
豆板醤は約200年前に中国四川省で誕生した、そら豆を主原料とする発酵調味料です。特に省都成都市内の郫県(現在の郫都区)で作られる「郫県豆板醤」は高級品として世界的に知られています。
参考)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%86%E6%9D%BF%E9%86%A4
豆板醤の製造方法は独特で、脱皮したそら豆を吸水させて蒸さずに麹とし、塩漬けにして発酵させます。その後、胡麻油、唐辛子味噌、胡麻味噌、小麦味噌、香辛料、砂糖などを添加して熟成させることで完成します。
本来は唐辛子を入れずにそら豆だけで作ったものを豆板醤と呼んでいましたが、現在では辛い豆板醤の方が一般的になっています。辛い豆板醤は特に「豆板辣醤(トウバンラージャン)」と呼ばれることもあります。
🌶️ 辛さの特徴
コチュジャンは朝鮮半島が発祥の発酵調味料で、その名前は唐辛子(コチュ)の醤(調味料)を意味します。「苦椒醤」と漢字で表記され、「苦椒」は唐辛子、「醤」は味噌のような発酵調味料を指しています。
参考)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3
主な材料はもち米麹で、これに唐辛子の粉、塩などを加えて発酵熟成させて作ります。時代や地域によっては大豆、麦や小麦粉、黍なども混ぜることがあり、製法は多様化しています。
🍯 甘みの特徴
コチュジャンの甘辛い味は、ビビンバを食べる際の必需品として親しまれており、鍋物や煮物、炒め物、和え物から薬味まで幅広く使用されています。そのまま生野菜につけたり、直接ご飯に混ぜ込んで食べることもでき、韓国の食卓に欠かせない調味料となっています。
両者の最大の違いは原材料にあります。豆板醤はそら豆に麹と塩水、唐辛子などを加えて作られるのに対し、コチュジャンは唐辛子ともち米などが主原料で、麹や塩などを合わせて発酵させます。
参考)https://chomiryo.jp/doubanjiang-gochujang/
📊 原材料比較表
調味料 | 主原料 | 副原料 | 発酵期間 |
---|---|---|---|
豆板醤 | そら豆 | 唐辛子、麹、塩水 | 長期熟成 |
コチュジャン | もち米麹 | 唐辛子粉、塩 | 発酵熟成 |
豆板醤の原材料であるそら豆は、発酵過程で独特の旨味と深いコクを生み出します。一方、コチュジャンのもち米麹は糖化により自然な甘みを醸成し、唐辛子の辛さを和らげる効果があります。
この原材料の違いが、両者の味わいの違いを決定づける重要な要素となっています。豆板醤はそら豆由来の濃厚な旨味、コチュジャンはもち米由来のまろやかな甘みが特徴として現れています。
参考)https://tokubai.co.jp/news/articles/5257
豆板醤は塩辛さと少し酸味のある独特な香りが特徴的で、鮮烈な辛さを持つ調味料です。油で加熱することで豆板醤本来の風味がより引き立ち、深い旨味を料理に与えます。
🔥 豆板醤の味の特徴
四川料理には欠かせない調味料として、麻婆豆腐、担々麺、棒棒鶏などの代表的な料理に使用されています。特に麻婆豆腐では、豆板醤の辛味が豆腐の淡白さと絶妙にマッチし、四川料理特有の「麻辣」(しびれる辛さ)を演出します。
料理での活用ポイント
豆板醤の辛味は、東南アジアや南インド同様、現地の高温多湿な環境の中で食欲を増し、発汗作用を引き起こす健康効果もあります。
コチュジャンは豆板醤と比較して辛さが控えめで、甘みを感じることが大きな特徴です。もち米麹由来の自然な甘さと、発酵により和らいだ唐辛子の辛みが絶妙なバランスを作り出しています。
参考)https://magokoro-care-shoku.com/column/what-is-bean-paste/
🍯 コチュジャンの味の特徴
参考)https://furunavi.jp/discovery/knowledge_food/202502-gochujang_doubanjiang/
韓国料理において、コチュジャンはビビンバ、焼き肉、タッカルビなどの定番料理に欠かせない調味料です。ビビンバでは野菜と混ぜ合わせることで、甘辛い味が食材全体を包み込み、食欲をそそる味わいを生み出します。
現代の料理トレンド
コチュジャンの甘辛い特性は、現代の「旨辛ブーム」にも合致しており、韓国料理以外の創作料理でも幅広く活用されています。日本製のコチュジャンは特に甘みが強調されており、日本人の味覚に合わせた調整がなされています。