

イタリアンライグラスだけをメインにすると、歯の過長リスクが上がって治療費が1回数万円かかることがあります。
イタリアンライグラスは、チモシーやオーツヘイと同じイネ科の牧草です。別名「イタライ」とも呼ばれ、近年うさぎ飼いの間で急速に人気が高まっています。
もともとは牧畜用の飼料草として広く栽培されてきた植物で、繁殖力が非常に強いため、道端の雑草としても見かけることがあります。穂先にトゲがあるため、うさぎ用に加工・販売されている製品は穂先が成長する前に収穫したものがほとんどです。
チモシーとの大きな違いは「柔らかさ」と「香りの強さ」にあります。チモシー1番刈りが硬くてしっかりした茎を持つのに対して、イタリアンライグラスは細い葉が主体でしなやかな食感が特徴です。乾燥させるとお茶のような香ばしく甘い香りが引き立ち、この香りがうさぎの食欲を大きく刺激します。
つまり「食べやすさ」と「香りの良さ」の2点が最大の特徴です。
| 牧草の種類 | 繊維質 | 嗜好性 | 柔らかさ | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| チモシー1番刈り | ◎ | 個体差あり | 硬め | メイン牧草(全年齢) |
| チモシー2番刈り | △ | 個体差あり | やや柔らか | シニア・不正咬合 |
| イタリアンライグラス | △ | ◎ | 柔らかい | 補助・食欲回復・シニア |
| オーツヘイ | ◎ | ◎ | やや柔らか | 補助・ローテーション |
| アルファルファ | △ | ◎ | 柔らかい | 成長期・病中病後 |
国産のイタリアンライグラスは流通量も増えており、新鮮な状態で手に入りやすい点も人気の理由です。高知県や九州の農家が無農薬・無添加で栽培したものも市場に出回っていて、安心して与えられる環境が整ってきています。
これは選択肢が広がっていい流れですね。
参考:イタリアンライグラスの牧草の種類と特徴について、うさぎのしっぽが詳しくまとめています。
うさぎは視覚よりも嗅覚で食べ物を判断する動物です。牧草を前に「食べようかどうか」を決める大きな要因は、実は香りにあります。
イタリアンライグラスは収穫後に乾燥処理を施すことで、香ばしく甘みのある青い香りが強まります。この香りは人間でも「おいしそう」と感じるほどで、うさぎの食欲スイッチを押す力が非常に強い牧草です。
食欲が落ちた時期でも、イタリアンライグラスの香りに反応してパリパリ食べ始めるうさぎが多く報告されています。「チモシーは全然食べなかったのに、イタリアンライグラスならよく食べてくれた」という飼い主さんの声も、うさぎ専門コミュニティでは非常に多く見られます。
香りが強い=鮮度が良い証拠です。
もうひとつの理由は「食べやすさ」です。イタリアンライグラスの茎と葉は細くてしなやかで、長めの茎でもシャクシャクと軽い力で噛み切れます。これは以下のようなうさぎにとって特に大きなメリットになります。
「食べない理由」のほとんどは、牧草そのものではなく「嗜好性」と「食べにくさ」にあることが多いとされています。イタリアンライグラスはその両方の問題を一気に解消しやすい牧草なのです。
これは使えそうです。
ただし注意点がひとつあります。イタリアンライグラスは香りが落ちやすい性質を持ち、ロット(製造バッチ)によって香りの強さにばらつきが出やすいとも言われています。最近急に食べが悪くなった場合は、牧草そのものよりも「鮮度やロットの変化」を疑うことも大切です。
参考:うさぎがイタリアンライグラスを好む理由を農家目線で解説しているページです。
うさぎさんがイタリアンライグラスを大好きな理由とは?|うさぎ畑
「イタリアンライグラスをメイン牧草にしてもいいの?」という疑問を持つ飼い主さんはとても多いです。答えは「条件付きでOK」ですが、大切な前提知識があります。
うさぎにとって牧草には大きく3つの役割があります。①腸の動きを促すための食物繊維の補給、②歯の伸びすぎを防ぐための摩耗(咀嚼による削り)、③毛球症予防のための繊維による毛の排出促進、この3点です。
チモシー1番刈りはこの3つすべてを高い水準で担える牧草です。一方、イタリアンライグラスは嗜好性と食べやすさに優れる反面、繊維質の量がチモシー1番刈りより少ないため、歯の摩耗効果も若干劣ります。
繊維質の量と歯への負担が条件です。
