

タウナギを水槽に入れたまま蓋をしないと、一晩で脱走して床で干からびます。
タウナギはウナギに似た外見を持ちながら、実はウナギとは全く異なる分類に属する生き物です。正式には「タウナギ目タウナギ科」に分類され、魚類の中でも非常に変わった特徴を持っています。体長は成魚で30〜60cm程度になるものが多く、これは30cmの定規1〜2本分を並べたイメージです。
最も大きな特徴は、空気呼吸ができるという点です。鰓呼吸に加えて、口から直接空気を吸い込んで腸で酸素を吸収する「腸呼吸」を行います。そのため水中の酸素が少ない環境でも生存でき、水面に頻繁に顔を出してぷかっと息継ぎをする姿が見られます。これがタウナギ飼育のユニークな楽しさのひとつです。
つまり、空気呼吸と水中呼吸の両方をこなす生き物です。
もうひとつ知っておくべき重要な習性が、脱走力の高さです。タウナギは体をくねらせる動きがとても力強く、水槽の蓋のわずかな隙間からでも脱走します。実際に「朝起きたら床でカラカラになっていた」という飼育者の報告は珍しくありません。購入前に必ず蓋付きの水槽、またはしっかりと重しができる蓋を用意しておくことが鉄則です。
また、タウナギは夜行性の傾向があります。昼間は底砂や流木の陰に潜んでじっとしていることが多く、暗くなると活動的になります。「水槽に入れたのに全然動かない」と感じる初心者の方も多いですが、夜に観察すると活発に動いている姿が確認できます。
夜行性である点は、覚えておくと安心です。
原産地はアジア〜アフリカにかけての熱帯・亜熱帯地域で、日本国内では沖縄や九州南部に野生個体が生息します。田んぼや湿地、流れの緩やかな水路など、泥底で水草が繁茂するような環境を好みます。飼育水槽でもこの環境に近づけることが、ストレスなく長期飼育するうえで重要になります。
水槽選びはタウナギ飼育の基盤となります。まず水槽のサイズですが、成魚1匹を飼育するなら60cm水槽(容量約65L)を推奨します。体長が30〜40cmに達する個体も多く、45cm以下の水槽では窮屈になりすぎて健康を損なう原因になります。60cm水槽はホームセンターや通販で3,000〜5,000円程度から購入でき、入手しやすいサイズです。
水槽選びで最も大切なのは蓋です。
タウナギは前述の通り脱走のリスクが非常に高く、蓋のない水槽は論外です。市販のガラス蓋やアクリル蓋でも、タウナギの力で押しのけてしまうケースがあります。蓋の上に重しを置く(漬物石や水を入れたペットボトルなど)か、クリップで固定できるタイプの蓋を選ぶと安心です。
底砂については、細かめの砂(川砂や田砂)を5〜10cm程度敷くのが理想的です。タウナギは砂に潜る習性があり、砂に潜ることで安心感を得ます。砂が浅すぎると潜れずにストレスを感じ、餌食いが悪くなることもあります。田砂はホームセンターの水草コーナーで1kg・400〜600円ほどで購入できます。
フィルターは上部フィルターか外部フィルターが使いやすいです。タウナギ自体は水質の悪化に比較的強いとされていますが、餌の食べ残しや排泄物による水の汚れは蓄積しやすいため、ろ過能力の高いフィルターを選ぶことをおすすめします。底面フィルターは砂を掘り返すタウナギには不向きな場合があります。
ヒーターについては次の見出しで詳しく解説しますが、30℃以上にならない夏場を除き、ほぼ通年でヒーターが必要になります。
タウナギの適正水温は22〜28℃です。この範囲を外れると食欲が落ち、免疫力が低下して病気になりやすくなります。特に冬場の低水温は要注意で、20℃を下回ると動きが鈍くなり、18℃以下では危険な状態になります。
水温管理が飼育成功の鍵です。
サーモスタット付きのヒーターを用意しましょう。60cm水槽には150〜200W程度のヒーターが適しており、価格は2,000〜4,000円前後です。夏場は逆に水温が上がりすぎることがあるため、30℃を超えそうな日は水槽用クーラー(15,000〜30,000円)か、部屋のエアコンで室温を管理するのが現実的です。水槽用クーラーは初期費用が高いため、まずはエアコン管理で様子を見るご家庭も多いです。
水質については、タウナギは中性〜弱アルカリ性(pH6.5〜7.5)の水を好みます。水道水をそのまま使うとカルキ(塩素)が有害なため、市販のカルキ抜き(500mL・400円前後)を使って中和してから水を入れます。
| 項目 | 適正値 | 目安 |
|------|--------|------|
| 水温 | 22〜28℃ | 年間を通じてヒーター推奨 |
| pH | 6.5〜7.5 | 中性〜弱アルカリ性 |
| 水換え頻度 | 週1回・1/3量 | フィルターの状態で調整 |
