

実は、プロフを作るのはウズベキスタンでは女性ではなく男性の仕事とされています。
「プロフ(palov)」という名前を初めて聞いたとき、多くの人がピンとこないかもしれません。ところが実は、日本人にも馴染みのある「ピラフ」の語源がこの料理にあると言われています。ウズベキスタンをはじめ中央アジア一帯で愛されてきた、1,000年以上の歴史を持つ炊き込みご飯です。
基本の材料はシンプルで、お米・肉(羊肉または牛肉)・にんじん・玉ねぎ・スパイス・油の6つ。それだけで驚くほど深みのある味に仕上がります。スパイスは主にクミンシードとコリアンダーのみ。インドカレーのような複雑なスパイス使いとはまったく違う、素材の旨みを引き立てるシンプルな構成です。
2016年、ユネスコは「プロフに関わる文化・伝統」を人類の無形文化遺産に登録しました。つまり、プロフはただの食べ物ではなく、文化そのものとして世界に認められたということです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | osh(オシュ)、パロフ、plov(プロフ) |
| 主な材料 | 米・羊肉または牛肉・にんじん・玉ねぎ・油・クミン |
| 主なスパイス | クミンシード、コリアンダー(たった2種類が基本) |
| 文化的地位 | 2016年ユネスコ無形文化遺産登録 |
| ピラフとの違い | 生米から炊く(日本のピラフは炊いたご飯を炒める) |
ピラフとの決定的な違いを知っておくと、プロフへの理解が深まります。日本のピラフは「炊きあがったご飯を炒める」料理ですが、プロフは「生米と具材を一緒に炊き上げる」料理。この違いがプロフ独特のしっとりとした食感と、具材の旨みをたっぷり吸い込んだご飯の美味しさを生み出しています。
ウズベキスタンのプロフには、地方によって作り方が大きく異なるという面白い特徴もあります。タシケント式は具材をすべて鍋の中で炒め合わせる方法、サマルカンド式は肉やにんじんを別々に茹でて最後に盛り付ける方法です。地方ごとに「本場の味」が違うというのも、この料理の奥深さのひとつです。
プロフ文化の背景として参考になる権威ある解説はこちらです。
早稲田大学によるプロフの文化的意義についての解説記事。
ユネスコ無形文化遺産にも登録、ウズベク式プロフ 料理を超えた魅力(早稲田大学)
「プロフは女性ではなく、男性が作る料理」というのがウズベキスタンの伝統的な常識です。これは日本の家庭料理の常識と真逆で、多くの主婦が驚く事実です。
なぜそうなのか。理由は料理の規模にあります。本場ウズベキスタンのプロフは、ひとつの結婚式で200〜1,000人分以上を作ることも珍しくありません。巨大な釜(カザン)で大量に炊くプロセスは、重労働を伴うことから、伝統的に男性の仕事として定着しました。腕力が必要な作業なのです。
結婚式の前日の早朝(通常は日の出前の4〜5時台)に、近隣の男性が集まって一緒にプロフを作り食べる「朝プロフ(エルタランギ・オシュ)」という風習もあります。参加者は軽く200人規模になることもあり、これがウズベキスタンのコミュニティを結ぶ重要な文化的行事です。
また、ウズベク人の家庭では毎週木曜日にプロフを作る習慣があります。木曜日の夜、家族全員がプロフを食べながら集う時間はとても大切にされています。つまり、プロフは「週1回の家族の絆を確認する食卓」でもあるのです。
さらに面白いのが「宴の終わりのサイン」としてのプロフの役割。ウズベキスタンでは、食事の席でプロフが出てきたら「そろそろお開きですよ」という合図になっています。宴の最後に一家の主人が振る舞うもの、というのが伝統的なプロフの立ち位置です。これを知らずに「もっとゆっくりしましょう」と言い続けると、ちょっと気まずいかもしれません。
伝統的なプロフ調理では油の量も衝撃的です。食べ終わった皿に油がたっぷり残っているくらい、大量の綿実油(めんじつゆ)を使うのが正式なレシピ。高級な油を惜しみなく使うことが、おもてなしの豊かさを示すとされていました。現代の家庭料理ではヘルシーに油を減らすアレンジが一般的になっていますが、この背景を知ると「なぜこんなに油が多いの?」という疑問が解けます。
本場は巨大なカザン(鉄製の大釜)で豪快に作りますが、日本の家庭では炊飯器や深めのフライパンで十分に再現できます。これは使えそうです。
以下は、4〜5人分の炊飯器レシピの基本構成です。
手順は大きく3ステップに分かれます。油が基本です。
①ベース(ズィルヴァク)を作る
