

サイルストーンは熱した鍋を直置きすると変色し、交換費用が70万円を超えることもあります。
コセンティーノは、スペインに本社を置くグローバル企業で、キッチン天板素材として人気の「サイルストーン(クォーツ材)」と「デクトン(セラミック材)」を製造販売しているメーカーです。世界52カ国以上で販売拠点を持ち、日本でも多くのオーダーキッチンメーカーが採用している実績のあるブランドです。
その直営ショールームが「コセンティーノ・シティ 東京」として、東京都港区南青山に2022年7月にオープンしました。場所は骨董通り沿い、根津美術館のすぐそばです。
📍 基本情報はこちらです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | コセンティーノ・シティ 東京 |
| 住所 | 東京都港区南青山6-4-14 イノックス青山 |
| アクセス | 表参道駅A5出口より徒歩約8分 |
| 営業時間 | 月曜〜土曜 10:00〜19:00 |
| 定休日 | 水曜日・祝日 |
| 予約 | citytokyo@cosentino.com または 03-4577-6144 |
ショールームは地下1階・1階・2階の3フロアで構成されており、総面積は305㎡超です。これはテニスコート約1面分に相当する広さで、床や壁、キッチン天板、洗面台カウンターまで実際に素材が施工されている状態で確認できます。ウィークデーに表参道に立ち寄るついでに訪れることができる場所です。
完全予約制ではなく来訪だけでも基本的には可能ですが、予約客が優先されるため、ゆっくり説明を受けたい方や天板選びを具体的に進めている方は、事前にメールか電話で予約するのが確実です。近くにはミーレの表参道ショールームもあるため、一日で複数のショールームを効率よく巡ることもできます。つまり、一度の外出で天板からキッチン機器まで比較できます。
参考リンク(ショールームの公式案内):
コセンティーノ・シティ 東京 公式ページ(Cosentino Japan)
実際にショールームに足を運ぶ最大のメリットは、「大判サンプルで質感を直接確認できる」ことです。カタログ写真や小さなサンプル片では、大柄の石目模様がキッチン全体でどう見えるかはほとんどわかりません。
ショールームには2メートル近い大判スラブが展示されており、「カルカッタ・ゴールド」や「ボヘミアンフレーム」といった大柄な人気柄も、本物の原板に近いサイズで確認できます。これは使えそうです。
ショールーム内でできることを整理すると、以下のとおりです。
地下1階にはフル装備のアイランドキッチンが設置されており、シンクとデクトン天板がシームレスに接合された展示や、ガゲナウのIHコンロやスチームオーブンとの組み合わせも確認できます。2階にはセミナールームと洗面台の展示があり、洗面ボウルをクォーツ素材で製作した事例も見られます。
「このタイルみたいな色、洗面台にも使えるの?」という疑問も、ここなら一度に解消できます。サンプルは300mm×150mmのサイズのものが多数用意されており、気に入った柄はその場でスタッフに確認しながら絞り込むことができます。
参考リンク(ショールーム訪問レポートと詳細紹介):
デクトン・サイルストーンのショールームを訪問した詳細レポート(ユーロキッチンズ)
コセンティーノ社の主力製品であるサイルストーンとデクトンは、よく混同されますが素材の成分から耐熱性まで大きく異なります。この違いを知らずに選んでしまうと、購入後に後悔することになります。
| 比較項目 | サイルストーン(クォーツ) | デクトン(セラミック) |
|---|---|---|
| 主成分 | 天然石英(水晶)約94%+樹脂 | 天然鉱物約90%(20種以上) |
| 耐熱性 | 約280度(熱鍋の直置きはNG) | 高い(鍋を直接置いてもOK) |
| 耐傷性 | 高い | さらに高い |
| 価格帯 | 人工大理石より約20〜40%高い | サイルストーンよりさらに高価 |
| コンロ前の壁への使用 | NG(難燃材のため不可) | OK(耐熱性が高い) |
| 屋外・紫外線 | 多少変色の可能性あり | 変色しにくい |
特に主婦が気をつけたいのが「サイルストーンへの熱鍋の直置き」です。サイルストーンは約94%が天然石英(水晶)ですが、バインダーとして樹脂が含まれているため、熱した鍋やフライパンを直接置くと表面が変色することがあります。変色してしまうと補修はできず、部分交換という形になりますが、実際には天板全体の交換になるケースがほとんどです。厳しいところですね。
