
「生食パン」という言葉を聞いたことがありますか?近年、パン業界で注目を集めている高級食パンのことです。一般的な食パンとは何が違うのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
生食パンと普通の食パンの最大の違いは、その名前の通り「焼かずにそのまま(生のまま)美味しく食べられる」ということです。もちろん、パン自体は焼いて作られていますが、トーストせずにそのまま食べることを想定して作られています。
有名な生食パンブランド「乃が美」では、「生」食パンという商標を登録しており、「焼かずに美味しく食べて頂ける食パンにこだわり、特にミミまでやわらかく、お子様からご年配の方まで幅広く支持されております」と説明しています。
それでは、生食パンと普通の食パンの違いについて、さらに詳しく見ていきましょう。
生食パンと普通の食パンを並べて見ると、一目で違いがわかります。
【生食パンの特徴】
【普通の食パンの特徴】
実際に顕微鏡モードのデジカメで拡大撮影した画像を比較すると、生食パンの方が気泡が細かく均一に分布しており、この違いが食感の差を生み出しています。この細かな気泡構造が、生食パンの「しっとり感」と「なめらかな舌触り」を実現しているのです。
特にパンの耳の部分は違いが顕著で、生食パンの耳は「高級なシュークリームの生地を食べているような食感」と表現されることもあります。小さなお子さんやご高齢の方でも食べやすいのが特徴です。
生食パンと普通の食パンでは、使用する原材料や製造方法に大きな違いがあります。
【生食パンの主な原材料】(乃が美の例)
【普通の食パンの主な原材料】
生食パンは原材料にこだわりがあるだけでなく、製造方法も異なります。多くの高級生食パン専門店では、低温長時間発酵という製法を採用しています。この方法では、生地をゆっくりと時間をかけて発酵させることで、小麦本来の風味を引き出し、きめ細かな生地を作り出します。
また、焼成時間や温度管理も厳密に行われ、パンの中心部までしっかりと火を通しながらも、表面が固くなりすぎないよう調整されています。このような手間のかかる製法が、生食パン特有のしっとりとした食感を生み出しているのです。
一般的な食パンは大量生産を前提としているため、発酵時間は比較的短く、焼成も効率よく行われます。そのため、生食パンほどのきめ細かさや柔らかさは得られにくいのです。
気になるのはカロリーの違いですよね。高級素材をたっぷり使った生食パンは、普通の食パンと比べてカロリーが高いのでしょうか?
【食パンの枚数別カロリー比較】(平均値)
種類 | 8枚切り(約43g) | 6枚切り(約57g) | 5枚切り(約68g) | 4枚切り(約85g) |
---|---|---|---|---|
普通の食パン | 約117kcal | 約156kcal | 約188kcal | 約237kcal |
生食パン | 約125kcal | 約166kcal | 約200kcal | 約250kcal |
生食パンは、バターや生クリームなどの高カロリー素材を多く使用しているため、普通の食パンよりもやや高カロリーになる傾向があります。しかし、その差は1枚あたり10〜20kcal程度と、それほど大きくはありません。
栄養価については、使用している原材料によって異なりますが、生食パンは良質な脂質(バターなど)を使用していることが多く、また添加物が少ない傾向にあります。一方、普通の食パンは価格を抑えるために、様々な食品添加物が使われていることがあります。
ダイエット中の方は、GI値(グリセミックインデックス)も参考にするとよいでしょう。普通の食パンのGI値は約95と高めですが、全粒粉パンやライ麦パンなどはGI値が50〜55程度と低く、血糖値の急上昇を抑えられるため、ダイエット中でも比較的食べやすいとされています。
生食パンは、その名の通り「生」のままで食べるのが基本ですが、様々な食べ方やアレンジが可能です。
【生食パンの基本的な食べ方】
【おすすめのアレンジレシピ】
生食パンを軽くトーストし、上に良質なオリーブオイルをかけ、粗挽き岩塩とチーズをのせる
生食パンに薄くバターを塗り、スライスしたバナナをのせて軽くトースト、仕上げに練乳をかける
生食パンに海苔の佃煮を塗り、ちりめんじゃこをのせて軽くトースト、大葉を添える
生食パンはサンドイッチにするのも最適です。パンの耳までやわらかいので、耳つきのままサンドイッチにしても食べやすく、具材の味を引き立てます。卵サラダやアボカド、フルーツサンドなど、どんな具材とも相性抜群です。
生食パンは水分量が多く、添加物が少ないため、普通の食パンよりも賞味期限が短い傾向にあります。
【生食パンの保存方法と賞味期限】
【普通の食パンの保存方法と賞味期限】
生食パンを長持ちさせるコツは、以下の通りです。
生食パンは添加物が少ないため、できるだけ早く食べるのがベストです。
生食パンは保存料を使用していないことが多いため、カビには特に注意が必要です。少しでもカビが生えたら、全体を廃棄するようにしましょう。
市販の高級生食パンを毎日買うのは経済的に難しいという方のために、自宅でホームベーカリーを使って生食パン風の食パンを作る方法をご紹介します。
【ホームベーカリーで作る生食パン風レシピ】
材料(1斤分)。
作り方。
ホームベーカリーで作った生食パン風食パンと市販の高級生食パンには、やはり違いがあります。市販の高級生食パンは、プロの技術と設備を使って作られており、特に発酵管理や焼成温度の調整が精密に行われています。
また、ホームベーカリーで作る場合のカロリーは、市販の食パンよりもやや高くなる傾向があります。これは、ホームベーカリーで作る食パンは添加物を使わず、本来の作り方で作るためです。
【ホームベーカリーで焼いた食パンのカロリー】(6枚切り1枚あたり)
【市販の食パンのカロリー】(6枚切り1枚あたり)
自宅で作る場合は、材料や配合を工夫することで、より自分好みの食パンを作ることができます。例えば、バターの量を増やしたり、はちみつを加えたりすることで、より生食パンに近い食感を目指すことができるでしょう。
生食パンと普通の食パン、どちらが良いというわけではありません。用途や好みに合わせて選ぶのがベストです。特別な日の朝食やおもてなしには生食パン、普段使いには普通の食パンというように使い分けるのも良いでしょう。どちらも美味しく食べて、パンのある豊かな食生活を楽しんでください。