準を満たしていることを自主的に確認するプロセスで運用されており、国による審査が不要なため比較的簡単に実施できます。対象外商品として、牛乳や乳製品・果物・菓子・嗜好飲料・アルコール飲料など、主食・主菜・副菜として扱われない商品は含まれません。
グローバル化の進展に伴い、厚生労働省は国際基準に対応した食材管理制度を構築しています。特に輸入食品の安全確保は重要な課題となっており、全国31か所の検疫所で監視・検査を実施しています。
参考)https://www.fsc.go.jp/koukan/risk180228/risk1802_kouseisiryou.pdf
国際対応の主要な取り組み。
我が国の食料はカロリーベースで約60%を海外に依存しており、輸入食品の届出件数は年々増加しています。このため、輸入時の安全確保体制の強化が継続的に図られています。
違反が確認された食品については、廃棄、積み戻し等の措置を講じることで、国内への不適切な食材の流入を防止しています。また、輸出国での生産段階から国内流通まで一貫した安全管理体制の構築により、食材の品質保証を実現しています。