
韓国料理の人気メニューであるタッカンマリとサムゲタン。どちらも鶏を丸ごと一羽使った料理として知られていますが、実は調理法や食べ方に大きな違いがあります。この記事では、韓国在住経験のある筆者が両者の違いを詳しく解説していきます。
まず、両料理の名前の意味から見ていきましょう。
**タッカンマリ(닭한마리)**は韓国語で「鶏一羽」という意味です。その名の通り、鶏を丸ごと一羽使った料理を指します。シンプルな名前ながら、韓国の食文化を象徴する料理の一つとなっています。
一方、**サムゲタン(삼계탕)**は「参鶏湯」と漢字で書き、「参」は高麗人参、「鶏」は鶏肉、「湯」はスープを意味します。つまり、高麗人参と鶏肉を煮込んだスープという意味になります。
この名前の違いからも分かるように、サムゲタンは高麗人参を使った薬膳料理としての側面が強いのに対し、タッカンマリはシンプルに鶏の旨味を楽しむ料理という違いがあります。
両料理の最も大きな違いは、具材の入れ方と調理法にあります。
タッカンマリの調理法と具材:
サムゲタンの調理法と具材:
タッカンマリは鶏と具材を一緒に鍋で煮込むシンプルな調理法なのに対し、サムゲタンは鶏の中に薬膳素材を詰めて煮込むという手の込んだ調理法を用います。この違いが、両料理の味わいや食べ方にも大きく影響しています。
味付けと食べ方の面でも、タッカンマリとサムゲタンには明確な違いがあります。
タッカンマリの味付けと食べ方:
サムゲタンの味付けと食べ方:
タッカンマリはタレと一緒に味わう楽しさがある一方、サムゲタンはそのままの味わいを楽しむ料理と言えます。また、タッカンマリは友人や家族と鍋を囲んで食べる社交的な料理であるのに対し、サムゲタンは個人で楽しむことが多い料理という違いもあります。
健康面から見ても、両料理には違いがあります。
タッカンマリのカロリーと栄養:
サムゲタンのカロリーと栄養:
サムゲタンは栄養価が高く、特に体力回復や滋養強壮を目的とした料理であるのに対し、タッカンマリはより日常的に楽しめる料理と言えるでしょう。
韓国での食文化や季節による食べ方の違いも興味深いポイントです。
韓国でのタッカンマリの位置づけ:
韓国でのサムゲタンの位置づけ:
韓国では「暑さには熱いもので対抗する」という考え方があり、特に暑い夏にはサムゲタンを食べて体力を回復させる習慣があります。一方、タッカンマリはより日常的な料理として、季節を問わず楽しまれています。
タッカンマリとサムゲタンの違いを表で比較すると、以下のようになります。
比較項目 | タッカンマリ | サムゲタン |
---|---|---|
名前の意味 | 鶏一羽 | 参鶏湯(高麗人参と鶏のスープ) |
高麗人参の使用 | × | ○ |
もち米 | × | ○(鶏の中に詰める) |
韓国のもち(トック) | ○ | × |
食べ方 | タレや薬味と一緒に | そのまま(時々塩をつける) |
麺と一緒に | 食べることが多い | 食べない |
ポンナル(伏日)に | あまり食べない | よく食べる |
カロリー | 低め | 高め |
具材の入れ方 | 鍋で一緒に煮込む | 鶏肉の中に入れ込む |
料理の提供方法 | みんなで一緒に食べる | 一人一人別々に提供 |
両方の料理を家庭で簡単に作る方法をご紹介します。本場の味を完全に再現するのは難しいですが、基本的な味わいは家庭でも十分に楽しめます。
簡単タッカンマリの作り方:
材料(2~3人前)
タデギ(タレ)の材料
作り方。
簡単サムゲタンの作り方:
材料(2人前)
作り方。
これらのレシピは本場の味を完全に再現するものではありませんが、家庭で手軽に韓国料理の雰囲気を楽しむことができます。特に、タッカンマリは材料も調理法もシンプルなので、初めての方でも挑戦しやすいでしょう。
日本国内でも本格的なタッカンマリとサムゲタンを楽しめるお店が増えています。特に東京の新大久保や大阪の鶴橋など、韓国料理店が集まるエリアでは多くの専門店を見つけることができます。
東京でおすすめのタッカンマリ・サムゲタン専門店:
大阪でおすすめのタッカンマリ・サムゲタン専門店:
最近では、タッカンマリやサムゲタンの素も市販されているので、家庭でも手軽に本格的な味を楽しむことができます。特に「タッカンマリの素」は、鶏がらスープにニンニクの旨みを加え、ねぎ風味油で風味よく仕上げたものが多く、これを使えば簡単に本格的な味を再現できます。
また、日本では韓国のポンナル(伏日)に合わせて「サムゲタンフェア」を開催する韓国料理店も増えています。日本の土用の丑の日にウナギではなく、サムゲタンを食べて夏バテ防止をする