深めのフライパンに油を熱し、クミンシードを加えて香りを出します。玉ねぎを入れてきつね色になるまでしっかり炒めたら、牛肉を加えて全面に焼き色をつけます。次ににんじんを加えて炒め、塩と黒胡椒で調味します。この「ズィルヴァク」と呼ばれるベースをしっかり作ることが、プロフの旨みの核心です。
②米を重ねて炊く
炒めた具材の上に、洗って水を切った生米を平らに重ねます。このとき絶対に混ぜないのがポイント。上から水を静かに注ぎ、蓋をして中火で20分炊きます。
③蒸らして完成
水分がなくなったら、初めて全体をふんわりと混ぜ合わせます。5分蒸らせばできあがり。
米を重ねるだけ、が原則です。
炊飯器で作る場合は、①のズィルヴァクをフライパンで作ってから炊飯器の内釜に移し、米と水を加えてスイッチを押すだけです。クックパッドでも多数のレシピが公開されており、スパイス初心者でも取り組みやすい料理のひとつです。
お好みで仕上げにひよこ豆やレーズンを加えると、食感と甘みのアクセントが生まれ、より本格的な風味になります。レーズンが「甘いものを料理に入れるのが苦手」という方は、炊き上がってから個別に加えればOKです。添えるサラダはトマトときゅうりをレモンと塩で和えたものがウズベキスタンの定番。プロフの油っこさをさっぱりと中和してくれます。
クミンシードは近くのスーパーにない場合もあるため、事前にネットで購入しておくと安心です。100g入りの小袋が500円前後で手に入り、1回分はわずか小さじ1(約4g)なので、コスパは非常に高いです。
ユウキ食品のプロフレシピも参考になります。
人参の甘さと旨み引き立つプロフ|おいしい世界ごはん(ユウキ食品)
本場ウズベキスタンのプロフには、「黄色いにんじん」が使われます。日本で一般的なオレンジ色のにんじんよりも甘味が少なく、プロフの塩気とクミンの風味を邪魔しないのが特徴です。サイズも日本のにんじんよりやや細長く、別名「デヴジラにんじん」とも呼ばれています。
日本のにんじんで代用すると甘すぎると感じる場合があります。対策としては、にんじんをしっかり高温で炒めて甘みを飛ばすことが有効です。また、普通のにんじんでも問題ありません。
米の選び方についても知っておくと便利です。本場では「デヴジラ米」や「ラズール米」という中粒種が使われますが、日本ではまず手に入りません。ただし、短粒種の日本米(ジャポニカ米)でもプロフは美味しく作れます。
注意点がひとつあります。プロフに使う米は、研いで水を切ったあと、生のまま具材の上に重ねます。日本のご飯炊きの感覚で米を「たっぷりの水に浸けてから」使おうとすると、水分過多でべちゃべちゃになる可能性があります。洗って水を切ったらすぐに使う、が条件です。
油と塩の量は、日本の一般的な炊き込みご飯のレシピより多めに感じるかもしれません。ですが油が米粒の一粒一粒をコーティングすることで、ご飯がパラッとした食感になり、具材の旨みが中にしっかり閉じ込められます。油はプロフの食感と風味を決める重要な役割を担っているということです。
クミンの代用としてカレー粉を使う方もいますが、風味がかなり変わってしまいます。プロフらしさを出したいなら、クミンシードだけは本物を用意することをおすすめします。
プロフは「1品で主食・主菜・野菜がそろう」という点で、忙しい主婦にとって非常に合理的な料理です。にんじんと玉ねぎという家庭の常備野菜だけで成立し、牛肉と一緒に炊き込むことで肉と野菜の旨みがご飯に溶け込みます。ひとつの鍋(または炊飯器)で完結する、まさに「ワンポット料理」です。
おすすめのアレンジとして、以下が主婦の間で評判です。
主婦目線でのコストを試算すると、4〜5人分のプロフを作った場合の材料費は約700〜900円程度(牛肉250g使用時)。1人あたり約150〜200円という、コストパフォーマンスの高い食卓が実現します。
作り置きにも向いています。冷蔵保存で2〜3日、冷凍保存なら1ヶ月ほど保ちます。冷凍したプロフはレンジで温めるだけで美味しく食べられるため、週末にまとめて作っておけば、平日の忙しい夜に活躍します。
なお、プロフを家族に出す際に「これ、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録された料理なんだよ」と一言添えると、食卓の会話が弾むかもしれません。食べることを超えた文化体験ができるのも、プロフの魅力のひとつです。
JICAウズベキスタン事務所が公開しているタシケント風結婚式プロフの本格レシピも参考になります。
ウズベキスタン料理といえばコレ!巨大釜で作るプロフ!(JICA)

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