

成虫になったミールワームに、台所の残り物の野菜をそのまま与えると繁殖率が半減するリスクがあります。
ミールワームの成虫(チャイロコメノゴミムシダマシ)は、幼虫と同じく完全な雑食性です。そのため、餌のバリエーションは非常に幅広く、飼育のハードルは低めです。
とはいえ、「何でも食べるから何でもいい」というわけではありません。成虫に最適な餌を選ぶことが、繁殖の効率を大きく左右します。
成虫に与える餌の基本は「乾燥系床材」と「水分補給用の野菜」の組み合わせです。乾燥系床材として最もよく使われるのが「ふすま(小麦ブラン)」で、1kgあたり数百円とコストも低めです。ふすまは栄養価が高く、そのまま床材にもなるため、敷いておくだけでミールワームが自分で食べてくれます。
ふすまに加えて与えると効果的な乾燥系の餌には次のようなものがあります。
水分補給には、ニンジンやキャベツの切れ端、キュウリなどを少量ずつ与えます。つまり床材はふすまや米ぬかが原則です。
ただし、野菜は与えすぎると床材が湿ってカビやダニが発生します。食べ残しは必ず翌日中に取り除くことを習慣にしてください。これが基本です。
ミルワームに与えてはいけない餌と飼育ポイントの詳細(animaroll)
ミールワームに何でも与えても大丈夫そうに見えますが、実はペットへの二次被害につながるNG食材があります。
これは意外ですね。ミールワーム自体は食べても無事でも、ペット(爬虫類・ハリネズミ・小鳥など)が食べたときに毒になる物質が体内に残っている場合があるのです。
以下のNG食材には特に注意が必要です。
これらを与えると、ミールワームが未消化のまま保持したまま、ペットが食べる流れになります。間接的な中毒が起きるリスクがある点は痛いですね。
ペットの健康を守るためにも、与える餌の成分には常に気を配りましょう。ふすまや米ぬか・野菜くず(安全なもの)を中心にすれば問題ありません。
参考として、爬虫類や小動物の健康を考えるならば、ミールワームを与える前日に小松菜や煮干しなど栄養価の高い餌を与える「ガットローディング」もあわせて覚えておくと役立ちます。
ガットローディングの具体的な方法と栄養素の解説(kiso-jissen-hachurui.com)
成虫に産卵をたくさんさせたい場合、餌の内容よりも「温度」と「飼育スペース」の方が実は重要です。
成虫は体長1〜1.5cm程度の黒い甲虫で、見た目はカブトムシを小さくしたような形をしています(カブトムシの1/5以下のサイズ)。羽はあっても飛ぶことはほぼありません。
産卵を促すためには温度を25〜30℃に保つのが理想で、これはちょうどエアコンを使っている夏の室内に近い温度です。温度を下げると成長・産卵速度が急激に落ちます。20℃を下回ると目に見えて活動が鈍くなります。
繁殖サイクルのポイントを整理すると次の通りです。
成虫の寿命は約3か月で、その間に生涯で500個近くの卵を産みます。ハガキ1枚のスペース(約15cm四方)に100匹ほど入れて飼育すれば、放置に近い管理でも繁殖が進みます。繁殖は思ったよりシンプルです。
また、床材に米ぬかを使うと卵が産みやすくなるという報告があります。ふすまとの混合で使うのがおすすめです。
ミールワームの繁殖方法と成虫の管理方法の詳細(woriver.com)
ペットを飼っている方がミールワームの成虫に野菜くずを与えるとき、「しっかり水分を与えた方が元気になりそう」と思いがちです。しかし実際は逆で、水分の与えすぎは飼育の最大の失敗原因の一つです。
床材が濡れると、数日でカビが発生します。さらにダニが繁殖すると床材全体に広がり、ミールワームが大量死するケースもあります。これは防ぎたいですね。
水分管理で押さえておくべきポイントは以下の通りです。
夏場は特に注意が必要です。成虫の飼育ケースを涼しい場所に置いても、野菜くずを入れたままにしておくと翌朝にはカビていることがあります。夏は1日1回、野菜の状態を必ず確認する習慣が必要です。
水分管理さえ正しくできれば、ミールワームの成虫飼育はかなり楽になります。乾燥気味に管理するのが原則です。
ミールワーム成虫(または幼虫)をペットに与えるとき、ただ生きているものを放り込むだけでは実は栄養不足になる可能性があります。これは多くの飼い主が見落としがちなポイントです。
ミールワームは乾燥重量あたりでタンパク質が約50%、脂質が約30%と優秀な栄養バランスを持つ一方、カルシウムの含有量が極端に少なく、リン含有量が多いという弱点があります。カルシウム不足の状態で爬虫類やハリネズミに与え続けると、骨格形成不全(いわゆるくる病)が起きるリスクがあります。
この弱点を補う手段が「ガットローディング」です。ガットローディングとは、ペットに与える12〜24時間前に、ミールワーム自体に栄養価の高い餌をたっぷり食べさせる方法です。
ガットローディングにおすすめの食材はこちらです。
ガットローディングと組み合わせて、ミールワームにカルシウムパウダーを直接まぶしてからペットに与える「ダスティング」も非常に効果的です。「ジェックス カルシウム VIT D3」などの製品が広く使われています。確認してみてください。
ミールワームを毎回ガットローディングするだけで、ペットの食事の質が格段に向上します。小さな手間でペットの健康を守れるのは、いいことですね。
ダスティングとガットローディングの実践方法(woriver.com)