
シャインマスカットを保存する際は、まず軸の色を確認することが重要です。軸が緑色なら常温保存が可能ですが、茶色くなっている場合は冷蔵または冷凍保存を選びましょう。
参考)https://www.ajfarm.com/25019/
保存で最も大切なのは、洗わないことです。シャインマスカットの表面に見える白い粉は「ブルーム」と呼ばれる天然成分で、実を乾燥や細菌から守る役割を果たしています。洗うとこの保護膜が流れ落ち、鮮度が急激に低下してしまいます。
参考)https://www.trial-net.co.jp/mag/detail/15998/
また、軸から実を外す際は手でちぎらず、ハサミを使用して2~3mm程度の軸を残してカットするのがポイントです。手でちぎると皮が裂け、その部分から傷みが始まってしまいます。
シャインマスカットは追熟しない果物のため、購入時の状態から甘味が増すことはありません。むしろ時間が経つにつれて風味が落ちていくため、適切な保存方法で鮮度を維持することが美味しく食べるための鍵となります。
参考)https://sanchoku-prime.com/articles/muscat_keep
常温保存は軸が緑色で新鮮な場合にのみ適用できる方法で、保存期間は1~3日が目安です。気温が高い夏場は1日で傷むこともあるため注意が必要です。
参考)https://macaro-ni.jp/111346
常温保存する際は、一房ずつ新聞紙やキッチンペーパーで包み、風通しの良い冷暗所に置きます。新聞紙は一度丸めて柔らかくしてから使用すると、実に傷をつけることなく包めます。
参考)https://furunavi.jp/discovery/knowledge_food/202301-shinemuscat/
食べる1時間ほど前には冷蔵庫で冷やすと、シャインマスカットに含まれる果糖の性質により甘味が強く感じられます。冷蔵庫で冷やし忘れた場合は、食べる直前に2~3分程度氷水に浸ける方法もあります。
ただし、室温が30℃を超える猛暑日や、冷房を切って外出する際は、傷みを防ぐため冷蔵保存に切り替えることをおすすめします。
冷蔵保存は最も推奨される方法で、保存期間は4~7日間です。野菜室での保存が適温となるため、冷蔵室ではなく野菜室を使用しましょう。
まず、キッチンハサミで実を房から切り離します。この際、軸を2~3mm残してカットすることが重要です。密閉容器にキッチンペーパーを敷き、実同士が接触しないように間隔を空けて並べます。
最後に実の上にもキッチンペーパーを乗せ、密閉容器のフタをして野菜室で保存します。キッチンペーパーは余分な水分を吸収し、カビの発生を防ぐ効果があります。
冷蔵保存のメリットは鮮度を保てることですが、冷えすぎにより甘味や風味がやや落ちるというデメリットもあります。食べる前に30分ほど室温に戻すと、本来の甘味を楽しめます。
保存容器はジッパー付き保存袋でも代用可能ですが、実が潰れないよう注意が必要です。
冷凍保存は最も長期保存が可能で、2~3週間が目安です。風味は若干落ちますが、1ヵ月程度保存することも可能です。
冷凍保存する場合は、洗ってから保存します。これは冷凍により長期保存するため、表面の汚れを除去する必要があるからです。実を1粒ずつ流水で優しく洗い、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取ります。
密閉容器やフリーザーバッグに、実同士が接触しないよう間隔を空けて入れ、冷凍室で保存します。実がくっついてしまうと、解凍時に傷つきやすくなります。
解凍は半解凍状態がおすすめです。10秒ほど流水にさらすと、シャリシャリとした食感が残り、シャーベット感覚で楽しめます。完全に解凍するとハリが失われ、ブヨブヨした食感になってしまいます。
茨城県の農業研究では、マイナス40℃以下の低温または脱酸素剤の使用により、果皮の変色と食味低下を防げることが報告されています。
参考)https://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/enken/seika/kajyu/budo/documents/06syaintouketu.pdf
シャインマスカットの保存期間をさらに延ばすためには、いくつかの独自テクニックがあります。
エチレンガス対策として、りんごやバナナなど、エチレンガスを多く放出する果物と一緒に保存しないことが重要です。エチレンガスはシャインマスカットの老化を促進し、保存期間を短縮させます。
湿度管理では、保存容器に除湿剤を入れることで、カビの発生を防げます。ただし、除湿剤が直接実に触れないよう注意しましょう。
温度変化を避けることも大切で、冷蔵庫の開け閉めによる温度変化を最小限にするため、ドアポケットではなく奥の方で保存します。
また、房ごとの状態確認を定期的に行い、傷んだ実を早めに取り除くことで、他の実への影響を防げます。1粒でも傷むと、そこから細菌が繁殖し、房全体に広がる可能性があります。
さらに、購入時のパッケージの確認も重要です。透明パックに入っている場合は、結露がないか確認し、ある場合は早めに移し替えましょう。結露はカビの原因となります。
これらのテクニックを組み合わせることで、通常の保存期間よりも数日間長く、美味しいシャインマスカットを楽しむことができます。
食材の保存について詳しい情報が必要な方は、農林水産省の食品保存に関するガイドラインをご参照ください。
https://www.maff.go.jp/
茨城県の農業技術に関する研究成果については、茨城県農業総合センターの資料が参考になります。