離乳食の卵黄は、生後5~6ヶ月頃の離乳食初期から与えることができます。
以前は卵の開始時期を遅らせる傾向もありましたが、最新の研究で食べさせる時期を遅らせてもアレルギー予防にはならないことがわかってきました。そのため、2019年に改定された「授乳・離乳の支援ガイド」では、卵黄の開始時期が5~6ヶ月頃に早まりました。
ただし、あくまでも目安であり、お子さんの離乳食の進み具合に合わせて、無理のない範囲で進めていくことが大切です。心配な場合は、かかりつけ医に相談しながら進めるとよいでしょう。
離乳食における卵黄の量の目安は以下の通りです。
離乳食初期(5〜6カ月)
はじめは固ゆでした卵黄を耳かき1杯の量から与え始め、卵黄1個を目標に、1〜2ヶ月かけて少しずつ量を増やしていく。
離乳食中期(7〜8カ月)
卵黄1個〜全卵1/3個程度。卵黄に慣れてきたら、固ゆで卵の白身を耳かき1杯ほどから与え始め、徐々に白身の量を増やして全卵に移行する。
離乳食後期(9〜11カ月)
全卵1/2個程度。
離乳食完了期(12〜18カ月)
全卵1/2〜2/3個程度。
ただし、これらはあくまで目安です。
赤ちゃんの成長や発達には個人差があるため、食べられる量や他の食材に対するアレルギーの有無などに応じて、赤ちゃんのペースに合わせて無理なく進めましょう。
離乳食の茶碗蒸しはいつから/おすすめの時期、アレルギーに注意
卵アレルギーは乳幼児期に最も多いアレルギー。
0歳児の食物アレルギーの6割以上を占めています。卵白の方が卵黄よりもアレルゲン性が強く、加熱することでアレルゲン性は弱まりますが、かたゆで卵が食べられても生卵や半熟卵では症状が出る可能性があります。
食物アレルギーがあっても、離乳食は5〜6ヶ月頃から遅らせずに開始することが推奨されています。初めて与える際は、少量から始め、体調の良い日中に与えて様子を見ます。卵の場合は、「加熱卵黄→加熱卵白→加熱度の低い卵」の順に少しずつ進め、沸騰後20分ゆでた卵から始めるのが望ましいとされています。
卵を除去する必要がある場合は、他の食品でたんぱく質、鉄、ビタミンDなどを補うことが大切。肉や魚、豆腐などを利用し、卵なしでもハンバーグやお好み焼きなど様々な料理を工夫して作ることができます。
アレルギー症状が出た場合は、摂取を中止し、かかりつけ医の指示に従います。呼吸困難などの重篤な症状の場合は、救急対応が必要となります。
卵アレルギーがあっても、医師の指導のもと、加熱卵から少量ずつ慎重に進めていきましょう。