歯科国家試験2026の合格率と傾向・対策を徹底解説

歯科国家試験2026の合格率と傾向・対策を徹底解説

歯科国家試験2026の結果・傾向・対策を完全解説

国試浪人2年目以降の合格率は30%を切り、年数を重ねるほど合格が遠のきます。


第119回歯科医師国家試験2026 3つのポイント
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全体合格率61.9%に急落

前年(70.3%)から8.4ポイント減。受験者2,837人中1,757人が合格。新卒80.2%に対し、既卒はわずか27.8%という大きな差が生まれました。

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東京歯科大が10年連続トップ(94.0%)

学校別では東京歯科大学が94.0%で10年連続1位。唯一前年より合格率が上がったのは神奈川歯科大学(72.2%→74.4%)のみという厳しい結果です。

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推察力・思考問題の増加が鍵

第119回は臨床問題で初見の場面設定から推察力を問う問題が増加。必修は易問傾向、一般・臨床は難化という二極化が進んでいます。


歯科国家試験2026(第119回)の合格率と合格基準

2026年3月16日、厚生労働省より第119回歯科医師国家試験の合格発表が行われました。全体の合格率は61.9%で、前年(2025年)の70.3%から実に8.4ポイントもの急落となりました。これは第115回(61.6%)に次ぐ低さで、12年ぶりに7割を超えた2025年から一転、大きく後退した数字です。


受験者数は2,837人、合格者数は1,757人でした。医師国家試験(同時期の合格率91.6%)と比較すると、歯科医師国家試験の難しさが際立ちます。


合格基準が条件です。


今回の合格基準は以下の通りです。


区分 合格基準 満点
領域A(総論) 67点以上 99点
領域B(各論) 235点以上 352点
必修問題 62点以上(正答率80%以上) 77点


重要なのは、3区分すべてで基準点を超えなければ不合格になる点です。どれか1つでも基準に届かなければ、ほかの区分がどれほど高くても合格にはなりません。なお、今回は22問が不適切問題として採点除外等の取り扱いとなり、満点の点数が変動しています。


厳しいところですね。


一般問題(必修問題含む)は1問1点、臨床実地問題は1問3点として採点されます。必修問題は各パート(A〜D)の冒頭20問、計80問が対象となっており、ここで80%以上の得点が必要です。


参考リンク:厚生労働省による第119回歯科医師国家試験の合格発表ページ。合格基準・採点除外問題・合格者数などの公式情報を確認できます。


第119回歯科医師国家試験の合格発表について|厚生労働省


歯科国家試験2026で明暗を分けた新卒・既卒の合格率の差

今回の結果で特に注目すべきは、新卒と既卒の合格率の大きな乖離です。新卒の合格率は80.2%(前年84.0%)であるのに対し、既卒の合格率は27.8%(前年44.9%)と、前年から実に17ポイント以上も落ち込みました。


これは非常に深刻な数字です。


既卒者、いわゆる国試浪人は1浪目で42.8%、2浪目で31.3%、3浪目で26.1%と年を追うごとに合格率が下がります。5浪目では合格率が1割を超えている程度で、それ以降は急激に下がるとされています。つまり、「来年こそは」と繰り返すほど合格から遠ざかるリスクが現実として存在するということです。


まとめると、浪人年数が増えるほど合格可能性は低下するということですね。


その背景の一つとして、基礎医学の知識更新があります。生理学や解剖学などの基礎医学分野は継続的に内容が更新されており、既卒者が大学在学時に習得した知識が古くなっている場合があります。最新の出題基準(現在は令和5年版)に対応した学習が、既卒者にとって特に重要な課題となっています。


男女別の合格率にも明確な差が出ています。今回の男性合格率は57.6%(前年64.5%)、女性合格率は68.0%(前年78.0%)と、約10ポイント以上の差が生じました。医師国家試験や薬剤師国家試験でも同様の傾向が見られており、女性のほうが着実に学習を積み重ねる傾向があることが一因と考えられています。


区分 第119回(2026) 第118回(2025) 増減
全体合格率 61.9% 70.3% ▲8.4pt
新卒合格率 80.2% 84.0% ▲3.8pt
既卒合格率 27.8% 44.9% ▲17.1pt
男性合格率 57.6% 64.5% ▲6.9pt
女性合格率 68.0% 78.0% ▲10.0pt


参考リンク:第119回歯科医師国家試験の詳細な大学別合格率・新卒/既卒別の分析を掲載しています。


第119回歯科医師国家試験で唯一昨年より合格率が上がった大学は?|メルリックス学院


歯科国家試験2026の学校別合格率と大学間格差の実態

合格率の大学間格差が原則です。


今回の大学別結果では、東京歯科大学が94.0%で10年連続のトップを維持しました。次いで昭和大学(医学部歯学科)が90.0%で、このワンツーフィニッシュは3年連続となっています。国立では岡山大学86.2%、長崎大学82.7%が続きます。


総合合格率が8割を超えているのは、この4校のみという状況です。


注目すべきは、今回29大学中で唯一前年より合格率が上昇したのが神奈川歯科大学(72.2%→74.4%)だったという点です。全体合格率が大きく落ちた年に合格率を伸ばした要因の一つは、既卒受験者の合格率が54.3%→58.3%に上がったことでした。既卒者のサポート体制が整っていた可能性があります。


大阪歯科大学は新卒合格率100%を2年連続で達成しましたが、これには背景があります。新卒出願者数71人のうち実際に受験したのは57人で、卒業試験での厳選や自己判断による棄権があったと考えられます。出願者全員が受験している大学は、全体では新潟大学・大阪大学・広島大学・長崎大学・鹿児島大学と私立では日本歯科大学新潟生命歯学部の6校のみです。