佐野動物病院の獣医師によると、「歯やお腹に問題のないうさぎには、おやつがわり程度に与えるのが適切」とされており、健康維持の観点ではチモシー1番刈りがメインである状態が理想とされています。ただし、どうしてもチモシーを食べない場合は、イタリアンライグラスをメインにすることも選択肢として認められています。
具体的な与え方の目安を整理すると、以下のようになります。
牧草は「食べさせること」が最優先ですが、長期的な健康のためには種類のバランスも意識することが大切です。「朝はチモシー1番刈り、昼はイタリアンライグラス、夜はオーツヘイ」のようなローテーションは理想的なパターンのひとつです。
複数種類のローテーションが基本です。
参考:獣医師がうさぎの牧草ごとの特性と与え方を詳しく解説しているページです。
長生きにつながる!うさぎさんの正しい食生活とは?|佐野動物病院
うさぎは一般的に5〜6歳頃からシニア期に入るとされています。この時期になると、噛む力の変化・消化機能の低下・食の好みの変化など、さまざまな変化が現れてきます。「今まで一番刈りのチモシーをモリモリ食べていたのに、最近は硬い茎だけ残すようになった」という変化は、シニアうさぎにはよく見られる自然な変化です。
シニア期の食事で最優先すべきことは「とにかく牧草を食べ続けてもらうこと」です。硬い牧草を無理に食べさせるよりも、食べやすい牧草で腸を動かし続けることの方が重要です。この場面でイタリアンライグラスは大きな力を発揮します。
細くて柔らかい葉は顎への負担が少なく、シャクシャクとした軽い咀嚼でも十分に食べ進められます。顎の筋力が衰えてきたシニアうさぎや、不正咬合で口腔内に違和感が出ている子にとって、これはとても大きなメリットです。
ただし、シニアうさぎに柔らかい牧草だけを与え続ける場合には注意点もあります。繊維質が不足すると毛球症のリスクが上がる可能性があるため、ペレットの成分や食物繊維を補う副食との組み合わせを獣医師に相談することを推奨します。
それで大丈夫でしょうか?
また「食べる量が減っている」「食べたそうにするのに食べない」「口を頻繁に気にする仕草をする」といった様子が見られる場合は、牧草の種類を変える前に動物病院での歯科検診を受けることが先決です。うさぎの歯のトラブルは外見から見えにくく、気づいた時には進行しているケースも少なくありません。
歯の定期チェックは必須です。
シニアうさぎの牧草選びに迷った際は、国産・無農薬のイタリアンライグラスを試してみることが一つの解決策になります。鮮度が高いものは香りが強く、食欲が落ちているシニアの子でも反応してくれることが多いです。
参考:高齢うさぎに合った牧草選びを詳しく解説した、うさぎ専門店の記事です。
【高齢うさぎさんにおすすめの牧草】固いチモシーを嫌がる理由と柔らかい牧草の選び方|ルピナスラビトリー
いざイタリアンライグラスを購入しようとすると、国産・輸入品・生牧草・乾燥牧草・無農薬など、さまざまな選択肢があって迷うことがあります。ここでは失敗しない選び方と、購入後の保存管理についてまとめます。
まず「国産か輸入か」という点ですが、うさぎ用牧草として国産を選ぶメリットは「鮮度の高さ」と「農薬処理の有無」にあります。輸入牧草は日本に入る前に殺虫処理(くん蒸)が行われているケースがあるため、気になる飼い主さんは国産・無農薬表示のある製品を選ぶと安心です。
また「乾燥牧草か生牧草か」については、乾燥タイプが保存も扱いやすく日常使いに向いています。生牧草は香りや水分が豊富で食欲増進効果が高い反面、保存期間が短く量の管理が必要です。特に生牧草は嗜好性が非常に高いため、与えすぎると乾燥牧草を食べなくなるリスクがあるため注意が必要です。
生牧草は与えすぎに注意が条件です。
また、うさぎは同じ牧草を使い続けると慣れて飽きてしまうことがあります。意外ですね。複数の牧草をローテーションするのは嗜好性の維持にも有効で、イタリアンライグラスはその中の「高嗜好性牧草」として定期的に組み込むのが理想的な使い方です。
購入を検討する際は、まずサンプル試供品を活用して自分のうさぎの反応を確認してから本格導入するのがおすすめです。いくつかの国産メーカーや牧草専門農家が少量サンプルを提供しているため、失敗なく試せます。
参考:うさぎ用牧草の保管方法と鮮度管理について詳しく書かれているページです。
うさぎのチモシー(牧草)はなにを選べばいい?年齢や性別|アニコム損保

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