歌舞伎揚げとぼんち揚げの違いと味の特徴

歌舞伎揚げとぼんち揚げの違いと味の特徴

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歌舞伎揚げとぼんち揚げの違い

歌舞伎揚げとぼんち揚げの基本情報
🍘
発売年

どちらも1960年に発売開始された揚げせんべい

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製造会社

歌舞伎揚げ:株式会社天乃屋(東京)、ぼんち揚げ:ぼんち株式会社(大阪)

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シェア地域

歌舞伎揚げ:東日本中心、ぼんち揚げ:西日本中心

歌舞伎揚げとぼんち揚げの製造会社の違い

歌舞伎揚げとぼんち揚げは見た目がとても似ていることから、同じ会社が製造していると思われがちですが、実は全く異なる会社が製造しています。

 

歌舞伎揚げは東京都武蔵村山市に本社を置く「株式会社天乃屋」が製造しています。天乃屋は歌舞伎揚げのバリエーションを中心に、お焦げせんべいや焼きせんべいなど、米の香ばしさを活かした商品展開が特徴です。

 

一方、ぼんち揚げは大阪府大阪市に本社を置く「ぼんち株式会社」が製造しています。ぼんちではぼんち揚げのほか、ピーナツあげや綱揚あられなど1口サイズで食べやすい小ぶりな商品を中心に展開しています。

 

興味深いことに、ぼんち株式会社はもともと東京で設立された会社でした。戦争中に空襲を受け、東京の本社が壊滅状態になったため、大阪の工場に本社を移したことが、現在大阪の会社となっているきっかけだったのです。このことから、揚げ煎のルーツは関西ではなく関東だったということがわかります。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの味と食感の違い

歌舞伎揚げとぼんち揚げは、見た目は似ていますが、味と食感には明確な違いがあります。

 

歌舞伎揚げの味付けのベースは砂糖と醤油で、こいくち醤油を使用しており、醤油の香ばしさが特徴です。甘くて優しい味わいがあり、子どもでも食べやすい甘めの醤油味となっています。食感は比較的柔らかめで、おやつ感があります。

 

対して、ぼんち揚げは砂糖と醤油をベースにしながらも、鰹だしと昆布だしを効かせているのが特徴です。ヒガシマル醤油のうすくち醤油をぼんち揚げ用に特製ブレンドしたものを使用しており、「うすくち醤油&出汁」という関西の食文化を感じることができます。醤油よりも塩気が効いており、食感は歌舞伎揚げよりも硬めです。

 

食べ比べてみると、歌舞伎揚げはおやつとして楽しめる甘さがあり、ぼんち揚げは出汁の風味が効いているため、お酒のつまみとしても楽しめる味わいとなっています。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの形状と包装の違い

歌舞伎揚げとぼんち揚げは、形状や包装方法にも違いがあります。

 

歌舞伎揚げは四角い形状をしており、せんべいの表面に家紋があしらわれています。また、1枚ずつ個包装されているのが特徴です。この個包装のスタイルは、どことなく「おすまし」した印象を与えます。ダイエット中の方にとっては、いちいち個包装を解かないと食べられないため、食べ過ぎを防ぐセーブが利きやすいというメリットもあります。

 

一方、ぼんち揚げは丸い形状をしており、1口で食べられる小ぶりなサイズです。袋入りで中身は裸のまま入っているため、気軽に手を伸ばして食べることができます。この「裸ん坊」スタイルは、どことなく関西的な気さくさを感じさせます。120g入りの大きなパックから27g入りの食べ切りサイズまで、様々なサイズが展開されています。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの名前の由来と歴史

歌舞伎揚げとぼんち揚げは、どちらも1960年に発売が開始されました。わずか数か月の違いで、ぼんち揚げの方が発売開始が早かったとされています。

 

歌舞伎揚げの名前の由来は、歌舞伎と煎餅、両方の伝統を伝えようという思いから命名されました。日本の伝統芸能である歌舞伎にちなんで、せんべいの表面には歌舞伎の家紋が刻まれています。

 

一方、ぼんち揚げの名前の由来は、山崎豊子の小説「ぼんち」から命名されたとされています。「ぼんち」という言葉自体には特別な意味はなく、小説のタイトルから取られたものです。

 

両社とも来年50周年を迎えるという記事が2009年に出ていたことから、現在は60年以上の歴史を持つ長寿商品となっています。日本の揚げ煎餅の元祖として、それぞれの地域で愛され続けてきました。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの地域別シェアと人気の変化

歌舞伎揚げとぼんち揚げは、それぞれ東日本と西日本でシェアが分かれています。一般的に、歌舞伎揚げは東日本、ぼんち揚げは西日本で親しまれてきました。

 

境界線となっているのは東海地方で、それより東は歌舞伎揚げ、西はぼんち揚げが優勢な地域が集中しています。しかし、近年ではこの境界線も少しずつ変化しています。

 

2015年から2016年にかけて行われたアンケート調査によると、全国的にはぼんち揚げが55.1%、歌舞伎揚げが41.4%で、ぼんち揚げがやや優勢という結果が出ています。特に注目すべきは、歌舞伎揚げの地元である東京都でさえ、ぼんち揚げが55.8%の支持を集めていることです。

 

この背景には、2014年の日清食品との業務提携以降、ぼんち揚げが関西以外にも進出したことが考えられます。また、歌舞伎揚げと比較して薄めの味付けとソフトな食感が、現代の日本人の好みに合っていることも要因の一つかもしれません。

 

天乃屋の公式サイトには、「現在の歌舞伎揚は、皆様の嗜好の変化に合わせて、ソフトに仕上げるようになり...」という記述があることから、消費者の好みの変化に合わせて製品も進化していることがわかります。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの食べ比べポイントと楽しみ方

