

水通しは必須だと思っていたけれど、マホン生地は工場出荷前に水通し済みです。
マホン(maffon)とは、愛知県名古屋市に工場を持つ丸安ニット株式会社が、2005年に立ち上げたオリジナルブランドです。最大の特徴は「リバーシブルジャガードニット」という、他ではなかなか手に入らない生地を扱っていること。1933年の創業以来、約90年にわたってニット生地を作り続けてきた熟練の職人たちが、今もなお名古屋城を望む下町の工場で24時間フル稼働して生産しています。
この生地の構造を簡単に言うと、Tシャツなどによく使われる薄い「天竺ニット」を2枚重ねて編み上げたものです。表と裏で配色がきれいに反転するため、1枚の生地で2種類のカラーリングを楽しめるのが最大の魅力です。これはリバーシブルということですね。
ジャガードと聞くと、ゴツゴツした厚手の生地を想像する方も多いかもしれません。しかしマホン生地は、日本国内に10数台しかない特殊な編み機を使い、1,000本を超える針が48本の糸を1本ずつ丁寧に引き上げながら編んでいくため、細かい模様が美しく表現されながらも、ふわふわとやわらかな手触りに仕上がります。触れてみると、まるでガーゼのような柔らかさです。
素材はコットン100%。化学繊維を一切使用していないため、敏感肌の方や赤ちゃん・小さなお子さんのお洋服にも安心して使えます。ストレッチ性もあるので着心地がよく、動きやすい服を作れるのも大きな強みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 素材 | コットン100% |
| 生地幅 | 約75cm |
| 構造 | 天竺ニット2枚重ね(接結ニット) |
| 生産地 | 日本(愛知県名古屋市) |
| 特徴 | リバーシブル・ほつれにくい・ストレッチあり |
| 水通し | 出荷前に工場で済み(一応任意で可能) |
柄は動物や植物をモチーフにしたかわいいオリジナルデザインが豊富で、シーズンごとに新作が登場します。「Botanical(ボタニカル)」「Animals(アニマルズ)」といったカテゴリに分かれており、好みの雰囲気から選びやすくなっています。
参考:マホン生地のブランド概要・歴史・特徴について詳しく紹介されています。
maffon(マフォン)公式サイト – about maffon
マホン(maffon)の生地は、看板商品である「リバーシブルジャガードニット」だけでなく、複数の種類が展開されています。それぞれ特性が異なるので、作りたいアイテムに合わせて選ぶのが基本です。
まず一番人気のリバーシブルジャガードニットは、表と裏で配色が反転するのが最大の特徴です。生地幅は約75cmで、重さ(目付)は123g/㎡程度の使いやすい中肉厚。よれにくく、ハイクオリティな仕上がりになります。Tシャツ・子供服・パンツ・スカートなど、着るものを作りたい場合に特におすすめです。
次に、リップルジャガードニットはリバーシブルジャガードニットよりも凹凸感のある表面が特徴で、立体感のある仕上がりを楽しみたい方に向いています。他のショップではなかなか見かけないレアな素材です。
そしてライト天竺ニットは、薄手で伸縮性が高く、インナーや肌着向きの生地です。コットン100%でやわらかく、赤ちゃんの肌着や夏向けのアイテムを作りたいときに重宝します。
このほかに、スパンフライス(袖口・裾のリブ部分に使う伸縮性の高い生地)も取り扱っており、Tシャツの仕上げに合わせて購入できます。スパンフライスはリブとして使うのが原則です。
選ぶ際のポイントをまとめると。
- 🧥 着る服を作りたい → リバーシブルジャガードニット
- 👶 赤ちゃん・肌着向け → ライト天竺ニット
- 🌿 凹凸感のあるデザインを楽しみたい → リップルジャガードニット
- 🪡 袖口・裾のリブを作りたい → スパンフライスを合わせて購入
