

ビームスのTシャツは、BEAMS公式の店頭では一切買えません。
「らぶらび」とは、ヴァイオリニスト・高嶋ちさ子さんのダウン症の姉・高嶋未知子さん(愛称:みっちゃん)が、通う就労支援施設「パレット」でほかの仲間たちと一緒に手作りしてきたうさぎのぬいぐるみのことです。正式には"LOVE RABBIT"と表記され、ふっくらとした丸みのあるフォルムがとてもキュートなぬいぐるみで、みっちゃんの温かな感性が詰まったアート作品として知られています。
日本テレビ系バラエティ番組「1周回って知らない話」で未知子さんの日常が紹介されたことをきっかけに、多くの視聴者の心をつかみました。ぬいぐるみを丁寧に作り続けるみっちゃんの姿が共感を呼んだのです。
このらぶらびは、ただのかわいいグッズではありません。就労支援という社会的文脈の中で生まれた創作物で、未知子さんたちの"働く意欲"と"表現する喜び"が形になったものです。そこが多くの人の心を動かした理由でもあります。
未知子さんは現在60代でありながら、父・弘之さん(91歳)や兄・太郎さんをはじめとする家族と充実した日々を過ごしていることも番組で紹介されています。GAP(アパレルショップ)で働いた経験もあり、ファッションへの興味も深いことが知られています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| ぬいぐるみ名 | LOVE RABBIT(らぶらび) |
| 制作者 | 高嶋未知子(みっちゃん)と就労支援施設「パレット」のメンバー |
| モチーフ | うさぎ |
| きっかけとなった番組 | 日本テレビ系「1周回って知らない話」 |
らぶらびが生まれた場所を知ることが、ビームスとのコラボを理解する第一歩です。
ビームスとのコラボプロジェクトが公式に発表されたのは、2024年12月18日のことです。ブランド名は「MiCHiKO with BEAMS(ミチコ ウィズ ビームス)」。未知子さんが自ら書いたサインロゴ「MiCHiKO」に、日本を代表するセレクトショップ・ビームスの想いを込めた「with BEAMS」を冠した特別なプロジェクト名です。
第1弾の商品ラインナップは下記のとおりです。
合計6種類のアイテムが制作され、高嶋ちさ子さんのコンサート会場で試験的に販売されたところ、あっという間に売り切れが続出しました。これはただの話題作りではなく、実際の消費者から認められたという証明でもあります。
大事な点として、これらの商品はビームスの通常店舗やビームス公式オンラインショップでは一切販売されていません。購入できるのは、高嶋ちさ子さんのコンサート会場の物販、または専用の公式Webショップのみです。知らずにビームスの店頭へ足を運んでも手に入らないため、ここは特に注意が必要です。
コラボが実現した背景には、ビームス側が未知子さんの創造性を高く評価したことがあります。単に「話題の人のグッズを作る」のではなく、未知子さん自身がプロジェクトリーダーとして意見を出し、デザインの方向性にも積極的に関わったことが、このコラボを特別なものにしました。
BEAMS公式ニュース:障がいのある方々の活動を応援するコンサートグッズをプロデュース(第1弾)
第1弾グッズの大ヒットを受け、プロジェクトは第2弾へと発展しました。2026年2月4日の「1周回って知らない話」2時間スペシャルでは、第2弾「MiCHiKO with BEAMS」として新作グッズが正式に発表されています。
第2弾のラインナップには、みっちゃんのこだわりが詰まったアイテムが並びました。
そして特筆すべき出来事が、みっちゃんの「モデルデビュー」です。ビームスのスタッフから「作った服を着て撮影のモデルになってほしい」とオファーされたみっちゃんは、最初こそ渋っていたものの、最終的にカメラの前に立ちました。白シャツにひざ丈パンツというアクティブなスタイルで次々と決めポーズを披露し、カメラマンから「思ったより楽しまれているから、意外と撮られるの好きなんだな」と絶賛されるほどの堂々たる姿を見せました。意外です。
「GAPで働いた経験が生きている」と語るみっちゃんの言葉からは、長年ファッションと向き合ってきた自信がにじんでいます。つまりプロデューサーであり、モデルでもあるというわけです。
第2弾商品は2026年2月4日19時より高嶋ちさ子公式Webショップにて販売開始され、なんと翌5日の正午時点で12点中8点がすでに売り切れという状態になっていたと報告されています(平均価格は約6,800円)。人気の高さが数字に現れています。
BEAMS公式ニュース:高嶋ちさ子さんの姉・未知子さんとの〈MiCHiKO with BEAMS〉をプロデュース(第2弾)
このコラボ商品は、一般的なセレクトショップの商品とはまったく異なる流通ルートを持っています。購入できる場所は基本的に2つに限られます。
まず1つ目は、高嶋ちさ子さんのコンサート会場の物販です。全国公演の際に物販コーナーで販売されますが、数量が限られているため、公演当日に完売していることも少なくありません。会場でしか入手できないアイテムがある場合もあり、足を運ぶ価値は十分にあります。
2つ目は、高嶋ちさ子オフィシャルWebショップ(Shopify)です。こちらはオンラインで購入できる唯一の正規ルートです。ただし番組放送後など需要が集中するタイミングには在庫がすぐに底をつくため、こまめにページを確認する必要があります。
この2つ以外でのルートには注意が必要です。フリマサイトやオークションサイトで転売品が出回っている可能性がありますが、正規品の保証がなく、価格が定価を大きく超えているケースがほとんどです。フリマで1点6,000円のTシャツが1万円以上で出品されているケースも見られます。
転売品を避けて確実に手に入れるためには、公式SNSと公式Webショップを常にチェックしておくことが重要です。高嶋ちさ子さんの公式Instagramでは販売情報が随時アップされているので、通知設定をオンにしておくと便利です。
公式ルートで購入するのが基本です。
MiCHiKO with BEAMSは、単なるファッションコラボにとどまりません。このプロジェクトには、購入することで社会貢献につながる仕組みが組み込まれています。
売上の一部は、デザインを手がけた「パレット」のアーティストへ適正な対価として支払われます。つまり、購入者のお金が直接、みっちゃんたちの就労支援につながる形になっているのです。
さらに、売上の一部は一般社団法人「Get in Touch」へも寄付されます。Get in Touchは女優の東ちづるさんが2012年に設立した団体で、アート・音楽・映像・舞台などを通じて「誰も排除しない、まぜこぜの社会」の実現を目指して活動しています。ダウン症のある方や障がいのある方が、クリエイティブな活動を通じて社会とつながれる場づくりに取り組んでいることで知られています。
これは使えそうです。服を1枚買うだけで、福祉施設で働くアーティストへの報酬支援と、障がいのある方を取り巻く社会環境の改善という2つの意義ある活動を同時に応援できるのです。
また、このプロジェクトが注目される背景には、「障がいのある人の才能を"消費"するのではなく、対等なクリエイターとして認める」という姿勢があります。未知子さんが実際にビームス本社でミーティングに参加し、デザインのコンセプトや方向性について意見を言える立場に置かれているという事実は、そのことを体現しています。
ファッションを楽しみながら、誰かの「働く喜び」を支えられる。それがこのコラボの一番の魅力かもしれません。
一般社団法人Get in Touch公式サイト:「まぜこぜの社会」を目指す活動内容