

業務用のラクレット機械なのに、家庭用コンセント(100V)1つでそのまま動きます。
ラクレット機械には大きく分けて「業務用」と「家庭用(卓上グリルタイプ)」の2種類があります。どちらを選ぶかで、演出力も味わいも大きく変わってきます。
業務用ラクレット機械の最大の特徴は、チーズのホール(丸ごと1個)やハーフカット(半分)をそのままセットして、切り口を上から赤外線ヒーターで直接あぶる仕組みにあります。溶けたチーズをナイフで削いで食材にかけるパフォーマンスは、飲食店やイベント会場でよく見かける、あのインパクトある演出そのものです。
一方、家庭用として広く普及しているタイプは、小さなミニパン(ラキュレット用の小皿)にスライスチーズを入れてヒーター下段で溶かす卓上グリル形式です。レコルトの「ラクレット&フォンデュメーカー メルト」などが代表的で、価格は1万円前後と手が届きやすいのが魅力。ただし、演出の迫力は業務用には及びません。
業務用機械の主な仕様を表でまとめると次のようになります。
| モデル | 対応チーズサイズ | 消費電力 | 重量 | 定価目安 |
|---|---|---|---|---|
| TTM Ambiance(スイス製)ハーフ用 | 1/2ホール(約2.5kg) | 1000W | 約5.4〜10.5kg | 約132,000円 |
| ブロン=コーク クォーターラウンド(スイス製) | 1/4ホール | 非公開(業務用) | 約14.5kg(2台分) | 約90,400円〜 |
| ラクレットヒーター ハーフ用(汎用) | 1/2ホール | 700〜1000W | 約6kg | 約6万〜13万円 |
電源仕様については重要なポイントがあります。スイス製の業務用機械であっても、日本向けに販売されている製品は「100V / 50〜60Hz」対応となっており、家庭のコンセントにそのまま差すだけで使用できます。変圧器が別途必要になることはありません。これが基本です。
消費電力は1000Wが一般的で、ドライヤーの強風モードとほぼ同じ電力量です。1回のパーティーで2時間使ったとしても電気代は約60〜62円程度(※1kWhあたり31円計算)と、ランニングコストの面では気にするほどではありません。
業務用ラクレット機械を選ぶ際に最も迷いやすいのが「サイズ選び」です。チーズのカットサイズに合わせて機械を選ぶのが基本です。
チーズのホールは直径約30cm、重さ約5〜7.5kgもある大きなもので、スイス産のラクレットチーズは円盤型の形をしています。これが「1ホール(フルサイズ)」で、レストランでよく使われるのが「1/2カット(ハーフ)」、家庭でのパーティーに向いているのが「1/4カット(クォーター)」です。
機械のヘッド(ヒーター部分)はチーズの断面積に合わせて設計されているため、ハーフ用機械にクォーターチーズをセットすると加熱効率が下がり、チーズが均一に溶けにくくなります。人数と使用頻度に合わせて選びましょう。
🧑🍳 目安となる人数の参考
| 機種タイプ | チーズの量 | 目安の対象人数 |
|---|---|---|
| クォーター用 | 約1.2〜1.5kg | 5〜8人 |
| ハーフ用(1台) | 約2.3〜2.5kg | 10〜15人 |
| ハーフ用(2台同時調理) | 約4.6〜5kg | 30〜40人 |
業務用の2台同時調理モデル(ブロン=コーク社など)は、消費電力が「1000W×2」となり、幅が約100cmにもなります。家庭に置くには圧迫感がありますが、年に1度の大きなホームパーティー(30名規模)や親戚の集まりなどに使う場合には頼もしい存在です。
なお、チーズメルタータイプ(Kurfloなど750W前後の縦型機械)は、チーズを立てかけてハロゲンランプや電熱線で溶かすタイプです。コンパクトで扱いやすく、価格も2万5,000円前後と手頃なため、「業務用の演出感を手軽に試したい」という方に向いています。これは使えそうです。
ブロン=コーク クォーターラウンドラクレットマシーン(楽天)の詳細・価格はこちら
スイス製の1/4サイズ対応業務用ラクレットマシーンの仕様・購入情報を確認できます。
業務用ラクレット機械は定価が10万円を超えるものも多く、「そんな高い機械を買っても年に数回しか使わない」と二の足を踏む方も多いはずです。購入よりもレンタルの方が賢い場合もあります。
レンタルサービスを利用すれば、スイス製の業務用ラクレットオーブンヒーターを1泊2日(前日配送・当日返却)でチーズなし9,000円、チーズ1個セットで19,000円(いずれも往復送料込み)という費用感で体験できます。追加のチーズは1個11,000円で手配可能です。
購入が向いているのは次のような場合です。
