猪の読みは「いのしし」だけじゃない!知らないと恥ずかしい全読み方

猪の読みは「いのしし」だけじゃない!知らないと恥ずかしい全読み方

猪の読みを完全解説!知って得する全種類ガイド

「猪口(ちょこ)」をずっと「いのくち」と読んでいると、恥をかく場面が年に3回以上あります。


この記事でわかること
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猪の読み方は3種類ある

「いのしし」「い」「チョ」の3つ。日常会話から漢字検定まで幅広く使われています。

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「猪口」は「いのくち」ではない

正しくは「ちょこ」。お酒の席やレストランで恥をかかないために知っておきたい読み方です。

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神社のハート形は「猪の目」

「いのめ」と読み、約1400年前から使われてきた日本の伝統文様。ハートに見えますが意味は全く違います。


猪の読み方の基本:「いのしし」「い」「チョ」の3種類


「猪」という漢字には、少なくとも3つの読み方が存在します。訓読みが「いのしし」と「い」、音読みが「チョ」です。これが基本です。


漢字検定では準1級に分類されるこの字、普段の生活ではほとんど「いのしし」しか目にしないため、他の読み方を知らない方も多いのが実情です。意外な読み方を知っておくと、日常のさまざまな場面で役に立ちます。


まず訓読み「いのしし」は、もっともよく知られた読み方です。野生動物のイノシシを指しますが、語源が面白くて「猪(い)の獣(しし)」という意味から来ています。「しし」は古い大和言葉で「肉」や「食肉となる獣」を意味していました。つまり「猪のシシ肉」というのが元々の言い方だったわけです。


次に訓読みの「い」。これは一字だけの読み方で、十二支の「亥(い)」と同じ音です。「い年生まれ」という言い方があるように、いのしし単体を短く呼ぶときに使われていました。現代では名前や地名に残っていることがほとんどです。


そして音読みの「チョ」。これは「猪口(ちょこ)」「猪突猛進(ちょとつもうしん)」「猪首(いくび)」などの熟語に使われます。「チョ」という音はもともと中国語由来の読み方で、日本に漢字が伝わった際に一緒に入ってきました。


つまり3種類が基本です。


読み方 種別 代表的な使用例
いのしし 訓読み 猪(いのしし)の被害、猪肉
訓読み 猪年、猪野(地名)、猪一郎(人名)
チョ 音読み 猪口(ちょこ)、猪突猛進(ちょとつもうしん)


参考:漢字「猪」の部首・読み・意味など(漢字辞典オンライン)
https://kanji.jitenon.jp/kanjif/2730


猪口(ちょこ)の読みと由来:「いのくち」は完全な間違い

「猪口」という漢字を見て「いのくち」と読んでしまう方は、実は少なくありません。「猪(いのしし)」+「口(くち)」と分解すれば「いのくち」になりそうですが、これは完全な誤りです。正しい読み方は「ちょこ」です。


間違いです。一読すれば分かりますが、なぜ「ちょこ」なのかを知っておくと記憶に定着しやすくなります。


「猪口(ちょこ)」という言葉の語源は、「ちょっとしたもの」「飾り気がない、安直なこと」を意味する古い言葉「ちょく(直)」が転じたものです。「猪」も「口」も、本来の意味とは無関係な当て字になります。つまり漢字の字義に引っ張られて読んでしまうと間違いになる、珍しいパターンです。


「猪口(ちょこ)」とは、日本酒を飲む際に使う小さな陶磁器の杯のこと。上部が開き、下がすぼまった形が特徴で、一口で飲み干せる程度のサイズが一般的です。蕎麦のつけ汁を入れる容器を「蕎麦猪口(そばちょこ)」と呼ぶのも同じ言葉です。これは使えそうです。


もともとは「ちょく」が元の読みで、それが時代とともに「ちょこ」へと変化しました。お酒の席や和食レストランで「これ何ていう器ですか」という場面が出たときに、正しく「おちょこ」と言えるかどうか、知っているだけで大人の教養として印象が変わります。


また「猪口才(ちょこざい)」という言葉もあり、こちらは「小生意気なこと」という意味です。「才」はあまり良い意味では使われておらず、子どもや若い人が生意気な言動をするときに使います。「猪口」の「チョ」は「ちょっとした、小さい」というニュアンスを持つ音なのです。


参考:「猪口」の正しい読み方とは?(サライ)
https://serai.jp/hobby/1161430


猪突猛進の読みと意味:プラスとマイナス両方で使える言葉

「猪突猛進」は「ちょとつもうしん」と読みます。日常会話でも比較的よく耳にする四字熟語ですが、「ちょとつ」の部分を「いとつ」と読んでしまう方がいます。「猪(チョ)」の音読みを知らないと起きやすいミスです。


「猪突猛進」は「猪突(ちょとつ)」+「猛進(もうしん)」に分けられます。「猪突」とはイノシシのように後先を考えず突き進む様子、「猛進」は激しく進むこと。合わせると「周囲の状況や人の気持ちを顧みず、ひたすら突き進む」という意味になります。


ここで注意が必要な点があります。「猪突猛進」はほめ言葉として使われることも多いですが、本来はどちらかというと批判的・自嘲的なニュアンスが含まれる言葉です。「計画性がなく向こう見ず」という否定的な意味合いで使われることが多かったのですが、近年は「一直線に目標へ向かって努力する」というポジティブな意味で使われるケースも増えています。


