2023年11月23日、私の結婚記念日。妻への感謝の気持ちを込めて、いつもより豪華な夕食を用意しようと張り切っていました。メインは、山形県産のブランド米「つや姫」を使った炊き込みご飯。妻はつや姫の大ファンで、その日のために念入りに準備しました。
しかし、いざ炊き上がってみると、いつもと明らかに違う。ふっくらと立ち上がるはずの米粒は、どこかパサついていて、ツヤも少ない。一口食べてみると、愕然としました。味がないのです。いや、味は当然あるのですが、何かが抜け落ちたような感じなのです。
「あれ?おかしいな…」
半信半疑で米袋を確認すると、そこには「無洗米」の文字が。以前、無洗米は手軽で便利という理由で購入したことがありましたが、その時はなんだか味気ないと感じて、すぐに通常の白米に戻していました。
まさか、大切な記念日に限ってこんな失敗を…妻への申し訳なさでいっぱいになりました。
落胆しながらも、何とか夕食を済ませました。しかし、妻の「いつもよりちょっとその…美味しくは…」という言葉が、重く心に響きました。
無洗米は本当に美味しくないのか?
その疑問を解決しようと、私はインターネットで無洗米に関する情報を調べ始めました。すると、無洗米は白米よりも栄養価が低い、パサつきやすい、粘りが少ないといったデメリットがあることが分かりました。
しかし、中には無洗米でも美味しく炊くための方法を紹介しているサイトもありました。その方法を試してみると、なんと…
ふっくら、ツヤツヤ、そして甘みのある美味しいご飯が炊き上がりました!
以前の失敗が嘘のような出来事に、驚きと喜びを隠せませんでした。
無洗米は使い方次第で、美味しく食べられる。
やっぱり、通常の米のほうが私は好きなのですが、手を水につけたくない寒い日や、時短のためには全然アリだなと思いました。
無洗米は精白米と比べて栄養価がやや低い場合があります。
精白米は外側の胚芽や胚乳を取り除くことで長期保存が可能となりますが、栄養素も一部失われてしまいます。
無洗米は洗浄工程がないため、胚芽や胚乳が残っている分、ビタミンやミネラルなどの栄養素が多く含まれているものの、精白米に比べるとその差はわずかであり、大きな栄養価の低下はありません。
無洗米の利便性とは、研がずに炊けること。毎日の料理の時間を大幅に短縮します。
また、水道料金も節約でき、環境にも優しいというメリットがあります。
一方で、無洗米は精白米よりも5%程度価格が高い傾向があります。
しかし、肌ヌカが取り除かれているため、無洗米の方が多くの米が入っています。そのため、実質的な価格差はそれほど大きくないと言えます。これらの要素を考慮すると、無洗米の利便性はその価格差を補って余りあると言えるでしょう。
無洗米は精白米に比べて若干高価な場合があります。
無洗米は洗浄の手間がかからない分、手間やコストがかかるため、一般的に精白米よりも価格が高いです。具体的には、無洗米のコストは有洗米と比べて1合あたり約7.57円高いとされています。近所のイトーヨーカドーで調べたところ、1kgあたりおよそ50円ほどです。
全国無洗米協会の調査によれば、米を研ぐ際に使われる水の量は、平均で米の重量の約10倍になると言われています。そのため、水道代の節約にもつながるんですね。
3カップのお米(約450g 3人家族のほぼ1日の米消費量)を研ぐのに、平均で4,540mℓ(お米の重量の約10倍)およそ4.5 ℓ強の水を使っていることが分かりました。
これを1年間通して行うとすると、1,657,100 mℓとなり、2ℓのペットボトルに換算しますと828本強に相当します。
調査・研究活動. - 無洗米の節水効果調査(2003年6月) - 全国無洗米協会
1年分ともなると、けっこうな水の量です。
とはいえ、どちらかというと「水で洗う手間を節約できる」「冬に、冷たい水に手をつけなくていい」という点が評価されているような気もします。
有洗米のメリットとして、「とぎ汁がタケノコのあく抜きに使える」というものがあります。が、そんな大きなメリットでもないしなぁ…。
洗わなくて良いという反面、保存方法や味が違うということも知っておくほうがいいでしょう。
無洗米は精白米と比べて保存期間がやや短い場合があります。精白米は外側の胚芽や胚乳を取り除くことで、酸化や脂肪酸の劣化を抑える効果があり、長期保存が可能となります。一方、無洗米は洗浄工程が省略されているため、胚芽や胚乳が残っている分、酸化や劣化が進みやすくなります。そのため、無洗米は精白米に比べて保存期間が短くなる傾向があります。
私は味の劣化を考えて無洗米を5キロ単位で買っているのですが、口がピシッと閉まる袋に詰め替えると10キロ、15キロ以上の単位で買っても、劣化具合が気にならないです。ただし、新しい米が来たら袋に詰め替える手間を惜しまない、マメな人用ですね。
保管用チャック付きラミネート米袋3kg用1枚 保管に便利空気穴なし
すごく安いし、繰り返し使える。でもね…でも、その送料はないでしょ!って思いました。ホームセンターや100均で似たようなの探すも、大型の袋ってあまりないんですね…。
無洗米の保存期間は約2年程度とされています。保存環境によっても変わるみたいですね。例えば、高温多湿な環境はお米の品質を劣化させる可能性があります。
また、無洗米に限らず、米はニオイを吸い込みやすいので、強い匂いのする食材の近くで保存すると、匂いを吸収しやすくなります。
米袋には、実は通気のための穴が空いてるんですね。「袋に入ってるから大丈夫」と思っても、匂いの強いものの近くには置かないほうがいいでしょう。
えっ!?
穴が空いてたら、匂いを吸収しやすいし、湿気も吸い取るかもしれないし、袋が濡れたら大変じゃない!?
実はその通り。米は10キロとか20キロ単位で袋に入っててとても重いです。倉庫の中では、袋を積み上げることになり、そこで袋に空気穴がないと、下の方に置かれた米袋が破裂してしまうんですね。
というわけで、破裂防止に穴を空けているということみたいです。
お米を買って帰って、家で保存する場合の保存容器は、密閉できる容器が望ましいです。
無洗米と精白米を比較すると、精白米の方が一般的に香りや味の持続性が高い場合があります。精白米は外側の胚芽や胚乳を取り除くことで、長期保存が可能となりますが、その一方で香りや味の持続性も高くなります。
無洗米は精白米と比べても味が落ちることはありません。が、長期保存すると乾燥して割れやすいんですね。
そうすると、水を吸いやすく、割れやすいという欠点が出てきます。
私はそれほど感じないのですが、プロの料理人は、できるだけ無洗米は避けるという人もいます。
実際、全く同じ炊き方をすると、無洗米のほうが味が落ちるようです。
無洗米を美味しく食べるためには、「無洗米用の米の量と、水量を守る」のが基本となるでしょう。
炊飯ジャーでも、無洗米と精白米とでは、1合の量とか水の量が違っていたりしますね。
私は、あまり説明書を読まずに精白米の計量カップで米を炊いて、「無洗米美味しくないな…」って言ってました。ごめん。
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