青森県の生協が提供する「産直無袋ふじ(葉とらず)」は、通常のりんご栽培とは一線を画す特別な方法で育てられています。この栽培方法の最大の特徴は、その名の通り葉を摘まないことです。一般的なりんご栽培では、果実の周りの葉を摘み取ることで、りんごに均一に日光が当たるようにし、見た目の良い赤いりんごを作ります。
しかし、「葉とらず」栽培では、葉を摘まないことで、葉で作られた養分がしっかりと実に送られます。これにより、通常の栽培方法よりも平均糖度が1度ほど高くなり、より甘みの強いりんごが生産されるのです。見た目は色むらがあったり、極端な場合は全く赤くならないりんごもできますが、味を優先した結果なのです。
青森県津軰りんご組合は、この特別なりんごの生産に力を入れています。組合には60名以上の生産者がいますが、その中でも特に選抜された生産者と園地からのりんごだけが、コープ九州の産直産地として届けられています。
生産者たちは、りんごの木の健康管理に細心の注意を払っています。例えば、剪定作業は非常に重要で、りんごの出来を7、8割決定づける大切な工程とされています。生産者は「木と会話」しながら、最適な剪定を行い、健全な木を育てることで、より多くの収穫を目指しています。
生協青森りんごの栽培は、年間を通じて綿密に管理されています。そのサイクルは以下のようになっています:
特に注目すべきは、摘花と摘果の作業です。これらの作業により、残す果実を厳選し、その果実に十分な養分が行き届くようにしています。結果として、大きく、味の濃いりんごが生産されるのです。
生協青森りんごは、そのままの食用だけでなく、加工品としても人気があります。特に注目されているのが、ストレート果汁です。
このストレート果汁の特徴は以下の通りです:
このジュースは、りんごそのものの味わいを大切にしているため、酸化防止剤を使用していません。そのため、コップに注いでしばらくすると色が変化しますが、これはむしろ純粋なりんご果汁であることの証といえます。
生協青森りんごの生産者たちは、おいしいりんごづくりだけでなく、環境への配慮も重視しています。例えば、青森県民生活協同組合では、マイバッグの推進や食用廃油の回収など、環境保護活動に積極的に取り組んでいます。
りんご栽培においても、過度な農薬使用を避け、自然と調和した栽培方法を採用しています。これは、消費者の健康を考慮するだけでなく、りんご園を取り巻く生態系の保護にもつながっています。
さらに、小玉や傷があるなどの理由で市場に出せないりんごを加工品に活用するなど、食品ロスの削減にも貢献しています。このような取り組みは、持続可能な農業の実践例として注目されています。
以上のように、生協青森りんごは単なる果物以上の価値を持っています。その特別な栽培方法、生産者の熱意、そして環境への配慮が融合した結果、消費者に高品質で安全なりんごを提供することができているのです。あなたも、次にりんごを選ぶ際は、これらの特徴を持つ生協青森りんごを試してみてはいかがでしょうか。