- 📌 年3回以上、10名以上規模のパーティーを開催したい
- 📌 子どもの誕生日、クリスマス、年末年始に定番イベントとして使いたい
- 📌 飲食業・イベント業として活用したい
一方、レンタルが向いているのはこのような場合です。
- 📌 年に1〜2回だけパーティーで使いたい
- 📌 購入前に業務用機械を実際に試してみたい
- 📌 保管場所に困る(機械は重さ約10.5kg・幅約50cm)
3〜4回レンタルしたら購入費用に近づきます。それが判断の分岐点です。使用頻度で計算するのが正解です。なお、一部の業者では「導入前のお試しレンタル」として業務用機械を試せるプランも提供しています。購入検討中の方はまずレンタルで操作感を試しておくと、後悔がありません。
業務用ラクレットオーブンヒーター「レンタルセット」の詳細(トレンドキャンドル)
スイス製業務用機械のレンタルプランの内容・費用・注意事項が掲載されています。
業務用ラクレット機械を実際に家庭で使う際には、いくつか知っておくと差が出るポイントがあります。まず、加熱の目安から整理しましょう。
スイス製のハーフ用ヒーター(1000W)でチーズをあぶったとき、加熱時間とチーズが削れる量には次のような目安があります。
| 加熱時間 | チーズの表面の状態 | 削れる量の目安 |
|---|---|---|
| 約30秒 | 表面全体に泡が立つ | 約30g |
| 約1分 | 表面に少し焦げが出る | 約40g |
| 約1分20秒 | 表面全体に焦げが広がる | 約50g |
1人分の1皿で必要なチーズ量の目安は30〜50g程度です。お茶碗に軽くひとすくい、というイメージです。10人のパーティーなら最低300〜500gは必要になる計算です。
チーズをセットするときは専用ナイフ(刃先が直線型)を使うと、断面を平らに保ちやすくなります。断面が波打っていると、ヒーターとの距離にムラが出て加熱が不均一になってしまいます。断面を整えることが基本です。
加熱中のチーズは非常に熱くなるため、専用のゴム手袋(または耐熱グローブ)を必ず着用してください。食品に直接触れることを防ぎ、チーズホルダーによる火傷リスクも下げられます。安全のためにも必須です。
テーブルへの配置については、機械の台座が幅48cm以上あるため、食事テーブルの端ではなく中央〜やや端寄りに置くと安定します。専用のアクリル板(厚さ20mm)を使うと、お皿がヒーターの台座の端に置かれて落ちてしまう事故を防げます。
合わせる食材については、ゆでたじゃがいも、ブロッコリー、アスパラ、ソーセージ、ミニトマト、ハード系パンが定番です。チーズを加熱すると、生の状態より香りがマイルドになり食べやすくなります。スイス産チーズは独特の香りが強い(牛舎の香りに例えられることも)ですが、加熱後は香りが落ち着くため主婦のパーティーメニューとして活躍します。
業務用ラクレット機械は10万円以上の出費になることもあるため、丁寧なお手入れで長く使い続けることが大切です。使用後のメンテナンスは意外にシンプルです。
最も気になるのは「チーズの焦げ付き」と「臭い」です。機械は熱くなっているため、使用後にすぐ水拭きするのは厳禁です。電源を切り、ヒーター部分が完全に冷めてから作業を始めてください。これが原則です。
冷めたら、チーズが固まってこびりついている部分を乾いた布か柔らかいスポンジで優しく拭き取ります。頑固な焦げ汚れには、水を含ませてよく絞ったふきんで少しずつ湿らせながらこすると落としやすくなります。金属タワシやハード系のスポンジは傷を作るため、避けるのが安全です。
臭い対策については、家庭のオーブン掃除と同様の方法が応用できます。クエン酸(またはお酢)を薄めた液を柔らかい布に含ませて拭き上げると、チーズの脂肪分が分解されて臭いが軽減されます。ただし、機械本体への液体の侵入には注意してください。
保管時には、ヒーター部分にほこりが蓄積しないようカバーをかけておくと良いでしょう。ほこりが積もった状態で電源を入れると焦げ臭さの原因になることがあります。
また、機械の重さは約5〜10.5kgあるため、収納場所は取り出しやすい棚の下段に置くのがベストです。高所からの落下は本体破損だけでなくケガのリスクもあります。保管場所だけ確認しておけばOKです。
スイス製の業務用機械は主要製品に「1年間の保証」が付帯しています(購入場所による)。購入から1年以内に初期不良が発覚した場合は、販売元へ連絡して対応を受けられます。購入時の保証書や領収書は必ず保管しておきましょう。
スイス製業務用ラクレットオーブン1/2ホール用(ユーロトレーディング)の詳細はこちら
スイス製・1000W仕様のハーフホール対応業務用ラクレットオーブンの仕様と購入詳細が掲載されています。