バカラウ映画を主婦が観る前に知りたい全知識

バカラウ映画を主婦が観る前に知りたい全知識

バカラウ映画のあらすじと見どころを徹底解説

カンヌ国際映画祭の審査員賞は、地味でつまらない映画が受賞することが多いと思っていませんか?実は本作、村人が権力者に「ぶっとんだ仕返し」をするカタルシス映画です。


🎬 この記事でわかること
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あらすじと基本情報

2019年ブラジル・フランス合作映画。上映時間131分。カンヌ審査員賞受賞作の全容を把握できます。

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ネタバレ考察と社会的背景

「なぜ村が狙われるのか」「ドローンの正体は何か」など疑問を深掘り。ブラジルの歴史と政治風刺も解説。

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今すぐ視聴できる配信サービス

NetflixやAmazon Prime Videoで視聴可能。月額600円〜の料金で見放題対応サービスを紹介。


バカラウ映画(バクラウ)の基本情報とあらすじ


映画『バクラウ 地図から消された村』(原題:Bacurau)は、2019年製作のブラジル・フランス合作映画です。監督はクレベール・メンドンサ・フィリオとジュリアーノ・ドルネレスの2人が共同で担当しました。上映時間は131分で、日本では2020年11月28日に公開されました。R15+指定の作品です。


ストーリーの舞台は、ブラジル北東部ペルナンブーコ州の架空の辺境の村「バクラウ」。「数年後の近未来」という設定で物語が進みます。主人公のテレサは、村の長老カルメリータの死をきっかけに故郷へ戻ります。


村に戻るとその日から次々と不可解な出来事が起きます。インターネットの地図上から村が消え、上空に謎の飛行物体が現れ、村の生命線である給水タンクが銃撃されます。やがて村の近くで複数の死体が発見され、バイクに乗った謎のカップルが村人を射殺するという衝撃の展開に突入します。つまり村人が人間狩りのターゲットにされているのです。


村人たちは外からの脅威を察知し、ギャングのルンガたちも巻き込んで一致団結。武装した外部の侵略者たちを迎え撃つ逆転劇が後半に展開されます。これが基本です。


出演者は、ブラジルを代表する女優ソニア・ブラガ(老医師ドミンガス役)と、ヨーロッパ映画界で広く知られる怪優ウド・キア(侵略者のリーダー・マイケル役)などが務めています。


バカラウ映画のネタバレ解説:なぜ村は狙われたのか

映画を観終わった後「なぜ村が狙われたのか、はっきり説明されない」と感じる方は多いようです。意外ですね。これは意図的な演出で、むしろそのわかりづらさが「現実のブラジル社会でも起きていること」の反映だとされています。


まず中盤で明らかになるのは、村を狙っている集団がアメリカ系白人の富裕層グループだということです。彼らはバクラウ村の住民を「狩り」の獲物として扱い、ポイント制で競い合っています。プロの殺し屋ではなく、いわば「人間狩りを娯楽とするアマチュア」です。上空を飛ぶUFOのような物体の正体もドローンで、狩りの状況を監視・実況するために使われていました。


この「狩られる弱者 vs 狩る権力者」という構図は、現代の格差社会への批判として解釈されています。侵略グループのリーダー「マイケル」を演じるウド・キアは、一方的な暴力と帝国主義を体現するキャラクターとして描かれています。


また黒幕として登場する地元の政治家トニー・ジュニアが、実は外部の侵略者に村の「狩場」を提供していたことも明らかになります。これはブラジル国内の地方腐敗政治への痛烈な風刺です。映画の最後で村人たちはトニーを裸でロバに縛りつけて荒野に追放するという、西部劇さながらの制裁を与えます。


侵略者を返り討ちにする後半の展開は非常に痛快ですが、映画を通じて「なぜこのような理不尽な暴力が繰り返されるのか」という問いが投げかけられています。


参考:映画『バクラウ』の社会背景やキロンボ(逃亡奴隷集落)との関係性について詳しい解説記事
e-magazine LATINA「映画『バクラウ』解説 パンフレットに解説を頼まれたつもりで勝手に書いた解説文」


バカラウ映画の考察:キロンボと歴史的背景を読み解く

バカラウ映画を一度観ただけでは見逃してしまいがちな、最も重要な設定が「キロンボ」です。キロンボとは、植民地時代にブラジルで逃亡奴隷たちが集まって作った孤立集落のことです。監督のフィリオは、バクラウ村をこのキロンボをベースに設計しました。


バクラウ村は、アフリカ系黒人を中心に先住民族、混血、トランスジェンダーの人々など多様な背景を持つ人々が差別なく共存しているという設定です。実際の歴史上のキロンボも「逃げてきた人なら誰でも受け入れる」という文化を持っていました。これが原則です。


なかでも有名なキロンボが「パウマーレス」(1595年〜1695年頃)です。現在のアラゴアス州内陸部にあり、最盛期には約2万人の人口を抱えていました。2万人というのは、現代の中規模の市区町村に相当する規模です。この集落はポルトガル植民地政府に繰り返し攻撃を受けながらも約100年間抵抗し続けました。


映画の後半に登場する「カンガセイロ」という存在も重要です。カンガセイロとは1900年代前半のブラジルで、政府の支配を嫌い農村部が独自に結成した武装自衛組織のことです。正義のために戦うビジランテとして、現代のブラジルでも国民的な人気があります。バクラウ村の反撃シーンはこのカンガセイロ復活のメタファーとして描かれています。