🐗 使い方の例。

  • ネガティブな使い方:「彼は猪突猛進で、周りの意見を全く聞かない」
  • ポジティブな使い方:「猪突猛進に夢へ向かって走り続けた結果、成功をつかんだ」
  • 自分で使う場合:「猪突猛進なところが私の欠点でもあり、強みでもあります」


イノシシが直進する理由は、視野が約300度あるものの、正面の焦点距離が短く、速度を上げると方向転換しにくくなるという生態的な理由があります。猟師が観察したイノシシの突進する姿がそのまま言葉になったわけです。いいことですね。


就活や自己紹介で「座右の銘は猪突猛進です」と使う場面もありますが、その際は「計画なく突き進む」ではなく「目標に一直線に努力する」という意味でポジティブに説明するのが適切です。面接などで使う際は、具体的なエピソードと一緒に話すのがポイントです。


猪の目(いのめ)の読み:神社仏閣のハート形に隠された意味

神社やお寺を訪れたとき、建物の装飾にハート型の模様を見かけたことはないでしょうか。これは「猪の目(いのめ)」と読む、日本古来の伝統文様です。「ハートではないか」と思われがちですが、それは大きな勘違いです。


「猪の目」とは、文字通りイノシシの目を模したとされる文様で、読み方は「いのめ」です。形はハートを上下逆にしたような形、あるいはハートそのもののように見えますが、成立はハートマークよりも約1,400年以上古く、飛鳥・奈良時代からすでに使われていた記録があります。


この文様が使われてきた目的は、主に魔除けと火除けです。イノシシは山火事が起きると素早く逃げる習性があることから、「火難を逃れる」縁起の良い象徴とされてきました。神社やお寺の門扉、欄間(らんま)、お城の装飾金具など、さまざまな場所に使われています。


🏯 猪の目を見られる有名な場所。

  • 明治神宮(東京)の南神門の扉
  • 長谷寺(奈良)の建築装飾
  • 泉涌寺御座所(京都)の装飾金具


近年は「映える」文様としてアクセサリーや着物の柄にも使われるようになっています。SNSで「神社でハートを見つけた!」と投稿している方も多いですが、正確には「猪の目(いのめ)文様」と呼ぶのが適切です。


「なぜイノシシの目がハート型なのか」については、実は定説がありません。「正面から見たイノシシの顔の目の部分がそう見えた」という説や、「猪目懸(いのめげぎょ)という建築部材の形がたまたまそうなった」という説など、複数の説が存在しています。厳しいところですね。


参考:幸せの猪目(いのめ)について(総本山長谷寺公式)
https://www.hasedera.or.jp/free/?id=538


猪牙・猪首・猪武者:猪を使った熟語の読み方と意味まとめ

「猪」を使った熟語は意外と多く、それぞれ読み方がバラバラなため、正しく読めないと恥をかくことがあります。知っておくと語彙力のある人という印象を与えられます。これが条件です。


まず「猪牙(ちょき・いのき)」。同じ漢字でも読み方によって意味が全く変わる珍しい言葉です。「いのき」と読めばイノシシの牙(きば)のこと。古来より魔除けや装飾品として珍重されてきました。一方「ちょき」と読むと、江戸時代に隅田川などで使われていた細長い小型船「猪牙舟(ちょきぶね)」のことを指します。船の舳先(へさき)がイノシシの牙のように鋭く突き出た形をしていたことから、その名がつきました。


「猪牙舟」は全長約5.4〜8.1メートルほどの小型の舟で、江戸の川を走る「タクシー」のような存在でした。速くて小回りが利くため、急いで移動したい武士や商人に重宝され、吉原遊廓への足としても多く使われました。深川江戸資料館(江東区)に実物大の復元が展示されています。


次に「猪首(いくび)」。これは「首が短く、太い様子」を表す言葉で、「いのくび」とも読みます。イノシシの首が短く太い特徴から来ており、人の体型を表すときにも使われます。


そして「猪武者(いのししむしゃ)」。これは「向こう見ずに突進する武士」のことで、勇敢ではあるが思慮がないという意味が含まれます。戦国時代の武士の気質を表す言葉として今でも残っています。


📝 猪の熟語・読み方まとめ。

  • 猪牙(いのき):イノシシの牙。魔除けや装飾品に使われた
  • 猪牙・猪牙舟(ちょき・ちょきぶね):江戸時代の細長い小型船
  • 猪首(いくび):首が短く太い様子
  • 猪武者(いのししむしゃ):向こう見ずに突進する武士
  • 猪口才(ちょこざい):小生意気なこと
  • 猪突猛進(ちょとつもうしん):後先を考えず突き進む


「猪」という字は人名にも使われる漢字で(人名用漢字に指定されています)、「猪之助(いのすけ)」「猪一郎(いいちろう)」のような名前が実在します。「鬼滅の刃」に登場する嘴平伊之助(はしびらいのすけ)も「猪」にちなんだ名前ですね。


猪の漢字の成り立ちは「犭(けものへん)+者(しゃ)」の会意兼形声文字です。「口の突き出ているイノシシ」の象形と、「台上にしばを集め積んで火をたく」象形が組み合わさっています。画数は11画で、漢字検定の準1級レベルです。「難しそうに見えるが実は日常の中にたくさん登場する漢字」の代表格です。


参考:猪牙の読み方・意味・由来(ariescom.jp)
https://www.ariescom.jp/entry/%E7%8C%AA%E7%89%99




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