意外ですね。


合格率が高い大学は、入学時点から偏差値が高い傾向があります。「志望校の合格率」だけを見て進路を決めるのではなく、「その大学の環境で自分が上位何%に入れるか」を冷静に考えることが重要です。上位校の高い合格率は、それだけ優秀な学生が切磋琢磨する環境があるためであり、入学後についていける学力があるかどうかも重要な視点です。


大学名 第119回合格率 第118回合格率
東京歯科大学 94.0% 95.6%
昭和大学(医学部歯学科) 90.0% 92.9%
岡山大学 86.2% 87.9%
長崎大学 82.7% 89.8%
神奈川歯科大学(唯一上昇) 74.4% 72.2%


参考リンク:合格率・受験者数などの詳細統計。合格発表後の速報と分析情報を掲載しています。


歯科国家試験2026の出題傾向と各パートの難易度分析

第119回の出題傾向を振り返ると、前回(第118回)からいくつかの変化が見られました。これが合格率急落の背景とも言えます。


大きな変化は、臨床問題の出題形式です。馴染みのない場面設定から推察力を問う問題が増えた点が特徴的でした。初見の設定でも選択肢を絞り込める問題が多かったとはいえ、見慣れない状況に時間を取られて焦りが生じやすい構成でした。


パート別の難易度をまとめると以下の通りです。


  • 🔴 Aパート(総論系):やや難 / ADL評価尺度など実際の使用場面を想定した問題が増加。高齢者の定期接種項目も近年変更が続いており、知識の更新が必要。
  • 🟢 Bパート(各論基礎・臨床):やや易 / 全体的に易しい傾向。ただし聞き慣れない専門用語の説明問題など、焦りを誘う設問も散見された。
  • 🟡 Cパート(各論臨床):例年通り / 臨床操作を細かく問う問題が増加。CBTで扱われる分野からの出題も見られたため、CBTの内容の復習が有効。
  • 🔴 Dパート(各論臨床):やや難 / 理工学分野や公衆衛生分野の細かい知識問題が増加。複数の問題で自信をもって選択しにくい難問が出題された。


必修問題については易問が多い傾向でした。


必修問題(各パートの冒頭20問、合計80問)は80%以上の正解(64問以上)が求められますが、今回は試験対策をしていれば自然と頭に入るような暗記事項を問う易問が中心でした。英語問題も選択肢や特徴的な単語から正答を選択できる問題が多かったとされています。


全身に関連した問題はやや増加傾向を維持しており、歯科ではあまり教えられないWPW症候群・半夏瀉心湯といった医科寄りのトピックも出題されました。他の選択肢から正答が選べる構成になっており、今後も同様の出題方針が続くと予想されています。


今後の傾向として押さえておくべき点は以下の通りです。


  • 💡 基礎医学(生理学・解剖学・発生学・理工学)の知識更新への対応
  • 💡 漢方薬の保険収載品・効能・生薬の副作用など、116回以降に重要度が増した分野
  • 💡 実習術式の手順・使用材料の理由まで含めた深い理解
  • 💡 CBTで扱われる内容の国試前の再確認
  • 💡 医科連携・在宅医療の基礎知識(在宅は若干減少傾向だが継続出題)


これは使えそうです。


参考リンク:歯科医師国家試験予備校講師による第119回の各パート別総評と今後の対策が詳しく解説されています。


【2026年】第119回歯科医師国家試験 総評|CES歯科医師国試予備校


歯科国家試験2026の結果が示す「合格戦略」の見直しポイント

今回の第119回の結果は、多くの受験者に「戦略の見直し」を迫るものです。ここでは、次回以降の受験を控える方が今すぐ確認しておきたい視点を整理します。


まず、最も重要な教訓は過去問だけの周回では対応しきれなくなってきたという点です。今回のDパートや基礎医学問題の難化が示すように、出題される知識の範囲と深さが年々変化しています。過去問を解きながら「なぜその選択肢が正解なのか」という理由まで理解する学習が必要です。


次に、本番での時間配分戦略も重要です。


思考問題が増えているため、暗記問題を素早く処理して思考問題に時間を残す戦略が今後の国試攻略の鍵となります。問題を一度最後まで通し、分からない問題に印をつけて後から戻る解き方が推奨されます。冷静さを保つこと自体が得点源になるということですね。


既卒者にとっては特に、予備校の活用が現実的な選択肢になります。今回の結果を見ると、既卒の合格率(27.8%)は独学での難しさを如実に示しています。歯科医師国家試験に特化した予備校では、最新の出題基準への対応や模擬試験による実践訓練など、独学では得にくいサポートが受けられます。単に教材を買い足すより、専門的な指導環境に身を置くことが最短ルートになる場合があります。


また、出願時の手続き漏れによる受験機会の喪失も防ぐ必要があります。受験手数料は18,900円(収入印紙)で、一度受理された後の払い戻しは不可です。出願期間は例年11月上旬〜下旬の約1か月間しかなく、必要書類の準備を含めて早めの行動が必要です。卒業見込みで出願した場合は、3月10日までに卒業証明書の提出が必須となる点も見落としがちなポイントです。


期限には注意が必要です。


学習上の優先順位として、「必修問題を確実に取り切ること」が基礎戦略の原則です。必修で不合格になると、ほかの領域がどれだけ高得点でも合格にはなりません。まず衛生学・法規・基礎暗記事項を固め、その上で思考力を要する一般・臨床問題の対策を重ねる順番が効率的です。


参考リンク:歯科医師国家試験の合格基準・試験科目・出題傾向・対策方法を網羅した解説記事。2026年度の基本情報が整理されています。