
叙々苑と游玄亭は同じ叙々苑グループが運営する焼肉店ですが、そのポジショニングには明確な違いがあります。叙々苑は全国に50店舗以上を展開する高級焼肉チェーンであるのに対し、游玄亭は叙々苑グループの最高峰と位置づけられる超高級焼肉店です。両店の違いを詳しく見ていきましょう。
叙々苑は北海道から沖縄まで全国に50店舗以上を展開する高級焼肉チェーンです。高層ビルの上層階に店舗を構えることが多く、東京スカイツリーの商業施設「東京ソラマチ」の30階など、眺望の良い場所に出店しています。
叙々苑の特徴は以下の通りです。
叙々苑は高級焼肉店でありながらも、一般のお客様にも親しみやすいブランドとして展開しており、特別な日の食事から普段使いまで幅広いシーンで利用されています。
游玄亭は叙々苑グループの最高峰ブランドとして、より洗練された営業形態と高級感を追求しています。西麻布本館をはじめ、赤坂、銀座並木通り、新宿、ホテルニューオータニなど、都内の一等地に店舗を構えています。また、大阪や京都にも出店しています(名古屋店は2025年3月9日に営業終了)。
游玄亭の特徴は以下の通りです。
価格帯の例。
游玄亭では、ランチタイムにもコース料理やアラカルトメニューを提供しており、昼間でも最高級の焼肉を楽しむことができます。ただし、ランチでもディナーより若干リーズナブルになるものの、一般的な焼肉店と比べると高価格帯です。
叙々苑と游玄亭では、店内の雰囲気や客層にも明確な違いがあります。
叙々苑の店内雰囲気と客層。
游玄亭の店内雰囲気と客層。
有楽町マリオン11階にある游玄亭では、高めの壁で仕切られた半個室のような席があり、隣の席とも仕切りで遮られているため、落ち着いて食事と眺望を楽しめる環境が整っています。このような配慮は、芸能人など人目を気にする顧客にも配慮した設計と言えるでしょう。
游玄亭は高級店のイメージが強いですが、ランチタイムには比較的リーズナブルに最高級の焼肉を楽しめるメニューも提供しています。
游玄亭のおすすめランチメニュー。
游玄亭のランチの特徴。
予約方法。
游玄亭でのランチは、ディナーよりもコストパフォーマンスが良く、最高級の焼肉店の味を比較的リーズナブルに体験できる機会です。特に平日のランチタイムは混雑も少なめで、ゆったりと食事を楽しめることが多いでしょう。
游玄亭の名古屋店は2025年3月9日をもって営業を終了しました。名古屋店の閉店は、叙々苑グループの店舗戦略の見直しの一環と考えられます。
游玄亭の現在の店舗展開。
叙々苑グループ全体としては、「叙々苑」「游玄亭」「叙々苑キッチン」の3つのブランドを展開しています。それぞれのブランドが異なる客層やニーズに対応することで、幅広い顧客層を取り込む戦略を取っています。
叙々苑グループの今後の展開予定。
游玄亭は、その超高級路線を維持しながらも、ランチタイムなどを活用して新たな顧客層の開拓も進めています。また、叙々苑グループ全体としては、店舗での飲食だけでなく、ドレッシングや焼肉弁当など、小売り商品の展開も積極的に行っています。
これらの戦略により、叙々苑グループは高級焼肉市場でのブランド価値を維持しながら、多様な顧客ニーズに応える体制を構築しています。
叙々苑と游玄亭の大きな違いの一つが、提供される肉の品質と希少性です。特に「シャトーブリアン」と呼ばれる最高級部位については、両店舗間で明確な差別化が図られています。
叙々苑のシャトーブリアン。
游玄亭のシャトーブリアン。
シャトーブリアンとは、牛のヒレ肉の中でも中央部分の最も柔らかく風味豊かな部分を指します。一頭の牛からわずかしか取れない希少部位であり、その中でも品質の高いものを厳選するため、游玄亭のシャトーブリアンはさらに希少性が高まります。
游玄亭では、肉の品質だけでなく、提供方法や盛り付けにもこだわりがあります。専用の器に美しく盛り付けられ、焼き方も丁寧に指導してくれるため、最高の状態で味わうことができます。
また、游玄亭では肉の熟成方法にもこだわっており、最適な熟成期間を経た肉を提供することで、旨味を最大限に引き出しています。このような細部へのこだわりが、叙々苑と游玄亭の価格差となって表れているのです。
特別な記念日や大切な接待の場では、游玄亭のシャトーブリアンは特別感を演出する最高の選択肢となるでしょう。一方、高級な焼肉を楽しみたいけれども予算に制約がある場合は、叙々苑のシャトーブリアンも十分に満足できる品質です。
両店舗のシャトーブリアンの違いは、まさに叙々苑と游玄亭のブランド差別化を象徴していると言えるでしょう。