生地の価格は、公式サイトや取り扱い店舗によって異なりますが、50cmカットで約900〜1,000円前後が目安です(2025年時点)。他の一般的なスパンフライス(50cmで約790円程度)と比べるとやや割高に感じる方もいますが、コットン100%・国産・リバーシブルという付加価値を考えると、十分な価値があると多くのハンドメイド愛好家から評価されています。
「ニット生地はロックミシンがないと縫えない」と思い込んでいる方は多いかもしれません。しかしマホン生地は、家庭用ミシンだけでも十分に縫えます。これは使えそうです。
ポイントは、ミシンの設定と道具の選択です。まず糸は、ニット生地専用の伸縮糸「レジロン」を使うのが基本です。普通のポリエステル糸では、生地の伸びに耐えられず縫い目が切れてしまうことがあります。針は「ニット針(Jersey針)」を使うことで、生地の目を傷つけずきれいに縫えます。
家庭用ミシンでニットを縫う際の手順はこうです。
1. 針をニット専用針(Jersey針 11番程度)に交換する
2. 糸をレジロン(ニット用のミシン糸)にセットする
3. 縫い目の設定を「伸縮縫い」か「ジグザグ縫い(2〜3mm幅)」にする
4. 縫い始めと縫い終わりは返し縫いをしっかりする
5. 生地端はジグザグミシンで処理するか、切りっぱなしでOK
マホン生地のリバーシブルジャガードニットは、通常のニット生地よりほつれにくいという大きな特徴があります。そのため、縫い代の生地端を切りっぱなしにしても問題ないことが多く、端処理が苦手な初心者の方でも作業が進めやすいです。切りっぱなしOKが条件です。
ロックミシンを持っている方は、2本針4本糸のロックミシンで縫えば、より本格的で伸縮性の高い仕上がりになります。特にTシャツや子供服など、着用時に引っ張られることが多いアイテムにはロックミシンが有利です。ただし、maffon公式では「ロックミシンなしでも大丈夫」と明言しており、多数の作り方動画を公開しているので、まずは家庭用ミシンから試してみてください。
縫う際にもう一点注意したいのが、生地を引っ張りながら縫わないこと。ニット生地を引っ張りながら縫うと、縫い目が波打ったり、縫い終わった後に生地が変形したりします。生地は自然に流すだけで縫い進めるのが基本です。
参考:maffonの生地を縫うときの縫い方やトラブル対策について詳しく解説されています。
maffon公式YouTube – How to avoid problems! ニット生地縫製のトラブル対策
マホン生地の魅力のひとつは、作れるアイテムのバリエーションの豊富さです。公式サイトのレシピページには無料の型紙と作り方が多数公開されており、初心者から上級者まで幅広く楽しめます。
お洋服の定番は何と言ってもTシャツです。子供用は90〜150サイズに対応した無料の型紙があり、大人用のTシャツも型紙付きで販売されています。ストレッチが効いているため動きやすく、肌触りも抜群なので、小さなお子さんにも喜ばれます。型紙どおりに生地をカットして縫い合わせるだけなので、ソーイング初心者の方でも取り組みやすいアイテムです。
パンツ類も人気です。リバーシブルワイドパンツは、表と裏で全く違う配色になるため、1本作ると2本分の気分で楽しめます。さらに裾を切りっぱなしにできるマホン生地の特性を活かして、端処理ゼロで仕上げることも可能です。
小物アイテムとしておすすめなのがペットボトルカバーです。maffonのコットン100%生地は水滴を吸収してくれるため、冷たい飲み物を入れたボトルカバーとして実用的。20cmほどのハギレ(はがきを縦に2枚並べたくらいのサイズ)があれば作れるので、生地を購入した際の余り布消費にもぴったりです。
保冷剤カバーやランチバッグ・移動ポケット・クッションカバーなど、入園・入学準備グッズとしても重宝します。日常のちょっとしたアイテムを手作りすることで、既製品にはないオリジナリティを出せるのは、ハンドメイドの大きな魅力のひとつです。
