

しんとり菜は江戸東京野菜の一つで、別名「唐菜(唐人菜)」「ちりめん白菜」とも呼ばれます。葉にちりめん状のしわがあり、芯は白く、クセが少ないのが特徴です。
栽培としては通年で育てられるケースもありますが、食べ頃としての旬は冬と紹介されることが多く、秋播きで1か月半強で出荷できる、という現場の声もあります。
冬が旬と言われる理由は、料理目線で言うと「温かい料理に合わせやすい」「火入れで甘みや旨みが引き立ちやすい」ことに加えて、葉物としての状態が安定しやすい点が大きいです。
家庭で旬を見分けるなら、まず見た目。葉の縮れ(ちりめん状の凹凸)が細かく、葉先がしおれていないもの、軸の白さが濁っていないものを選びます。
参考)シントリ菜
もう一つは重さで、同じ束サイズでも「ずっしり」している方が水分が抜けていない可能性が高く、炒め物でも汁物でも仕上がりが良いです。
参考)しんとり菜(ちりめん白菜) 白菜 味の感想や特徴など 野菜ブ…
しんとり菜はもともと昭和40年代頃に江戸川区や葛飾区など東京東部で栽培されていたとされ、食味はよいが、その後チンゲン菜などが導入されたことで生産量が減った、という背景も語られています。
参考)白菜の保存方法!冷蔵・冷凍・常温別、丸ごと・カット別に長持ち…
参考:シントリ菜の別名・特徴、旬が冬であること、現場の食べ方コメント(ミルフィーユ鍋、炒め・煮物向き、漬物は不向き)
シントリ菜
しんとり菜は「芯取り菜」と書かれ、昔は芯の部分をお吸い物などに使っていたことが名前の由来といわれています。
また、葉の表面が細かく波打つ(ちりめん状)ため「ちりめん白菜」と呼ばれ、白菜の仲間のような雰囲気がありつつ、束で流通する点は小松菜やチンゲン菜にも近い立ち位置です。
この“ハイブリッド感”が料理の強みで、白菜ほど水っぽく崩れず、青菜ほどえぐみが強くないため、和・中の守備範囲が広い野菜になっています。
食感の要点は、芯がシャキシャキ、葉がやわらかいこと。火を入れても歯ざわりが残りやすい、という紹介もあります。
そのため、同じ鍋に入れても「芯は最後まで輪郭が残り、葉はスープを抱く」という二段構えの食べ方ができ、具材が少ない日でも満足感が作りやすいです。
さらに、昭和40年代頃には料亭などで扱われる高級食材として取引され、一般にあまり出回らない野菜だった、というエピソードもあり、“知る人ぞ知る葉物”としての文脈もあります。
ここで覚えておきたいのが、しんとり菜は「漬物にするとスジが目立ってイマイチ」といった生産者の声があることです。
つまり、旬に買ったら「漬けて延命」よりも、炒める・煮る・和える・鍋にする方向で回した方が、しんとり菜らしさが出やすいです。
料理設計の時点で“漬物向きではない”と分かっていると、献立の迷いが減ります。
しんとり菜は炒め物や汁物に適している、と紹介されており、家庭でもそのまま活かすのが最短ルートです。
炒め物で失敗しやすいのは「芯と葉を同時に入れて、葉が先にヘタる」パターンなので、切り分けで解決します。
具体的には、芯(白い軸)は2~3cm、葉はざく切りにして分け、フライパンには芯→葉の順に入れると食感が整います。
味付けは中華でも和でも成立しますが、しんとり菜はクセが少ないため、油・出汁・醤油のどれにも寄せられます。
たとえば豚肉と合わせるなら、炒めて塩・醤油系でまとめるだけでも“青菜炒め”とは違う、芯の歯ざわりが主役の一皿になります。
生産者のおすすめとしても、クリーム煮、八宝菜、炒め物、煮物、和え物など「火入れあり」メニューが挙げられています。
汁物はさらに簡単で、しんとり菜を食べやすい長さに切ってスープに入れるだけでも成立しやすいです。
実際に、しんとり菜をお浸し・炒め物・味噌汁に使い、ゆで過ぎてもシャキッとした食感が残り、クセもなくおいしい、という体験談もあります。
忙しい日は「下ゆでしたしんとり菜を味噌汁に流用」すると、色も出て時短になる、という現実的な運用ができます。
絵文字つきで、料理の使い分けを整理します。
しんとり菜は葉が薄くてやわらかい一方、軸は肉厚で、水分が抜けると食感が落ちやすいタイプです。
そのため保存は「乾燥を防ぐ」が基本で、新聞紙で包むかポリ袋に入れて冷暗所に立てておくとよい、という保存法が紹介されています。
保存状態が良ければ2週間ほど日持ちする、という目安も示されています。
家庭でやりやすい保存手順(常温~冷暗所が確保できる前提)は次の通りです。
冷蔵庫で管理する場合も、乾燥と圧迫が大敵なので、包んでから袋に入れて野菜室に入れる感覚が合います。
なお、白菜では「芯をくり抜く」「芯に爪楊枝」などの保存テクが有名ですが、しんとり菜は束物で形状が違うため、まずは“包む・乾かさない・立てる”の基本を優先すると扱いやすいです。
買った日の状態が良いほど日持ちのブレが減るので、旬の時期でも葉先が傷んだ束は避けるのが安全です。
しんとり菜は「芯を食べていた」ことが名前の由来といわれるほど、芯(白い軸)の価値が高い野菜です。
ここを意識すると、同じ一束でも料理の設計が変わり、仕上がりが“それっぽく”なります。
独自視点としておすすめなのが、芯と葉を「別料理」に分けて使う方法です(検索上位に多い“万能野菜です”だけで終わらせないための、実務の工夫)。
具体例を挙げます。芯はシャキシャキ感が残りやすいので、炒め物の“食感担当”にするのが向いています。
一方、葉はやわらかくスープを抱きやすいので、汁物・鍋で“うま味を吸わせる担当”にすると、全体がまとまりやすいです。
つまり「芯=主菜の食感」「葉=汁の具」という役割分担ができ、献立の中で被りが起きにくいのが、しんとり菜の地味にすごい点です。
さらに、しんとり菜は「白菜のようにとろける感じはなく、シャキッとした食感が残る」という感想もあり、加熱前提で“歯ざわりを残す青菜”として扱えるのが強みです。
この性質は、忙しい日の「作り置き」にも効きます。炒めた芯を翌日温め直しても、完全にクタクタになりにくい方向に働くためです。
ただし漬物はスジが目立つという声があるので、保存を兼ねた一手としては“煮浸し・スープにして冷蔵”の方が納得感が出やすいです。