

薬効を求めてカワラタケのお茶を自己判断で毎日飲むと、かえって免疫バランスが崩れることがあります。
カワラタケという名前は、傘が屋根瓦のように重なって生える見た目に由来しています。英語では「ターキーテイル(七面鳥の尾)」と呼ばれるほど、世界中で知られた薬用キノコです。学名は Trametes versicolor または Coriolus versicolor といいます。
カワラタケの効能を語るうえで欠かせないのが、「PSK(ポリサッカライド‐クレストリン)」と「βグルカン」という2つの成分です。PSKはカワラタケ特有の多糖‐タンパク結合体で、日本では1970年代から「クレスチン」という名称の医薬品として、がんの補助療法に用いられてきた実績があります。
βグルカンはキノコ全般に含まれる食物繊維の一種ですが、カワラタケのものは特に免疫応答を活性化させる働きが強いとされます。具体的には、マクロファージがβグルカンを認識すると、サイトカイン(IL-2・IL-6・TNF-αなど)の産生が促進され、NK細胞やT細胞が活性化されます。
つまり、免疫システム全体を底上げするということですね。
また、カワラタケにはPSKと並ぶ成分として「PSP(ポリサッカライド‐ペプチド)」もあります。PSPは中国で主に研究が進んでおり、炎症性サイトカインの産生を抑える働きが注目されています。PSKとPSPは似ているようで、タンパク質の結合のしかたが異なるという点が大きな違いです。
参考:カワラタケに含まれるPSKの臨床研究や薬用キノコ全般の情報をまとめた権威ある情報源として、米国国立がん研究所PDQがん情報要約(神戸大学病院腫瘍センター翻訳版)があります。
患者さん向け|薬用キノコ(PDQ®)- がん情報サイト(神戸大学病院腫瘍センター)
「なんとなく体によさそう」というイメージを超えて、カワラタケはがん治療の補助において実際のデータが存在します。
複数のメタ解析によると、PSKや PSPを通常の抗がん治療に併用した場合、乳がん・胃がん・大腸がん・肺がんの患者さんで、5年死亡率が免疫補助なし治療と比べて約9%低下したと報告されています。具体的にイメージすると、11人に補助療法を行うと、そのうち1人多く生存できる計算になります。
また、最近の動物実験では、乳がん細胞を移植したマウスにカワラタケの水抽出物を投与したところ、腫瘍重量が約36%減少し、肺への転移が約70%防止されたという結果も報告されています。
これは大きな数字ですね。
ただし、ここで誤解しないことが重要です。これらのデータはあくまで「通常のがん治療に加えて補助的に使用した場合」の結果です。カワラタケ単独でがんを治すという意味では一切ありません。標準治療を代替するものではなく、補完的な役割として位置づけるのが原則です。
| 対象がんの種類 | 主な研究内容 | 確認された効果 |
|---|---|---|
| 胃がん | 術後補助療法としてPSKを使用 | 免疫細胞の損傷修復・免疫系の増強 |
| 大腸がん | 術後補助療法 | 5年生存率の改善傾向 |
| 肺がん | PSK投与 | 体重維持・疲労軽減・食欲改善 |
| 乳がん | 免疫系の変化を観察 | T細胞・B細胞数の変化 |
参考:林野庁中部森林管理局が発表した、カワラタケの健康機能性と栽培研究に関する資料です。
里山における機能性きのこカワラタケの栽培技術の開発(林野庁)
免疫力強化や抗がん作用がクローズアップされがちなカワラタケですが、漢方の世界では全く別の顔を持っています。
中国伝統医学では、カワラタケは「雲芝(うんし)」という生薬名で知られ、「清熱解毒(せいねつげどく)・健脾利湿(けんぴりしつ)・止咳平喘(しがいへいぜん)」といった作用があるとされてきました。平たく言うと、体内の余分な熱を冷まし、消化機能を整え、咳や息切れを和らげる効果です。
これは現代医学的なアプローチとは少し違う視点ですね。
興味深いのは、カワラタケが「肺の病気の治療」に長年用いられてきたという歴史です。現代の研究でも、肺がん患者さんに対してPSKが疲労感の軽減や食欲改善に寄与するデータがあり、伝統的な経験則と現代の科学が部分的に一致しているのです。
さらに、お酒好きの主婦に知っておいてほしいのは、肝臓保護作用の可能性です。カワラタケには抗酸化物質が豊富に含まれており、酸化ストレスを軽減することで、肝臓への負担を和らげる働きが動物実験で確認されています。「飲み会が続く年末年始に木鶏丹(カワラタケ由来の漢方製品)を手元に置いておく」という習慣を持つ方もいるほどです。
こうした伝統的な利用法は、数百年にわたる人体への使用実績という意味で、一定の参考価値があります。ただし、現代の基準では動物実験や小規模な試験レベルの確認にとどまるものも多いため、過度な期待は禁物です。
カワラタケを日常的に取り入れるなら、最もポピュラーな方法が「健康茶として煎じて飲む」スタイルです。
基本的な煎じ方は次の通りです。カワラタケ約10gに対して水1Lをやかんに入れ、沸騰させた後に弱火で40分ほど煮詰めます。これを1日分の目安として、数回に分けて飲みます。飲みやすい味ですが、気になる方はハト麦茶や杜仲茶などと一緒に煎じてもかまいません。
煎じ方が基本です。
また、より手軽に始めたい場合は、3〜5gをお茶パックに入れて400mLの水で弱火で煮出し、食前または食間に2〜3回に分けて飲む方法もあります。市販のカワラタケ製品(粉末・カプセルタイプ)を利用する場合は、PSKやPSPの含有量が記載されたものを選ぶと品質の目安になります。
1日あたりの研究での使用量は、PSK換算で1〜3.6g程度が多く報告されています。自分でお茶として煎じる場合、この量に厳密に合わせることは難しいですが、過剰摂取を避けるために「1日10g程度の乾燥体を煎じたお茶1L以内」を目安にすると安心です。
カワラタケ製品は品質にばらつきがあります。国産の栽培品や、成分が明記された製品を選ぶことが、効果を最大限に引き出す条件です。農薬が気になる方は、有機栽培または産地が明確なものを確認する習慣をつけましょう。
良い効能が多いカワラタケですが、正しく使わないとリスクが生じる場面があります。これが冒頭の「免疫バランスが崩れることがある」という話につながります。
まず安全性についていうと、PSKを用いた日本国内の複数の研究では副作用の報告はわずかとされています。重篤な副作用は少なく、抗がん治療との併用で骨髄抑制などの副作用を和らげる効果すら報告されています。
ただし、注意が必要なケースがあります。
アレルギー体質の方は、キノコ類全般に対するアレルギー反応が出る場合があります。また、肝機能障害がある方、妊娠中・授乳中の方は、使用前に必ず医師に相談することが必須です。免疫チェックポイント阻害薬など最新のがん治療薬を使っている場合も、カワラタケとの相互作用が十分に研究されていないため、担当医への確認が先決となります。
もう一点、意外に知られていないのが「細胞毒性の問題」です。Wikipediaやいくつかの研究報告によると、カワラタケには身体に悪影響を与えうる細胞毒性を示す成分も含まれているとの記述があります。ただし、これはラットを用いた高用量試験での話であり、通常の飲用量では重大な毒性は確認されていません。一般的に流通する健康食品・健康茶として適量を守って使う分には、安全性は高いと考えられています。
これは注意だけ覚えておけばOKです。
がんの治療中の方がカワラタケを取り入れる場合は、必ず担当医や薬剤師と相談し、標準治療の妨げにならないことを確認したうえで補助的に使用することが大切です。

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