歌舞伎揚げとぼんち揚げの違いを知ったところで、実際に食べ比べてみるのも楽しいでしょう。食べ比べる際のポイントをいくつか紹介します。

 

まず、味の違いに注目してみましょう。歌舞伎揚げの甘めの醤油味と、ぼんち揚げの出汁が効いた味わいの違いを感じ取ることができます。特に、醤油の香ばしさと出汁の風味の違いは、じっくり味わうと明確に感じられるでしょう。

 

次に、食感の違いを楽しんでみましょう。歌舞伎揚げの柔らかめの食感と、ぼんち揚げの硬めの食感の違いを比較してみてください。どちらも揚げせんべいですが、噛み心地の違いがあります。

 

また、それぞれの楽しみ方も異なります。歌舞伎揚げは甘めの味付けなので、お茶やコーヒーなどの飲み物と一緒に楽しむのがおすすめです。一方、ぼんち揚げは出汁の風味が効いているので、日本酒やビールなどのお酒のおつまみとして楽しむのも良いでしょう。

 

さらに、出身地によって馴染みのある方が異なるため、友人や家族と一緒に食べ比べをすると、それぞれの思い出話に花が咲くかもしれません。「どちらの商品名に反応するかで、その人の出身地がわかる」という面白い現象も見られるそうです。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げに似た他の揚げせんべい

歌舞伎揚げとぼんち揚げ以外にも、日本には様々な揚げせんべいがあります。それぞれの地域で親しまれている類似商品をいくつか紹介します。

 

「どんど揚げ」は、歌舞伎揚げやぼんち揚げと同様の揚げせんべいで、別の会社が製造しています。見た目や味わいは似ていますが、独自の特徴を持っています。

 

「揚げ一番」も同様に、揚げせんべいの一種として知られています。これらの商品も、地域によって知名度や人気が異なります。

 

関西では「満月ポン」という商品も人気があります。これはぼんち揚げなどとはやや系統が異なりますが、醤油味のサクッと軽いお煎餅で、関西では人気が高いとされています。関東ではレア商品とされることもあります。

 

なぜこういった米菓が関西で好まれるのかについては、「フワっとした食感と、甘辛い味が関西の人間の舌に合っているから」という意見や、「関西で生まれた関西の味だから」という理由が挙げられています。

 

米菓商品は全国的大ヒットを生み出しにくいと言われていますが、それは地域ごとの味の好みの違いが大きいためかもしれません。それぞれの地域で愛されている揚げせんべいを探してみるのも、日本の食文化を知る上で興味深い体験となるでしょう。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの栄養成分と原材料の比較

歌舞伎揚げとぼんち揚げの原材料には、いくつかの共通点と相違点があります。

 

歌舞伎揚げの主な原材料は、うるち米、植物油(米油)、醤油、砂糖、調味料(アミノ酸等)、着色料(紅麹)などです。こいくち醤油を使用しており、原材料名を見る限り、出汁系の原材料は含まれていません。

 

一方、ぼんち揚げの主な原材料は、うるち米、植物油脂(パーム油、米油)、でん粉、ぶどう糖、昆布エキス、かつお粉末、食塩、調味料(アミノ酸等)などです。特徴的なのは、かつお粉末や昆布エキスといった出汁系の原材料が含まれていることです。

 

両者とも主原料はうるち米で、揚げ油として植物油を使用しているという共通点があります。しかし、味付けに使用される調味料には違いがあり、これが味の違いを生み出しています。

 

栄養成分については、どちらも揚げせんべいという性質上、炭水化物と脂質が主要な栄養素となっています。カロリーも同程度ですが、味付けの違いから塩分量などには若干の差があるかもしれません。

 

健康志向の高まりに合わせて、両社とも減塩バージョンや食用油の種類にこだわったバージョンなど、様々なバリエーションを展開しています。自分の好みや健康状態に合わせて選ぶことができるのも魅力の一つです。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げの東西食文化の違いを反映

歌舞伎揚げとぼんち揚げの違いは、単なる商品の違いを超えて、日本の東西の食文化の違いを反映しています。

 

歌舞伎揚げに使われているのは関東で好まれる「こいくち醤油」です。関東の食文化は、濃い味付けが特徴とされることが多く、歌舞伎揚げもその傾向を反映しています。

 

一方、ぼんち揚げに使われているのは「うすくち醤油」と出汁です。関西の食文化では、素材の味を活かすために薄味の調味料を使い、出汁の風味を重視する傾向があります。ぼんち揚げの「うすくち醤油&出汁」という組み合わせは、まさに関西の食文化を象徴しているといえるでしょう。

 

この東西の味の違いは、他の食品にも見られる傾向です。例えば、関東のうどんは濃い醤油ベースのつゆが特徴ですが、関西のうどんは薄味の出汁が特徴とされています。

 

また、包装の違いも興味深いポイントです。歌舞伎揚げの1枚ずつ個包装されたスタイルは、関東の「きちんとした」イメージに合致し、ぼんち揚げの裸のまま袋に入っているスタイルは、関西の「気さくな」イメージに合致しているようにも感じられます。

 

これらの違いは、日本の食文化の多様性を示す一例であり、同じ揚げせんべいでも地域によって異なる特徴を持つことで、それぞれの地域で愛され続けているのです。

 

歌舞伎揚げとぼんち揚げのアレンジレシピと活用法

歌舞伎揚げとぼんち揚げは、そのままでも美味しいですが、アレンジして楽しむこともできます。それぞれの特徴を活かしたアレンジレシピと活用法を紹介します。

 

【歌舞伎揚げのアレンジレシピ】

  1. チョコレートディップ