また、ハギレを使ったかぼちゃのオブジェ(ハロウィン装飾)のような季節の小物も作れて、布を余すところなく使い切れる点も主婦にはうれしいポイントです。
以下のような場面で特に活躍します。
- 🧒 子供の入園・入学準備(移動ポケット・体操着袋・レッスンバッグ)
- 👕 大人・子供のTシャツ、トレーナー、パンツ
- 🍼 赤ちゃんのベスト・肌着(コットン100%で敏感肌に安心)
- ♻️ ハギレでペットボトルカバー・保冷剤カバー・小物
参考:maffon公式ブログには無料レシピが多数掲載されています。
生地を購入したら、まず「水通し(地直し)」が必要かどうか気になりますよね。コットン素材は洗濯で縮みやすいため、「裁断前に水通しするのが常識」と思っている方も多いはずです。
マホン生地に関しては、公式サイトで「工場で熱処理・水通し済みのため、お使いになる前の水通しは基本的に不要」と説明されています。これは手間を省けて助かる情報ですね。
ただし「全く縮みがないとは言い切れない」とも記載されており、実際にユーザーが水通しを試した結果では縮みが確認されています。あるブロガーの実験によると、横幅80cm・縦30.5cmのジャガード生地が、水通し後に横76cm・縦29cmに縮んだという報告があります。縦横ともに約4〜5%程度の縮みです。洗いあがったTシャツが予想より小さかった、ということにならないよう、サイズにシビアな服地の場合は水通しを行うことをおすすめします。
水通しを行う場合の手順はシンプルです。まずたたんだ生地を水に2時間ほど浸し、洗濯機で軽く脱水してから室内で干します。乾いたらアイロンをかけて形を整えてから裁断に入りましょう。ニット生地の場合は脱水を長くしすぎると型崩れの原因になるため、短時間の脱水で取り出すのがコツです。
洗濯については、マホン生地はお洗濯後に「とっても柔らかくなる」とされています。また、柄は糸を編んで表現されているため(プリントではないため)、何度洗っても色落ちや柄がにじむ心配がありません。これはコットン100%生地ならではのうれしいポイントです。
保管する際は、日光や蛍光灯の光による黄変を防ぐため、暗い場所や不透明な袋に入れて保管するのがおすすめです。特にコットン素材は紫外線で変色しやすいため、購入後すぐに使わない場合は注意が必要です。
マホン生地は、いくつかのルートで購入できます。まずは公式サイト(maffon.com)での通販が一番品揃えが豊富で、最新の柄もいち早く入手できます。生地は50cmカット・1mカット・1.5mカットなど複数のサイズから選べ、送料無料になるのは13,000円以上の購入が条件です(一部地域を除く)。
公式サイト以外では、生地通販サイト「鎌倉スワニー」でも購入可能で、maffonとのコラボ生地が限定販売されることもあります。店舗を持っているため、実際に生地を手に取って確認したい方には店舗購入がおすすめです。また、「布地のマツケ」などの生地専門通販でも取り扱いがあります。メルカリなどのフリマアプリでは、ハギレや未使用品が定価より安く出品されることもあります。
ここで少し独自の視点をご紹介します。マホン生地を賢く使いたいなら、「ハギレ(はぎれ)」単位で購入する戦略が意外とお得です。50cm×75cmの生地でもペットボトルカバーやスタイ(よだれかけ)、移動ポケットなどの小物は十分に作れます。最初から大きなサイズを購入して余らせるよりも、小物用に少量を複数の柄で買い揃えると、費用を抑えながら多種類の柄を楽しめます。
さらにmaffon公式では、型紙と1着分の生地がセットになった「型紙+生地セット商品」も販売されています。生地の量を計算する必要がなく、届いてすぐに取りかかれるため、ソーイングを始めたばかりの方や「何cmあれば足りるかわからない」という方には特におすすめです。セット商品は生地を選ぶ手間も省けます。
参考:maffon公式通販サイトでは柄・サイズ・種類を選んで購入できます。
参考:鎌倉スワニーでもmaffonのリバーシブルジャガードニットを購入できます。