また村の歴史博物館に保存された古い武器が終盤の戦いで実際に使われる場面は、「歴史が現在の戦いに甦る」という強烈なメッセージです。これは使えそうです。


参考:バクラウの物語構造・西部劇要素とカンヌ受賞の背景を解説した詳細記事
シネマンドレイク「『バクラウ 地図から消された村』感想(ネタバレ)」


バカラウ映画のカンヌ受賞とオバマも絶賛した評価を解説

バカラウ映画(バクラウ)は、2019年の第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しています。この年のパルム・ドール(最高賞)はポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』でしたが、その陰に隠れながらも世界的な高評価を集めました。


映画批評サイトRotten Tomatoesでは、150件のレビューのうち批評家支持率は91%、平均点は10点満点中7.70点という高い数値を記録しています。また、映画批評の重要指標となるMetacriticでも82/100という高得点を獲得しています。


さらに注目すべきなのが、バラク・オバマ前アメリカ大統領が2020年のベストムービーの一つに本作を選んだという事実です。ローリング・ストーン誌による2020年年間ベスト映画20選でも第5位にランクインしています。IndieWireによる世界中の批評家が選んだ2020年ベスト映画ランキングでは全体10位、外国映画部門では1位を獲得しました。


受賞歴をまとめると以下の通りです。


- 🏆 第72回カンヌ国際映画祭 審査員賞(2019年)
- 🏆 第86回ニューヨーク映画批評家協会賞 外国語映画賞(2020年)
- 🏆 トロント映画批評家協会賞 国際映画賞(2020年)
- 🏆 シッチェス・カタロニア国際映画祭 監督賞ほか3冠(2019年)
- 🏆 ミュンヘン・リマ・ブラジル・シネマ各映画祭 最優秀作品賞


ただし、映画の前半は情報が意図的に絞られており、「何が起きているのかわからない」という感覚が続きます。難解な芸術映画ではないかと思って先入観を持ちすぎると、後半の痛快な逆転劇を楽しみ損ねる可能性があります。前半40分をじっくり楽しむ気持ちで観るのが条件です。


参考:バクラウがカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した年の経緯と作品詳細
Wikipedia「バクラウ 地図から消された村」


バカラウ映画を自宅で観る方法:配信サービス完全ガイド

バカラウ映画を「映画館まで行かずに自宅でゆっくり観たい」という方にとって、現在は非常に恵まれた環境が整っています。複数の主要な動画配信サービスで視聴が可能です。


まず一番手軽なのがAmazon Prime Videoです。月額600円(税込)からの料金で見放題対応となっており、字幕版・吹替版の両方が配信されています。Prime Videoは初回30日間の無料体験期間があるため、実質無料で視聴することも可能です。


続いてNetflixでも視聴可能です。月額890円(税込)〜のプランから対応しており、スマートフォンやスマートテレビなど複数のデバイスでの視聴に対応しています。


その他にも以下の配信サービスで視聴できます。


- 📺 Hulu:月額1,026円(税込)〜、見放題対応
- 📺 U-NEXT:月額2,189円(税込)〜、見放題対応


字幕版を観るか吹替版を観るかで映画の印象が変わることがあります。バカラウ映画は、ポルトガル語特有の荒々しさや村の雰囲気を楽しむために字幕版がおすすめです。ただし家族や子どもと一緒に観る場合は吹替版の方が手軽です。


また本作はR15+指定となっているため、家族で鑑賞する際は注意が必要です。グロテスクな描写・裸体・ベッドシーンが含まれています。これが条件です。映画の中に「気まずいシーン」があることを頭に入れてから視聴することをおすすめします。


家族の就寝後にひとりじっくり鑑賞するのに最適な作品です。前半はゆっくりした展開が続きますが、後半一気に解放される爽快感は格別で、観終わった後に誰かと語りたくなるタイプの映画です。


参考:バクラウ 地図から消された村の各配信サービス対応状況の一覧
映画.com「バクラウ 地図から消された村」配信情報ページ


バカラウ映画が好きな人に贈る、主婦目線の独自おすすめ作品比較

バカラウ映画を観て「こういう雰囲気の映画がもっと観たい」と思った方に向けて、独自の視点で関連作品を整理しておきます。他のレビューサイトではあまり取り上げられない角度からの比較です。


バカラウ映画と最もよく並べて語られるのが『ミッドサマー』(2019年)です。どちらも「村に旅人が迷い込み、独自の慣習を持つ村人たちと激突する」という構造を持ちます。しかしバカラウ映画は、ミッドサマーのような「不気味さ・恐怖感」よりも「理不尽な暴力への痛快な反撃」という方向性が強く、後半は爽快感すら覚えます。


また格差社会を映画テーマとして扱っている点では、2019年に同じカンヌ映画祭でパルム・ドール(最高賞)を受賞した『パラサイト 半地下の家族』との共通点があります。どちらも「持つ者」が「持たざる者」を見下し、暴力を振るおうとする構図を描いていますが、反撃の方法はまったく異なります。パラサイトは周到な計画で地位を奪おうとするのに対し、バカラウは西部劇スタイルで真正面から戦います。


なお映画の中に登場する「空飛ぶ円盤のようなドローン」は、現代の軍事技術や監視社会への批判とも読めるという考察もあります。これは見逃しがちです。このドローンが村を地図から消す技術と連動している点は、現代の「デジタル上の存在抹消」にも繋がるテーマとして深く考察されています。


バカラウ映画以外に、ブラジル発の個性的な映画作品を探している方には、同監督クレベール・メンドンサ・フィリオの前作『アクエリアス』(2016年)もおすすめです。こちらも同じカンヌ映画祭コンペティション部門に選出された社会派映画で、バカラウとは異なり都市部の老女が主人公の静かな抵抗の物語です。Amazon Prime Videoなどで検索してみてください。




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