| アンモニア | 0に近いほど良い | 立ち上げ直後は特に注意 |
水換えは週に1回、水槽の1/3程度を目安にします。全量を一度に換えると水質が急変してタウナギにショックを与えます。少量ずつ定期的に換えることが原則です。
水換えのタイミングで底砂の汚れもプロホース(砂利クリーナー)で軽く吸い取ると、水槽内の清潔さが保ちやすくなります。プロホースはホームセンターや通販で1,500〜2,500円ほどで購入できます。これが条件です。
タウナギは肉食性で、自然界では小魚・ミミズ・水生昆虫・エビなどを食べています。飼育下では以下のような餌が利用できます。
- 🐛 ミミズ・赤虫(生き餌・冷凍):食いつきが非常によく、特に飼育初期や拒食時に有効です。冷凍赤虫はペットショップで500円前後から購入できます。
- 🐟 小魚(メダカ・金魚など):生き餌として与えると捕食本能を刺激しますが、管理コストがかかります。
- 🍖 キャットフード(沈下性):人工飼料の中では受け入れやすいとされており、慣れると主食として使えます。
- 🎣 カーニバル(テトラ製)などの肉食魚用ペレット:栄養バランスが整っており、長期飼育に向いています。
餌付けが最初の難関です。
購入直後は環境の変化でストレスを受けており、1〜2週間は餌を食べないこともあります。焦らず、まずは好物のミミズや冷凍赤虫から試してみましょう。それでも食べない場合は、水温が適切か、隠れ家が十分にあるかを確認します。環境を整えるだけで食欲が戻るケースも多いです。
餌を与える頻度は2〜3日に1回で十分です。タウナギは消化がゆっくりで、毎日与えると食べ残しが増えて水が汚れます。与える量は5分以内に食べきれる量を目安にし、残った餌は必ずスポイトや網で取り除きます。これだけ覚えておけばOKです。
夜行性のため、餌は夜間または部屋を暗くしてから与えると食いつきが上がります。照明をつけたままでは警戒して出てこないことが多いため、タイミングを意識するだけで餌食いがぐんとよくなります。
タウナギの混泳は基本的に単独飼育を推奨します。理由はシンプルで、タウナギはある程度成長すると自分より小さな生き物を食べてしまう肉食性の強い生き物だからです。メダカや小型のドジョウ、小型テトラなどと混泳させると、数日のうちに食べられてしまうことがほとんどです。
混泳は慎重に判断が必要です。
もし混泳を試みるなら、タウナギと同等以上のサイズがあり、かつおとなしい性格の大型魚(ポリプテルス・プレコなど)との組み合わせが比較的安全とされています。ただしそれでも個体の性格によって相性が異なるため、最初は必ず隔離ネットを使って様子を見てから本格的に同居させる手順を踏みましょう。
タウナギ同士の複数飼育も、個体によっては共食いが起きることがあります。90cm以上の大型水槽で十分なスペースと隠れ家を確保すれば飼育例はありますが、初心者の方には1匹飼いから始めることを強くおすすめします。
一方で、飼育の楽しさという視点から言うと、タウナギは非常に「表情」が出やすい生き物です。顔つきがのっぺりと愛嬌があり、餌を認識したときに水面に猛ダッシュしてくる姿や、砂から顔だけ出してこちらを見つめる姿は、飼っている人の多くが「かわいい」と口をそろえます。
これは使えそうです。
飼育している方の中には「最初は夫に反対されたけど、今は夫の方が水槽をのぞいている」という声も少なくありません。生き物の飼育が初めての主婦の方でも、正しい設備と基本的な管理を守れば十分に長期飼育が可能です。平均的な寿命は飼育下で10〜15年とされており、長く付き合えるペットとして愛着が生まれやすい生き物です。
タウナギの購入はペットショップよりも、専門の熱帯魚店やオンラインの生体販売(チャーム・アクアネットなど)が種類・状態ともに充実していることが多いです。価格は1匹500〜3,000円前後が相場で、サイズや個体の状態によって異なります。購入時には体に傷がないか、餌食いが確認できているかをショップスタッフに確認すると安心です。
タウナギの飼育情報として、国内の水生生物に詳しい専門情報が参考になります。
タウナギの生態・分布に関する詳細情報(国立研究開発法人 国立環境研究所 侵入生物データベース)。
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/70360.html
飼育水の水質管理の基本については、農林水産省の水産関連資料も参考になります。
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1001/spe1_01.html

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