マルソウダとヒラソウダの見分け方と食べ方の違い

マルソウダとヒラソウダの見分け方と食べ方の違い

マルソウダとヒラソウダの見分け方と特徴の違い

マルソウダとヒラソウダは「見た目が同じだから、どちらでも同じ料理に使える」と思われがちですが、実は2種類の血合い量の差で出汁の旨さが約3倍も変わります。


🐟 マルソウダ・ヒラソウダ 見分け方3つのポイント
📏
断面の形で見分ける

マルソウダは断面がほぼ円形、ヒラソウダは断面が楕円形で左右に平たい。この形の差が名前の由来にもなっています。

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血合いの色と量で見分ける

マルソウダは血合いが多く濃い赤色。ヒラソウダは血合いが少なく淡い色。切ったときの断面を見ると一目瞭然です。

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模様と体表で見分ける

ヒラソウダは腹側に「虫食い模様」のような不規則な暗色斑点がある。マルソウダにはこの模様がなく、腹側はほぼ銀白色です。


マルソウダとヒラソウダの体の形による見分け方


マルソウダとヒラソウダは、どちらもサバ科ソウダガツオ属に分類されるで、スーパーや鮮魚店では「ソウダガツオ」としてまとめて販売されていることも多いです。見慣れないうちは「どっちがどっち?」と迷うのが正直なところです。


最も確実な見分け方は、魚の断面の形を確認することです。マルソウダは名前のとおり断面が丸く、胴体が筒型に近い形をしています。一方のヒラソウダは横方向に少し平たく、断面が楕円形になっています。魚全体を横から見ると、ヒラソウダのほうがやや扁平に見えます。


体長はどちらも30〜50cm程度で、大きさだけでは判断が難しいです。これが基本です。


もう一つ分かりやすい違いは、腹部の模様です。ヒラソウダの腹側には、まるでシミのような暗色の不規則な斑点模様が入っています。この模様は「虫食い模様」とも呼ばれ、ヒラソウダ固有の特徴です。マルソウダにはこの模様がなく、腹部は銀白色でほぼ無地です。鮮魚売り場でお腹の側をじっくり見てみると、すぐに気づくことができます。


スーパーで丸のまま売られている場合は、まずお腹の模様を見るのが一番早い確認法です。


マルソウダとヒラソウダの血合いの違いと鮮度の見極め方

断面を見る機会があれば、血合いの量と色も重要な判断材料になります。マルソウダは血合いの部分が全体の断面積の約30〜40%を占めるほど多く、濃い赤褐色をしています。これは回遊魚として長距離を泳ぐための筋肉組織が発達しているためです。ヒラソウダは血合いが比較的少なく、淡い赤色です。


血合いが多いということは、鮮度の落ちが速いということでもあります。意外ですね。


マルソウダは特に鮮度劣化が早く、漁獲から数時間で生臭みが出始めます。産地では「足が早い魚の代表格」と言われるほどで、刺身で食べるには漁港直送か当日水揚げのものでなければ難しいとされています。ヒラソウダは血合いが少ない分、マルソウダよりも鮮度が落ちにくく、刺身や「なまり節」への加工にも向いています。


鮮度の見極めポイントをまとめると以下の通りです。


  • 🐟 目の透明度:澄んでいるものが新鮮。白く濁っているものは鮮度低下のサイン
  • 🩸 血合いの色:鮮やかな赤色なら新鮮。茶褐色に変色していたら避けたほうが無難
  • 💨 臭い:生臭みが強いものはNG。磯の香りがするものが新鮮な証拠
  • 🤚 身の張り:押して弾力があれば新鮮。指跡が残るようなら時間が経っています


特にマルソウダは、購入したその日のうちに調理するのが鉄則です。冷蔵保存であっても翌日には風味が大きく落ちるため、使い切れない場合はすぐに下処理して冷凍保存しましょう。


マルソウダとヒラソウダの旨さの違いと料理への向き・不向き

マルソウダとヒラソウダは、見た目だけでなく味わいや使い道にも明確な差があります。この違いを知っておくと、買い物と調理の両方で迷わなくなります。


マルソウダは血合いが多く、強い旨みと独特のコクがあります。ただし生食には不向きで、特に時間が経ったものは強い臭みが出やすいです。その一方で、煮付けや味噌煮、あるいは出汁として使うと、血合いから出るイノシン酸が豊富で非常に深みのある味になります。「宗田節(そうだぶし)」と呼ばれる削り節の原料として使われるのは主にマルソウダで、高知県の「かつおのたたき」の出汁に使われる宗田節はこのマルソウダが原料です。これは使えそうです。


ヒラソウダは血合いが少なく、あっさりとした淡白な味わいで、刺身や「なまり節」に向いています。なまり節とは、ソウダガツオを一度蒸してから乾燥させた加工品で、主に静岡県や高知県で郷土食として親しまれています。生のヒラソウダが手に入ったときは、薄造りにして生姜醤油で食べるとクセが少なく食べやすいです。