デクトンはセラミック素材なので耐熱性が格段に高く、鍋の直置きは問題ありません。また、4mm厚というバリエーションがあるため、壁材やキッチンパネルとしても使えます。コンロ前のキッチンパネルにデクトンを選ぶ方法は、ショールームでも施工事例として展示されており、実際の仕上がりが確認できます。
ショールームに行く前に、自分がどのような使い方をするかをある程度イメージしておくと、スタッフへの相談もスムーズに進みます。「揚げ物をよくするか」「コンロ前の壁も変えたいか」など、ふだんの料理スタイルをメモして行くと確認が一度で終わります。
参考リンク(サイルストーンとデクトンの違いを詳しく解説):
コセンティーノ社のサイルストーンとデクトンの違い(オーダーキッチンMOK)
「気に入っても高すぎて無理だった…」という失敗を避けるために、ショールームを訪問する前に価格のざっくりとした目安を把握しておくことが大切です。
サイルストーンのキッチン天板は、価格ランク3〜7の5段階に分かれています。イメージしやすくするために、一般的なI型キッチン(天板幅2,700mm・奥行き650mm)の場合で考えてみましょう。
これらはあくまでも参考値であり、実際には配送費(東京23区内で軒先渡し約2万円)や加工費・施工費が別途かかります。オーダーキッチンメーカーに依頼する場合は、さらに工賃が加算される点も覚えておきましょう。これが基本です。
デクトンはサイルストーンよりも高価であり、原板のサイズが3種類・厚みが5種類(4mm・8mm・12mm・20mm・30mm)と幅広いため、用途に合わせた選択が必要です。たとえば、壁面には4mmや8mm、天板には12mm以上を使うというのが一般的な組み合わせです。
ランクが上がると一気に出費が膨らむため、「カタログで見て気に入った柄が最高ランクだった」というケースでは、予算オーバーになりがちです。ショールームでは、スタッフに希望予算を正直に伝えると、そのランク内で近いデザインを提案してもらえることもあります。
参考リンク(サイルストーンの価格ランク別詳細):
【2025年】サイルストーンを価格ランク別に並べてみました(ユーロキッチンズ)
ショールームは素材を見るには最良の場所ですが、実際に毎日使う主婦目線でチェックすべきポイントは、展示だけではわからないことがあります。ショールームを100%活用するために、知っておきたい視点を紹介します。
まず「傷は補修できない」という点を必ず頭に入れておきましょう。サイルストーンもデクトンも、ヒビが入ったり欠けたりした場合の補修は基本的にできません。これは天然石も同様ですが、「人工石だから多少は直せる」という思い込みは禁物です。もし欠けが気になるなら、エッジ(小口)の形状を「角丸仕上げ(R加工)」にする方法があります。スタッフに確認すればショールームの展示サンプルでも実際の小口加工を見ることができます。
次に「マーブル柄はカット面に模様が入らない」という特性があります。サイルストーンの大理石調の人気柄(カルカッタ・ゴールドなど)は表面に印刷(プリント)されているため、天板の側面(前垂れ部分)をカットすると断面に模様が入りません。これを知らずにオーダーすると、仕上がりに違和感を感じることがあります。意外ですね。ショールームでは実際にカットされた断面サンプルも確認できるため、「前垂れ部分はどうなるか」を必ず見ておきましょう。
さらに「廃番色が存在する」という問題も重要です。サイルストーンはスペインからの輸入品であるため、人気が低い柄は廃番になることがあります。気に入った柄が数年後には入手できなくなるリスクがあり、万が一天板の一部を追加・交換したい場合に同じ柄が入手できないケースも起きています。ショールームのスタッフに「この柄は廃番の予定はあるか」と確認しておくだけでリスクを減らせます。
最後に「スウェード仕上げはポリッシュより汚れが目立ちにくい」という実用的なメリットがあります。光沢があるポリッシュ仕上げは美しい反面、水跡や指紋が目立ちやすい傾向があります。マット仕上げのスウェードは傷や汚れが視覚的に馴染みやすく、毎日の調理で使う天板としては使い勝手がよいという声も多くあります。価格は10%ほど高くなりますが、日常的な見た目のストレスを考えると検討の価値がある選択です。ショールームでは両仕上げを同じ柄で比較できる展示もあるため、手で実際に触れて確認することをおすすめします。
これだけ覚えておけばOKです。ショールームは「素材を見る場所」だけでなく、「後悔しない選択をするための情報収集の場」として活用することが、満足度の高いキッチンリフォームへの近道となります。
参考リンク(ショールーム訪問と素材選びの実体験レポート):
キッチン天板選びにデクトン・サイルストーンのショールームに行ってみた(自由なキッチン)