項目 マルソウダ ヒラソウダ
血合いの量 多い(断面の30〜40%) 少ない
味の特徴 濃厚・コクがある あっさり・淡白
刺身 △(当日限定) ◎(比較的向いている)
煮付け・味噌煮
出汁・削り節 ◎(宗田節の原料)
なまり節


つまり「出汁ならマルソウダ、刺身ならヒラソウダ」が基本です。


マルソウダ・ヒラソウダの下処理のコツと臭みを消す方法

ソウダガツオ類は正しく下処理をするかどうかで、仕上がりの味が劇的に変わります。特にマルソウダは血合いが多いため、下処理が甘いと料理全体に生臭みが広がってしまいます。


最初のステップは「血抜き」です。購入したらすぐに包丁でエラの付け根を切り込み、海水程度の塩水(水1Lに対し塩30g)に5〜10分ほど浸けて血を抜きます。この塩水処理を行うだけで、臭みが大幅に軽減されます。真水だと身が水っぽくなるため、必ず塩水を使うのが原則です。


次に内臓とエラを取り除き、血合いの部分を丁寧に流水で洗い流します。血合いは酸化が速いため、空気に触れた時間が長いほど臭みの原因になります。洗い終わったらキッチンペーパーでしっかり水分を拭き取り、すぐに調理するか、ラップで密閉して冷凍してください。


臭み消しに役立つ食材として、生姜・ネギ・梅干し・味噌が代表的です。煮付けに梅干しを1〜2粒加えると、酸の力で臭みが抑えられるうえに身が柔らかくなります。味噌煮に仕上げる場合は、酒と生姜をたっぷり使うのがコツです。


下処理の流れを整理します。


  • 🔪 Step1:塩水(濃度3%)で血抜き・5〜10分
  • 🚿 Step2:エラ・内臓を除去し、血合いを流水で洗浄
  • 🧻 Step3:キッチンペーパーで水分を完全に除去
  • ❄️ Step4:すぐ使わない場合はラップ密封で冷凍(保存期間の目安:2〜3週間)


この手順を守れば臭みは気になりません。


なお、鮮魚店でさばいてもらった場合でも、持ち帰る間に臭みが出始めることがあります。帰宅後は冷蔵庫にそのまま入れず、一度ペーパーで拭いてからラップし直す習慣をつけると、翌日の料理でも臭みが出にくくなります。


主婦が知って得するマルソウダ・ヒラソウダの節約活用術と旬の時期

ソウダガツオ類は、カツオやマグロと比べて価格が非常に手頃です。スーパーでは1尾200〜400円前後で売られていることが多く、1尾で2〜3人分の惣菜を作れることを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いです。カツオの刺身パックが1パック600〜800円することを考えると、使いこなせれば食費の節約にも直結します。


旬の時期は2種類で少し異なります。マルソウダの旬は秋(9〜11月)で、脂がのって旨みが増す時期です。ヒラソウダの旬は夏から秋(7〜10月)にかけてで、太平洋側の漁港に多く水揚げされます。この時期にまとめ買いして下処理後に冷凍しておくと、オフシーズンでも安く使えます。


旬に合わせた活用法として、以下のような使い方がおすすめです。


  • 🍱 マルソウダの煮付け:旬の秋に購入し、生姜・醤油・みりんで甘辛く仕上げる。ご飯のおかずとして家族に好評です
  • 🍜 宗田節風の出汁活用:マルソウダを煮てほぐし、昆布と合わせて出汁を取る。市販の宗田節より風味が新鮮で、味噌汁や鍋のベースに最適
  • 🥗 ヒラソウダのなまり節風:蒸したヒラソウダを冷まし、ほぐしてポン酢や生姜醤油で食べる。サラダのトッピングにも使えます
  • 🧊 まとめ買い冷凍:旬の時期に複数尾まとめて購入→下処理→ジップロックで冷凍保存。1尾300円の魚が食費削減に大きく貢献します


ソウダガツオ類は「知る人ぞ知る食材」です。魚売り場でも売れ残りやすいため、夕方に値引きシールが貼られていることも多く、タイミング次第では半額近くで購入できることもあります。食費を抑えながら魚の栄養(DHA・EPA・鉄分)をしっかり摂れる点でも、家庭の食卓に積極的に取り入れる価値がある食材と言えます。


魚の旬と価格帯を把握しておくだけで、食費節約の選択肢が広がります。


ソウダガツオ類の栄養面についてより詳しく知りたい方は、文部科学省が公開している日本食品標準成分表も参考になります。


文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)


宗田節の産地・高知県の活用法や地域ならではのレシピについては、以下の高知県公式サイトが参考になります。


高知県公式サイト:土佐の食文化・地域特産物情報




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